という,「世界から日本を見つづける、国際的デザイナー 奥山清行氏」 の著作を読み終えました.3年前に奥山氏の本を読んで,大いに感銘を受け ⇒「m-shige's log: フェラーリと鉄瓶」,その直後に発行されたものを衝動買いしたのですが,ずっと居室の机の横に積まれたままになっていました.優柔不断というか,飽きっぽいというか,自分に絶望しています…
150ページ強の本ですが,奥山氏の仕事のスケッチがたくさん掲載されており,文章量は少なくなっているので,1時間ほどで読み終えることができました.そして,こんなにスラスラ読めるのなら,なおさら,もっと早く読んでおけばよかったと思いました.奥山氏の著作を読むと,「このままではイカンな… もっと前向きに行かないと!」 と,後ろから押されたような気持ちになります.この本も,いいことがたくさん書いてありましたが,特に次の二節の内容が印象に残りました.
「iPhoneを使って思うこと」
日本の携帯電話がこんなことになっているのは,「顧客主義と偽って、実は自分の社内の事しか考えていないからだ。」「閉鎖的な市場の中で脚の引っ張り合いをする日本のものづくりは,結局誰も幸せにしない。」 まったくその通りだと思います.私は,いわゆるガラケーを使っていますが,スマホのような期待はなく,通話や電子マネー母艦として愛用しているだけです.でも,日本の携帯電話も,機能の構成やインタフェイスを見直すだけで,かなり良くなると思うんですけどね.これまでのしがらみをバッサリ切り捨てるという決断が出来るかどうかというところでしょうか.でも,国内のキャリアが競って iPhone を扱っている現状を見ると,望み薄ですね.
「ひとり占めは成功しない」
「多くの日本人が勘違いしているのは、転職とかキャリアアップとかで、相手を踏み台にして上に昇っていこうと考えていることだ。」「残念ながらそんな風に思っている人は、絶対に上には行けない。」 人や物を使うという機会だけは抜け目なく利用し,自分のやりたいことばかりやろうとしているような人は,結局,一緒に仕事してくれる人が居なくなり,自分のやりたいことも出来なくなると思います.上に行こうとするならば,他の人の協力が不可欠です.こんなことにも気付かないということは,結局,上に行く気がないのだと思います.「自分よりも相手の方が得るものが多い」 ということを,仕事の最大の前提条件にしているという奥山氏のことばに,大きな感銘を受けました.
ポジティブなことがたくさん書いてある本なのですが,ネガティブな内容に注目してしまいました.ヘタレですいません… この本,本当に読みやすいので,今週は何度も読みなおして,ポジティブな気持ちになろうと思います.
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