ラベル 教育 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 教育 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年11月9日金曜日

SOLIDWORKS WORLD JAPAN 2018

に参加するために,平成30年11月9日(金)は恵比寿ガーデンプレイスの奥にある 「ウェスティンホテル東京」 に行ってきました.8時に調布の自宅を出たのですが,9時のキーノートに間に合いませんでした.35分間は京王線の車内でした.相変わらず遺憾です.

 400以上の機能を追加して今月リリースされる 「SolidWorks 2019」 の機能のお披露目がこのイベントの趣旨ということでした.2019の目玉は「大規模データをそのまま使う(激速)」,「スマートファクトリー(接続)」,「シミュレーション(現実)」とのことでした.その後に聴講した各セッションでも実感することができました.

 基調講演では,「EMBODY YOUR CREATIVITY beyond SINGULARITY ~人間の創造性が無限に発揮される未来へ」 という題目で,MELTIN MMIの代表取締役の方が講演されました.生体信号処理とロボット技術の融合.最終目標は脳さえあればあらゆる身体行動を可能にする「サイボーグ技術」の実現.本学のYKI先生のところで学位を取った方です.大活躍されていることで素晴らしいと思いました.
軽食
 13時30分からは,「TS-3 3次元データ活用最前線 ~SOLIDWORKSで実現する、これからのVR・AR~」 を聴講しました.デザインレビュー,販促活動,トレーニングで使えるSolidWorksのVR・AR機能の紹介でした.自分の仕事に使えるかどうか分かりませんが,「eDrawings for Mobile」の iOS版(240円)は試してみたいと思いました.
 14時40分からは,「TS-5 凄ワザマニア」 を聴講しました.スケッチや合致のエラーを解決する方法には目からウロコでしたが,この裏ワザは講義では紹介できないなあ? 予想以上に細かい内容でした.後日資料が公開されるみたいなので,しっかり復習,取捨選択して取り入れたいと思います.
 15時50分からは,「SS-3 設計から製造までをSOLIDWORKSで一気通貫! ~SOLIDWORKS CAMの活用ポイント」 を聴講しました.SolidWorks 2018から標準搭載されたナレッジベースのCAM機能.予想以上の内容に驚きました.是非,講義で使ってみたいのですが,大学で使っているのは2017だからなあ... 2018に上げてもらえないか相談してみよう!
 16時55分からは,「UG-2 ユーザーがユーザーにおくる初心者向け虎の巻 2018」 を聴講しました.「Command Managerとツールバーのロック」と「スケッチ(値が入力された場合のみ寸法を配置する」は,すぐにでも学生に教えたいと思いました.その他に紹介された機能も有用だと思いますが,ちょっと裏技すぎるので,個人的に利用させていただきます.

 どのセッションの内容も充実していて大変勉強になりました.こんなに満足できたイベントは久しぶりです.研究室の学生や学内のユーザーの皆さんにも紹介すればよかった.ああ! モリシゲ,一ヶ月の不覚...orz 来年も用事がなければ必ず参加したいと思います.

2018年8月29日水曜日

西東京三大学「3大学協働基礎ゼミ」合同オリエンテーション

が今日の16時から電気通信大学の新C棟203教室で開催されました.『東京外国語大学、東京農工大学、電気通信大学、の西東京3大学は連携して、文系及び理系のそれぞれの強みを生かした「文理協働型グローバル人材育成プログラム」を実施しています。本協働基礎ゼミは、上記育成プログラムの一環として開講し、3大学の担当教員が用意した特定のテーマに対して、少人数で取り組むゼミ形式の授業です。』 私は電気通信大学から提供する2テーマのうちの1つを担当することになり,「NC工作入門」というテーマで実施することになりました.外語大から0名,農工大から4名,電通大から3名,合計7名の学生を受け持つことになりました.
 今日はガイダンスということで,本学の副学長先生の挨拶と各テーマの概要説明の後,テーマ担当教員と学生の交流ということで,各テーマに別れて今後のスケジュールや進め方などを確認するためのミーティングを行いました.各自に自己紹介してもらいましたが,機械加工というテーマを選択した動機や,これまでの経験は実に様々でした.少人数という企画の特徴を生かして,個別対応したいと考えております.
 貴重な夏休みの時間を費やしてくれるのですから,それぞれに有意義な講義にしなければなりません.責任重大です.今から準備を万全にしたいと思います.こんなことを言っていると,ムダに力が入りすぎて滑ってしまう恐れがあるので,一応,気をつけたいと思っています(たぶん,ムリだと思います.不器用ですから... すみません...)

2016年6月2日木曜日

教育実習校への視察指導

のために,今日の午前中は,京王線柴崎駅から徒歩で15分以上のところにある 「調布市立神代中学校」 に行って来ました.

 今年度の教育実習が,学生の母校の高等学校および調布近隣の中学校などで行われています.東京都内および関東地区の高等学校および中学校は,実習の最終週に行われる 「研究授業」 に,教員の視察指導を大学に要請します.本学では,「研究授業」 への視察指導には,実習生(学生)が所属する研究室の指導教員が赴くことになっています.

