2012年3月20日火曜日

一つのことに集中できる幸せを思う

 今日は,春分の日で大学はお休みでしたが,朝から大学に行って,今月末が〆切となっている依頼原稿を書いていました.意外に思われるかも知れませんが,私はかなりの遅筆です.2ページ程度の散文なら,一気に書くこともありますが,5,000字を超えるような原稿になると,〆切まで毎日コツコツと書きためていかなくては,脱稿することができません.

 自分にとって一番良い方法は,他の仕事の割り込みを一切排除した状態で,書けるならば書き,書けなければ別のことをやりながら,一日中ダラダラと書き続け,もう書けないと思ったら帰ることです.こんな作家みたいなやり方,休みの日にしか実行できません.しかし,こんなに有意義な時間の過ごし方はないと思っています.今日も,明日の研究会で配布する資料を準備したり,明後日配属されてくる新人に配布する資料を作ったりして気晴らしをしながら,楽しく文章を書くことができました.

 博士課程の学生だった頃は,自分の研究のことばかり,毎日,毎月,一年中,朝から晩まで考えていました.自分がやりたいことと,やるべきこと,周囲から期待されていることが合致した,奇跡のような日々でした.あの頃は,楽しいことばかりとはいかなかったけれど,本当に充実していました.もう,あの頃のようにやりたいことに没頭できる月日は訪れないと思いますが,たまには一つのことに専念する一日があってもいいのではないかと思います.

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