 今年度,私の研究室に配属されたHRKW君の教育実習が先々週から始まり,実習の最終週となった今週の金曜日の1限に行われる 「研究授業」 の参観を要請されましたが,私の都合が悪いということで,今日の3限の授業を参観することになったというわけです.考えてみれば,中学校を訪問するのは成人してから初めてでした.最近は,用もないのに学校の敷地内に侵入するのはご法度ですからね(大学は別みたいですが...)

 授業は 「理科」 で,内容は 「鉄と硫黄の混合物の化合実験」,硫黄と鉄粉を混ぜ合わせたものを試験管に入れて加熱し,硫化鉄を得るという実験でした.懐かしいような気もしましたが,自分が中学生の時に,このような実験をしたかどうか,まったく覚えていません.でも,やっぱり実験は楽しいなと思いました.おとなしい性格なので心配していたHRKW君も,きちんと声を張るようになっていて,授業は計画どおりに終了,これが同じ内容で5回目の授業ということですから,完成度が上がっているのでしょう.

 授業終了後,本人と指導教員の方と私の3人で反省会となりました.本人の反省に続いて,2人の教員からの指導となりました.とりあえず,少しだけ褒めておいてから,キビシイことを3点ほどコメントさせていただきました.でも,意識すればすぐに対応できることばかりでした.明日の最終日に行われるであろう最後の 「研究授業」 に反映させて,ビシっと決めて欲しいですね.明日の方が,関係者の参観が多いと思いますから.

 私はエンジニア志向なので,正直,本学で教員免許状を取得することの意義を真剣に考えたことがありませんでした.しかし,本学で工学を学んだ卒業生が,中学や高校で工学的な内容を盛り込んだ授業をしてくれるのであれば,それは素晴らしいことだと思えるようになりました.新しい考えを持つ,よい機会をいただいたと思っています.

2015年2月15日日曜日

 大学におけるハラスメント

 大学におけるハラスメント,キャンパスハラスメントについては,全大学において様々な対策がなされるようになってきました.特に大学という組織は,職員,教員,学生などの構成員も多種多様であり,ハラスメント発生の原因も独特です. 

○教員側の問題点
・専門分野のみに関心があり,教育者としての自覚がない. 
#学生がいるから大学なのです.研究だけしたいという人は,研究所で働いて欲しいです.
・旧来の師弟関係の絆を強く相手に求める.自分の持つパワーに対する自覚がない.
#私は,縁あって一緒に活動することになったのだから,できれば一生のお付き合いをしたいと考えています.しかし,昔はともかく,最近の学生にこのような師弟関係を求めるのは難しいと感じています.なので,無理強いはしていませんが,結婚式に招待された時は,本当に嬉しく思っています.

 結局,コミュニケーションの内容が人間関係の優劣を決めるのだと思います.相手の主張を受け入れる用意ができているか? 率直な意見の交換ができているか? 私は粗忽者なので,ハラスメントと訴えられないように気をつけないといけないね.

2015年2月6日金曜日

あしたの論文のために

 昨日で,論文本体や論文概要の原稿は一段落となりました.私はTwitterで毒を吐くことが多いのですが,昨年末から学生の文章をチェックしながら,論文の書き方について思ったことや感じたことを,「あしたのために」 というタイトルでつぶやいていました.「その1」 から始まった論文執筆編は,昨日の 「その12」 で最後となりそうです.

9:27 - 2014年12月4日
あしたのために(その1) 適切な改行で,テンポのある文章にするべし.

8:25 - 2015年1月7日
あしたのために(その2) 2,3文字の行を作らないように努力すること.スペースがもったいない.

10:10 - 2015年1月8日
あしたのために(その3) 序論以外で,「先行研究」 とか言わないこと.

16:48 - 2015年1月9日
あしたのために(その4) 文章が上手い人は2種類しかいないと思います.文豪のような天才か,自分の文章を客観視できる人間のどちらかです.だから,自惚れ屋さんは,絶対に良い文章は書けませんね.

(カウントを間違えて,「その4」 が2回…)

8:23 - 2015年1月15日
あしたのために(その4) 先行研究の悪口を書かない.極めて心象が悪くなります.

9:45 - 2015年1月15日
あしたのために(その5) 図を入れたら,それを使って説明する文章があるハズである.説明のない図は,単なる挿絵である.

10:45 - 2015年1月15日
あしたのために(その6) とりあえずレベルで,原稿チェックを依頼しない.時間のムダである.

9:10 - 2015年1月19日
あしたのために(その7) 各章の最後で燃え尽きない.あと少しと思ったら,あと少しねばれ.

22:22 - 2015年1月21日
あしたのために(その8) 先輩の振り見て,我が振り直せ.先輩が注意されていることを,自分にも当てはめてみること.ほとんど,当てはまる.

10:35 - 2015年1月22日
あしたのために(その9) 指摘されたとおりに仕事しても,評価はされない.高い評価は,期待を越えたときに得られるものだ.

12:17 - 2015年1月27日
あしたのために(その10) 図番の間違いは,最低レベルのミスである.

8:14 - 2015年2月3日
あしたのために(その11) 色に頼らない図を描くようにしよう.白黒で分かる図が,一番理解されやすい.

8:23 - 2015年2月5日
あしたのために(その12) 原稿,最後は見栄えだ.見た時に 「あ,これ,よさそう」 と思われるように仕上げること.見栄えで評価を落とすことほどバカらしいことはない.

 まとめてみると,つぶやきだけあって,深いものは少ないですが,「その5」「その9」 はパンチが効いていて良いのではないかと思います.

 来週からはプレゼン対策が本格的になるので,タイトルを 「明日の発表のために」 として,再スタートしたいと思います.

2015年2月3日火曜日

負荷を与えて,人を伸ばす.

 修論審査の提出物はクリアされましたが,卒論発表については今週が修羅場となっています.今日が卒論本体の〆切でしたが,これまでの過ちを繰り返すような状況です.
殺伐とした机上の風景
 論文を書くなんてことは,彼らにとって初めてのことだと思うので,仕方がないとは思うのですが,ぶっつけ本番に付き合うのはちと辛い.どこかの研究室みたいに,卒論の前に学会の秋季大会などで発表させれば,卒論なんて余裕のよっちゃんイカでクリアできるとは思いますが,いきなり専門家の大海に投げ込むのも可哀想だしなあ…
インスタントコーヒーの消費量急増
 機会を与えるということは,相手にとって良い場合もあれば,悪い場合もあると思います.負荷を与えて伸びる人もいれば,潰れる人もいる.反対に,伸びる準備が出来ている人に負荷を与えなければ,その人は伸びる機会を失うことになる.
床屋でもらった黒い稲妻
 しかし,大学は学ぶ人を伸ばすところだと思うので,伸ばさないという選択は不自然だと思います.というわけで,私は学生に負荷を与えるという方向で研究室を運営することにしました.ただし,突然言われた学生が混乱することがないように,きちんと段階を踏んで進めることが大事だと考えています.

 とりあえず,卒研生は全員,精密工学会に入会させて,3月の春季大会の時に開催される「学生会員卒業研究発表講演会」で発表させることは確定だな.これは,明日の新人顔合わせの時に申し渡しておくことにしよう.

2014年10月30日木曜日

教育は多面差し

 今日の午後は,卒研生5名全員が中間発表(に準ずるとしたプレゼン)をした後,研究グループ別にミーティングを行い,夕方は 「キャリア教育演習」 の一環で訪問してきた2グループと面談,前頭葉が痛くなるほど頭を使いました.

「ためん-ざし 【多面差(し)】 将棋・囲碁・チェスなどで、同時に複数の人を相手にして指すこと。」出典:iPadの大辞泉

 学生に対する教員の指導は,正に 「多面差し」 だと思います.全ての対戦に勝つつもりで差しています.どれかは負けてもよいという気持ちで指している教員はいないでしょう.負けそうだったら,勝てる人数に対戦者を絞り込まないといけません.あ,ここでいう教員の勝利とは,学生を論破するということではなく,学生がさらに前に進めるような,有益なアドバイスができるかということです.

父の菜園で採れた,超弩級ブロッコリー
 しかし,自身の研究に専念している学生が,私よりも気が付かないことなんて,なかなかあるものではありません.本当に全力で対応しないと,無駄に時間を費やすだけです.これから年度末に向けて,全ての戦いに勝利できるようにアゲていきたいと思います.

2014年9月3日水曜日

SOLIDWORKS & Simulation 夏期講習会 三日目

に参加するために,今日も  「ソリッドワークス・ジャパン株式会社 本社」 に行って来ました.昨日一昨日と比較して,今日は少し暑かったですが,講義室は程よい冷房が効いていて快適でありました.

 今日は,「SOLIDWORKS Simulation 基礎・実践編」 ということで,片持ち梁の静解析を題材にした実習に取り組みました.昨年度までの 「マシンデザインⅡ」 の講義で使用してきた 「NX」 は,ハイエンドCADということで,オペレーションの習熟には少し時間がかかりました.一方,使いやすさを重視したミッドレンジCADである 「SolidWorks」 は,充実したオンラインヘルプを利用して,どんどん自習を進めることができます.CADの内容だけでは,とても15日30コマの講義時間を埋められそうにありません.Simulation の内容を加えることは,もはや必然と言えるでしょう.

日替わり定食A: 880円
 実習では,用意された4種類の梁モデルの解析結果に対して,3Dプリンタで成形した実際の梁をバネ秤で荷重を測りながら引っ張り,壊れた時の荷重と壊れた箇所を調べるという実験も行いました.荷重の値には差がありましたが,壊れた箇所は解析で応力が最大となるところと一致していました.正に,「定量的」 ではなく,「定性的」 に評価する というSimulationの原則を体験しました.担当している講義でも実験まで出来るといいのですが,70名以上×2クラスという大人数なので,現実的ではありません.大きな学科は,実験や実習で不利ですね.

 月曜日から4日間予定されていた今回の夏期講習会ですが,明日は別件があるため,私は今日が最後となりました.ソリッドワークス・ジャパン関係者の皆様,3日間,大変お世話になりました.これから,色々と相談することが出てくるかと思いますので,引き続き,どうぞよろしくお願いいたします.

関連ランキング:居酒屋 | 大崎駅大崎広小路駅五反田駅

2014年9月2日火曜日

SOLIDWORKS & Simulation 夏期講習会 二日目

に参加するために,今日も  「ソリッドワークス・ジャパン株式会社 本社」 に行って来ました.久しぶりの青空,清々しい気分で 「ThinkPark Tower」 にエントリーしました.

 最初に,『企業で求められる人材とスキル』 という題目で,企業講演が行われました.「無意味なこだわり、複雑な形状が3D-CAD化により加速」「モデリングはするが、設計をしていない」 本当に,本当に耳の痛いご指摘です.
 「3D-CADはツールではなく,もはやインフラである」 という意見については,もはや疑いの余地はありません.でも,2次元図面は無くならないし,私もそう思います.「オペレーターではなく、設計者を」 工学的な裏付けが大事だということを認識すると同時に,設計教育に携わる教員としての責任の重さを痛感しました.

今日は900円で海鮮丼.大学生協が恋しい…
 企業講演に続いて,昨日までの講義内容の補足ということで,分割ライン,カーブ駆動パターン,抜き勾配,ロフト,トップダウンアセンブリなどについて学んだ後,15時前頃から4人×2班に別れ,各自 「くみたてパズルDX ショベルカー」 の部品をモデリング,最終的に1つのアセンブリにするという課題に取り組みました.
 現物のおもちゃを分解して,定規や分度器で測りながらモデリング.部品と部品のインタフェイスについては,綿密に打ち合わせ.クローラー部分が楽そうだなぁ… と思っていたら,どんどん部品が取られていって,残ったものがクローラーでした.個人の得手不得手って,本当にわからないものですね.
 制限時間いっぱいで,なんとか形にすることができましたが,他の先生のモデルも完成度が高くて感心しました.かなりの練習を積んできたつもりの自分でしたが,やっとのレベルで人並みだったということです.さらなる研鑽が不可欠です.

 とっても疲れましたが,3D-CADの面白さも十二分に堪能することができました.参加して,本当によかったと思っています.CADについての講習は今日までで,明日から 「SOLIDWORKS & Simulation」 に関する内容となります.しっかり講義に反映できるよう,気合を入れて頑張りまーす!

2013年12月10日火曜日

2013年度 電気通信大学 知能機械工学科 特別学術講演会 のご案内

 中小企業に関係する方を講師とした 「電気通信大学 知能機械工学科 特別学術講演会」 を,2年度続けて学科に提案,実施してきましたが,
平成23年度⇒ m-shige's log: 電気通信大学 特別学術講演会 「発信型中小企業が創るこれからの日本のものづくり」
平成24年度⇒ m-shige's log: 2012年度 電気通信大学 知能機械工学科 特別学術講演会
本年度も,開催できることになりました.よかった.ホッとしています.今回の講師は,「全日本製造業コマ大戦」 の革命児「タカノ株式会社 新事業開発部 主管 中原健司さん」です.

 テレビ,新聞等のマスメディアで取り上げられ,メセナアワード2013で大賞を受賞するなど,世間の注目を集めている 「全日本製造業コマ大戦」.その中でも,中原さんの戦績は圧倒的です.

・2013年 第2回全日本製造業コマ大戦 G1全国大会 準優勝
・2013年 第1回全日本製造業コマ大戦県別対抗団体戦 優勝
・2013年 全日本製造業コマ大戦 諏訪圏工業メッセ特別場所 優勝
・2013年 全日本製造業コマ大戦 G3甲府場所 優勝
・2013年 全日本製造業コマ大戦 藤沢場所 優勝

 先週の土曜日に行われた藤沢場所を実際に観戦しましたが⇒「m-shige's log: 全日本製造業コマ大戦 藤沢場所」,一見,頼りなさそうに見える中原さんの軸なしコマが淡々と勝ち上がる様子を見て,不気味さすら感じました.

 正直,コマ大戦をサボってきた私は,中原さんとの面識はありませんでしたが,コマの試作に,3次元CADのモーション解析や実験計画法を適用しているという話を知人から聞いて「ビビビ」ときました.私が担当している3次元CADの演習を受講している3年生に,こだわってモノを作ることの素晴らしさを伝えることができるのではないかと思い,失礼を承知でFacebookのメッセージで依頼したところ,ご快諾いただけたというわけです.

 直近の講演で使われたスライドをPDFでいただきましたが,絶対に面白いですよ,この講演は! 学部の設計教育の一環として企画しましたが,一般にも公開していますので,学外の方もふるって参加いただければと思います.

----------------------------------------------------------
2013年度 電気通信大学 知能機械工学科 特別学術講演会

【日 時】 2014年1月21日(火) 14:40~16:10

【場 所】 電気通信大学 東地区 新C303教室

【参加費】 無料

【講演者】
タカノ株式会社 新事業開発部 主管 中原健司 氏
http://www.takano-net.co.jp/

【講演題目】 全日本製造業コマ大戦への挑戦!作らずに創る極意とは?

中原 健司(なかはら けんじ)氏の略歴
タカノ株式会社に入社、オフィス家具の開発に従事。1994年 3次元CAD・CAEの社内プロジェクト発足に伴い、技術部へ異動し、構造解析、3次元設計の支援や品質工学等の開発ツールの導入を行う。2010年次世代事業の立ち上げを目的とした新事業開発部に異動し、圧力分布測定システム、農業分野を担当し、現在に至る。

○講演の概要:
 全日本製造業コマ大戦が全国の製造業を中心に盛り上がりをみせている。テレビ、新聞等のマスメディアで取り上げられ、メセナアワード2013で大賞を受賞するなど、世間の評価も高い。
 コマ大戦に参加するのは、中小製造業が中心であり、コマという自社製品を作ることで、下請け体質の脱却、技能伝承、社員のモチベーション向上を目的としている。試作を繰り返し、プロの技術を注ぎ込んだ、最強のコマを作る。
 今回の講演では、設計者の立場から、3次元CADやモーション解析、品質工学やTRIZの考え方を使って、試作をつくらず、強いケンカコマを作るプロセスについて紹介する。
----------------------------------------------------------

2013年11月17日日曜日

教えに従うということ

 日曜日のゴルフスクールで,最近,大きな気付きがありました(しかし,いつまで経っても,色々なことに気付きますね…) 私には,スイングの途中で右手がほどけてしまい,ロフト角以上にボールが上がってしまうという悪癖があります.ビデオで見てみると,右手を押し込んでいるように見えるので,右手の力を抜くようにしてきたのですが,まったく改善が見られませんでした.右手の力を抜こうとすると,なぜか左手に力が入るようになり,結果的に右手にも力が入ってしまうように感じます.
 というわけで,先週,クラブを握る両手の力を思い切り抜いてスイングしてみました.そのとき,ヘッドスピードを計測する装置を使わせてもらえたので,力を入れた時と抜いた時のヘッドスピードを比較してみました.結果は,力を抜いた時の方が,圧倒的に速いことが分かりました.私のゴルフスクールでは,男性はヘッドスピード 40m/s 以上を目標値としています.私は,この目標値にほとんど届いていなかったのですが,力を抜いただけで,楽々 40m/s を超すことが出来ました.クラブを強く握ると,腕全体がこわばってしまい,しなやかにスイングできなくなるとのことですが,これを数値的に実感することが出来たというわけです.
 実は,クラブを軽く握るということは,ゴルフでは基本中の基本で,ゴルフスクールに入ったころから,何度も,何度も,繰り返し言われ続けてきたことでした.小鳥を握るような感覚でというのは,有名なたとえ話です.しかし,クラブをゆるく握ると,なんとなく不安な気持ちになり,教わったことを無視するように,しっかりクラブを握ってきました.しかし,ヘッドスピードが速くなるという効果が明確になった今,クラブをゆるく握るという教えに従うことに対して,もはや迷いはありません.
 効果があることが確実であれば,人は教えに従うということです.逆に,教える側としては,効果があることを示さなければならないということになります.これは,学ぶということの真理なのかもしれません.

2013年10月14日月曜日

人に伝えるということ

 後期の月曜日は,2限の10時40分から,新カリキュラム60人弱に対して,生産システム工学の講義,7限の19時30分から,旧カリキュラムBコース4名に対して,生産システム工学の講義となっています.これまでは,どうせやるのなら,大勢の学生に対して講義した方が教え甲斐があると思ってきましたが,今日の2つの講義を終えた感想としては,どうもそうでもないらしい.

 今日の夜の講義は,1名が無断欠席したため,受講生は3名しかいませんでした.私は講義中に,学生に対してたくさん質問をします.60名もいると,半分の学生が1回質問に答えるかどうかですが,3人だけだと何回も答えなければなりません.今日は,1人5回以上答えさせたのではないでしょうか.ずっと私が見ているので,当然,居眠りなんて出来ません.

 負担を多く感じて,嫌になってしまうのではないかと心配しましたが,講義中の反応や,講義後の質問の内容から,何かを感じてくれたような気がしました.誤解を恐れず言えば,午前中の60人に対する講義よりも,手ごたえがあったように感じました.人に何かを伝えるには,時には教えをねじ込むような強引さが必要なのかもしれません.

 たったの4人ですが,私の講義を通して,彼らの何かが好転すればと思います.自分勝手な,うぬぼれかもしれませんが.

2013年9月10日火曜日

ほんと… 体育会系かもね…

 NHK総合テレビで,毎週月曜日の午後10時~10時48分に放送されている,今と未来を描くドキュメンタリー 「プロフェッショナル 仕事の流儀」,昨晩,2013年9月9日の放送は,「育ての流儀スペシャル」 でした.大学教員の私は,教育者でもあるいう自覚もあるので,このような内容の番組は,思わず見てしまいます.

 ダルビッシュ有や田中将大らを育てた投手コーチ・佐藤義則さん.『すべては「納得」から始まる。実際にやらせて実感させることで、選手を納得させていく。』 これは,耳が痛いところでした.学生にやってもらっていることは,自分では経験したことのないことばかりですから.でも,研究に対する取り組み方については,口うるさく指導しているつもりです.

 オリンピック2大会連続2種目金メダルの北島康介選手をはじめ,日本競泳陣の活躍を支える競泳コーチ・平井伯昌さん.『嘘で褒めない、率直であれ』 この方針は,とても共感できます.私が,学生を褒めることは,ほとんどありません.ほとんどの結果は,想定内ですから.反対に,出来ていないことは,出来ていないとハッキリ言いますし,慰めたりもしません.出来ていないことを認めるような態度は,当人のこれからに対して無責任だと思うのです.

 1,000年以上にわたって受け継がれてきた宮大工の世界で“鬼”と呼ばれた名工に育てられた名棟梁(とうりょう)・菊池恭二さん.『なにげない質問に対して、師匠は鋭く「お前の考えは、どうなんだ?」 と聞き返してきた』 この方針にも,共感できます.私も,学生に質問されると,「自分で,どこまでやったんだ?」 と聞き返すようにしてますから.でも,最近は面倒になって,すぐに自分の考えをベラベラと喋っているような気がします.ここは一つ,初心に帰って,突き放すことにしますか.

 番組では,教育を本業とし,学生に寄り添ったり,背中を押したりしている,二人の先生のエピソードも紹介されていたのですが,あまり共感できませんでした.そして,教師と教え子という関係よりも,師弟関係の方に共感している自分は,結局,体育会系なんだなと思いました.

 大学で,私に関わることになった学生の中には,体育会系のやり方に馴染んでいない人もいると思いますが,長くても数年なので,これも一つの経験と考えて,お付き合いいただけると幸いです.

2013年7月28日日曜日

技術教育の難しさについて一考察

 昨日,上野の国立科学博物館に行って,「地球館」 2階の 「科学と技術の歩み」 のフロアを見学したことを投稿しましたが ⇒「m-shige's log: 勉強は人間の使命」,このときに技術教育の難しさを感じました.非常によく練られた展示内容だったのですが,1階や3階の生き物に関する展示をしているフロアと比較すると,子供の数が圧倒的に少なかったのです.見学している子供も,あまり面白くはなさそうでした.
 同じ階にあった 「音、光、力、運動、電気、磁気など私たちの身の回りで起こっている物理現象を体感し、実験することができる」 という 「身近な科学」 のフロアは,歓声をあげる子供達でいっぱいでしたが,傍から見ていると,実験器具を遊具のように感じているようでした.でもこれは,仕方のないことだと思います.小さな子供が,現象の本質を理解することは難しいですし,分かるように説明しても,面白いと思ってくれる子供は少ないと思いますから.子供達が,分かりやすい生き物の展示の方に興味を示すのは,今も昔も変わらない,当然のことだと思います.

 しかし,分かりやすいというだけの理由で進路を選択するとすれば,技術系に進むという選択は後ろの方になってしまいそうです.ここはひとつ,子供でもひと目で分かるような圧倒的な技術をぶちかまして,子供達に衝撃を与えなければいけません.事実,私が技術寄りの理系に進もうと思うきっかけになったのは,小学生の時に両親に連れて行ってもらった 「宇宙博」 で見た巨大なロケットでした ⇒「m-shige's log: 宇宙博の思い出」.そう考えると,飛行機や新幹線に乗ったり,巨大な船舶を見たりすることは,子供達にとって良い刺激になると思います.
 分かりやすいと技術としては,ロボットが一番分かりやすいと思います.実際,理工学に進学する学生の多くは,ロボットがやりたいということですから.理工学はロボットだけではないのに,ロボットに希望が偏るのはどうかという意見はありますが,動機がロケットであろうと,ロボットであろうと,理系を選択してくれたという事実に違いはありません.そういう意味では,ロボットは子供達を技術の世界へ誘う貴重なソースと言えるでしょう.

 ここまで書いて,Youtube で 「H2Aロケット」「スペースシャトル」 の打ち上げシーンの動画を見ながら,やはり一目で衝撃を与えるには,大きさや轟音などによる圧倒的な迫力が必要だと思いました.私にとっての科学技術のチャンピオンは,ロケットであるということを再認識しました.

「国立科学博物館」 に行った時に,ミュージアムショップの入口にあるベンダーマシンで販売している 「カプセルミュージアム(フィギュア)」 を,一つだけ購入することにしました.今回は 「トキ」 でした.全9種類ということですが,コンプリート達成はあるのでしょうか? 終わりそうにない旅の始まりです.

2013年5月17日金曜日

東京工大付属高校にて出張講義

 今日の午前は,JR田町駅近くにある 「国立東京工業大学附属科学技術高等学校」 で出張講義を行いました.Facebookの友達である,機械システム分野教諭の門田和雄先生から,Facebookのメッセージで依頼があったのが今年の4月15日の深夜23時10分,即座に快諾して,翌朝には日時が確定し,翌週には大学から正式な出張命令が下り,本日の開催となりました.いやはや,Facebookを利用した仕事のスピードには,いつもいつも驚かされます(笑)

ねじの世界

 10時40分から12時30まで,途中に数分間の休憩をはさんで行いました.これまでに行ってきた普通高校での出張講義では,難しい専門用語などは使わないように配慮してきましたが,この高校の生徒は,2年次までに旋盤やMCなど基本的な工作機械の操作を学んでいると聞いていましたので,今回は手加減なしの大学の講義をさせていただきました.

 結果は,本学の学生と同じレベルの反応でした.「断面2次モーメント」 を理解して,断面2次モーメントが大きい典型的な断面形状は何かという問に「H」と答える.これは,普通の高校生ではありませんよ.それに,ビデオで最新の工作機械が動く様子を見て,「速い!」 と驚いていましたが,汎用機を使ったことがあるからそのような感想が出るのであって,知らない人が見たら「そんなもんだろう」と思って終わりだと思います.とにかく,機械を知っている学生だと思いました.このような学生さん達が,もっともっとよい思いをするようにしなければ!

 今日は,国立の工業系単科大学に付属する高校と,その学生さん達の様子を知ることができる貴重な機会をいただきました.限られたスタッフにもかかわらず,素晴らしい工業教育を実践されていると思いました.これも,Facebook によって導かれた門田先生とのご縁があったればこそです.昼食をご一緒しながらお話ししていて,SNSによって繋がった人的ネットワークが,本当に大きなものになっていると実感しました.この風,もっと大きなものにせにゃいかん.

著作を2冊もお土産にいただきました.m(_ _)m


2013年4月24日水曜日

ものづくりをを教えるということ

 私は,学科所有の3Dプリンタとレーザー加工機の管理を任されています.特に,3Dプリンタについては,ほとんど請負加工という形で対応しています.この3Dプリンタ,最近はメイカーズ某の流行などの影響で,図らずも学内でも存在が注目されてきたらしく,最近,利用に関する問い合わせが増えてきてました.私は,パーソナル・ファブリケーションの考え方に共鳴し,ものづくりを人のそばに近づけるための強力なツールとして3Dプリンタに期待し,その普及を嬉しく思っていました.

 しかしながら,工学系単科大学の教員として,手軽なものづくりを奨励するような動きには,大きな不安を感じています.確かに,ものづくりに馴染みのない人を巻き込むという点については,まったく異論はありません.しかし,ものをしっかり作ることも学ぶべきである工学部の学生が,3Dプリンタやレーザー加工機を多用して,手軽にロボットや実験装置を作ろうという姿勢は,憂慮すべきであると考えます.機械の性能は,良質な部品の集積であり,そのような部品を作るプロセスを学ぶことで,物事に真剣に向き合う姿勢を身に付けることが出来ると思うからです.

 でも,こんなふうに考えてしまうのは,私の専門が加工学&生産システムだからかもしれません.ロボットの研究では,自分の理論に従って動くロボットを示すことが目的であり,それなりに動くものができるのであれば,そのロボットを作るプロセスに関心はないかもしれません.それでも,ものづくりを通じて私と関わることになってしまった学生には,私が考えるものづくりの方針に従ってもらいます.あしからず.

2013年1月17日木曜日

それでも種を蒔くということ

 昨日開催された特別講演会の参加者は,講師の大坪さんや司会の私を含めて 196人 でした.内訳は以下のとおりです.

大学院生:  8人
学部生 :146人
教職員 :  7人
他大学等からの参加者: 35人

 数字的には大変な盛況で,胸を張って教務課に報告できるものです.しかし,参加を義務付けたマシンデザインⅡを履修している学部生,私の研究室の学生,私を含めた運営スタッフを除くと,自主的に参加してくれたのは,大学院生1名,学部生1名,教職員4名のみ.私の呼びかけや大学からのアナウンスに反応してくれた学外からの参加人数と比較すると,残念至極ですね.学部生は講義があったかもしれませんが,私の大学院講義を履修している学生は,一人も参加してくれませんでした.悲しいけど,これ,現実なのよね.

 そんな中で救いだったのは,講演会後の懇談会に参加してくれた学生達です.彼らは,タダ飯にガッつくことなく,講師の大坪さんや中小企業の人たちと熱心に懇談していました(むしろ,懇談しないでガッついていたのは,私の研究室の学生でした… orz) もう少し元気があればとは思いましたが,蒔いた種,少しは芽を出しそうなヨカンがします.今回にくじけることなく,来年も種を蒔きたいと思います.

2013年1月11日金曜日

ハラスメントについて

今日の夕方,全教職員を対象とした「ハラスメント講習会」が開催されました.最近では,どんな組織でも,誰が,いつ当事者になってもおかしくない問題です.私も,思っていることをハッキリ言ってしまう性分なので,学生を説諭する時などは,いつもアカハラドキドキです.でも,アカハラは,セクハラやパワハラとは違って,不快感を与えることではなく,不当なことをすることの方が問題になるということです.厳しく叱ることよりも,途中で指導を投げ出すことの方が問題ということですね.

 でも,「研究室時代が精神的に一番キツかった」 という卒業生が忘年会に誘ってくれますし,結婚披露宴に招待してくれる卒業生もたくさんいます.私が一人で研究室を運営するようになってからは,配属された学生が研究室に来なくなったというようなことは一度もありません.というわけで,自分の指導スタイルは変える必要はないのかな? と思っています.

 私が,好き好んで厳しいことを言っているわけではないことだけは理解して欲しい.私も,自分や家族の方が大事なので,できれば,胃が痛くなるようなストレスを感じるほど,人を叱りたくなんかありません.でも,最近は怒鳴ることだけはしなくなったなぁ… 怒鳴ると,本当に胃が崩壊するので,自己防衛機能が実装されてしまったようです.ヘタレですいません…

2012年12月11日火曜日

VERICUT実習2012(1日目)

 今年の一月,CGTech日本本社のご好意で,担当している大学院講義「知的生産システム特論」の時間に,機械加工シミュレーション・ソフトウェア「VERICUT」の実習を実施しましたが ⇒「m-shige's log: VERICUT実習と,OBの訪問」,今年度も今日と来週の火曜日の2回,実習をしていただけることになりました.前回は,アカウント認証システムの不具合で,端末にログインできない学生がたくさん出てしまい,講師の方や学生達に申し訳ない事態となっていました.しかし,今では問題も解決され,ログインでトラブルとなる学生は一人も居ませんでした.当たり前のこととはいえ,ホッとしています.

 実際に加工することなく,仮想空間で加工された工作物に対し,各部の寸法を測ったり,未切削部分を確認したりできるなど,シミュレーション・ソフトウェアとして当然の機能だとは思いますが,やはり便利だなと感じました.あと,加工について何も知らない学生30名が,NC加工について一緒に学べるということも,シミュレーションならではないでしょうか.実機を30台も用意するなんて,絶対にできませんから.本当は,最後に実機による実際の加工を体験させたいところなのですが,全員に体験させるには,工作機械も指導者も時間も足りません.今回の実習で,高性能工作機械による機械加工の雰囲気だけでも感じてもらえればと思います.

2012年11月13日火曜日

3次元CADを教えるということ

 後学期から,3年生に3次元CADを教えています (教えているというより,やらせているという方が正しいですが…) 出だしてつまづいて,学生達には大変な迷惑をかけてしまいましたが,なんとか軌道に乗ったというところでしょうか.正直,3次元CADに馴染めない学生が何人か出てくるだろうと覚悟していたのですが,私の視点からは,脱落する人もほとんどなく,全員,積極的に実習に取り組んでくれているように見えます.とにかく,3次元CADが当たり前という感覚を持って欲しかったので,密かに喜んでいるところです.

 2次元製図と3次元CAD,両方を肯定する人は少ないように感じます.私自身は,3次元CADでないと対応できない5軸制御加工を専門としているので,どちらかというと3次元派なのかも知れませんが,大学でものづくりを教える教員の立場として,2次元製図を否定する気は毛頭ありません.2次元図面の良いところは,たくさんの情報が一度に把握できるという点ではないでしょうか.特に交差に関する情報などは,3次元CADでも交差表現が規格化されるとはいえ,一度に見ることができる情報量は,2次元図面の方が圧倒的だと思います.

 3次元CADの良いところは,「分かりやすさ」 だと思います.2次元図面から3次元形状を把握する能力は,かなりの訓練を必要としますが,見ただけで製品形状を理解できる3次元CADの表現力は圧倒的です.今更,謙遜する気にもなれない.金型の設計に,3次元CADを使わないなんてことは,今ではあり得ないでしょう.誤解を恐れず言えば,2次元図面の方がごまかしがきくと思います.3次元CADで定義されていることは,正しく現実であり,3Dプリンタを使えば,そのとおりの形状を得ることができます.

 では,2次元図面を一切止めて,誰もが3次元CADを使うべきなのでしょうか? 3次元CADが嫌いな人から,「作れもしないものを,気楽に設計して持ってくる」 という意見をよく聞きます.そして,私もそのとおりだと思っています.計算機上でなんでもできてしまうので,どう作るかなんて考えることなく,見かけだけを重視して設計してしまう.モノを知らないと書けないのが2次元図面であり,モノを知らずに使ってはいけないのが3次元CADだと思うのです.

 今日提出された課題を採点してみたところ,「確かによくできているけど,これ,どうやって作る気なんだろう?」というデータがいくつか見られました.これまでは,3次元CADの面白さや有用性を実感してもらおうと進めてきた講義ですが,そろそろ,「ものづくり」という本質的な視点から取り組むように指導しなければならないと感じています.