2010年12月9日木曜日

第2回 『型技術』 編集委員会

に出席するために,今日の午後は人形町の日刊工業新聞社に行ってきました.型技術協会の役職として,今年度は,理事,型技術者会議実行委員会,型技術ワークショップ実行委員会,企画委員会と歴任してきましたが,秋から編集委員も努めることになりました.これで,型技術協会の総務委員会以外の主要な委員会をコンプリートしたことになります.すべての委員を経験したことがある方はいるかと思いますが,同じ年度にこれだけの数の委員を兼任するのは,正直申し上げて異常です.実は,これには理由があって,おそらく2年後,私は『型技術』の編集委員長を拝命することになると思われます.何も知らないまま委員長を務めるよりも,事前に委員会の雰囲気を知っておいた方がよいだろうということで,何もしなくてもよいから,今のうちから委員会に顔出しておきなさいということになりました.
 しかし,何もしなくてもよいと言われても,他の委員の皆さんが分担して仕事をこなしているのに,一人だけ何もしないでいるというのは気が引けます.結局,来年の9月号に予定されている「CAD/CAM/CAE」の特集の企画を引き受けてしまいました.損な性格ですね.でも,この委員会でも新しい出会いがありました.人の縁だけは大事にしたいと思っております.



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2010年12月8日水曜日

第167回ゴム技術シンポジウム

 今日の朝,自宅マンションのベランダから見えた富士山は幻想的でした.

 日本ゴム協会主催の金型関連のシンポジウムで5軸制御加工技術に関する講演をするために,赤坂見附まで行ってきました.日本ゴム協会には,金型に関する研究分科会があり,毎年金型技術の普及啓蒙をはかるためにシンポジウムを開催しているそうです.私の金型の著書がきっかけになって,4月の研究会で話題提供をしたことがあります.
 当時のブログ日本には,ゴムもある
 正直,5軸制御加工が金型の話題に最適とは思えませんが,また誘っていただいたということは,当時の印象は悪くなかったのかもしれません.
 今日のシンポジウムは5件の講演で構成されていましたが,表面処理や洗浄や剥離剤など,加工後の処理に関する話題が多く,加工技術そのものに関する講演をしたのは私だけだったようです.ゴム金型は精度があまり厳しくないので,加工に関する課題はあまりないのかもしれません.実際のところ,講演後の質疑応答では,司会の方以外からの質問は一切ありませんでした.私の5軸制御加工に関する講演は,後半になると,日本のシステムの悪口とドイツのシステムの賞賛になってしまうので,不愉快に感じる人もいるかと思います.そろそろ,聞いて爽やかな気持ちになるような話もできるようにした方がよいかもしれません.
 質問がなかったこと以外にも,講演時間70分のところを55分で終わってしまったことなど,反省しきりの講演でしたが,ゴム金型は,まだ国内で作ったものを海外に持って行って使っているという事実を聞いて,少しだけ晴れやかな気持ちになりました.しかし,講演に使ったノートPCのアンビリカルケーブルを会場に忘れてきてしまったことは,不覚でした…

2010年12月7日火曜日

フェラーリと鉄瓶

という本を2回読みました.この本の著者である奥山清行氏はプロダクトデザイナーで,JIMTOF2010の時に開催された学生向けトップセミナーでの講演を聴いて感銘を受け,著作も読んでみようと思って購入しました.代表的な三つの著作の中で,このタイトルだけ文庫版が出ていて,買いやすかったということもありますが(笑)
 内容は,奥山氏の自身の遍歴?の説明から始まり,活動の拠点としていたイタリアの日常やものづくりの様子の紹介,デザインについての所見などと続きますが,特に最後の「6章 クリエイティブであり続けるために」と「7章 カロッツェリア的ものづくりへの挑戦」の章が印象に残りました.
 まず,個人を尊重したデザイン.奥山氏が活躍していたイタリアのデザインオフィスでは,自動車のデザインは分担せずに,一人のデザイナーが最後まで自分のコンセプトを貫いて仕事を仕上げるそうです.日本ならば,最初に素晴らしいデザインが採用されても,量産までに多くの関係者の様々な意見を取り入れていくうちに,魅力が消えていってしまうようです.良いデザインならば,その具現化を目指すという取り組み方に,大変感銘を受けました.このようなやり方ができるのは,フェラーリという高級車が対象だからだと思いますが,最近このブログでも話題にしたホンダのRX-Zを,デザインを貫いた量産車として注目しています.
 次に,地方から世界に直接発信するものづくり.大量生産方式に寄った大企業の活動は海外に流出し,今後の日本国内のものづくりは,量産品では手の届かないような細かな配慮が行き届いた高付加価値製品に対応できる中小企業の双肩にかかっていると私は考えています.奥山氏も,故郷の山形で,地方から世界に直接発信するものづくりに取り組んでおられます.中小企業自ら製品をプロデュースし,生産,販売まで行うという取り組みは,最近,ちらほらと見聞きするようになりましたが,世界に直接アピールするという発想は新鮮でした.
 この本,前半のまったりした内容から,次第に熱い内容になっていき,最後は夢中になって読んでいました.もう一度熟読して,奥山氏の別の著作も読んでみようと思います.ツイッター仲間のつぶやきでは,「伝統の逆襲」がオススメのようです.

2010年12月6日月曜日

日本のCAMの未来

 今日の夕方,あるソフトウェアベンダーを取材するために恵比寿に行って来ました.取材対象は,このベンダーの主力3次元CAMの5軸制御加工機能です.実は来月,「5軸制御加工用CAMの最新動向」という題目で突然講演することになりました.先月開催されたJIMTOF2010でしっかり勉強しておけばよかったのですが,会期中は子供向け企画展示への対応で手一杯で,見学する時間がほとんどありませんでした.完全に勉強不足の状態です.そこで,各CAMベンダーの主力製品の動向について取材しようということになったわけです.
 今日取材したベンダーのCAMは,こだわりのある切削点の置き方に定評があります.3軸制御加工まではこの特徴を十分活かしてきましたが,今は5軸制御加工の工具姿勢の制御に苦労されているようです.しかし,これから国産のCAMとして海外製のものと差別化を図っていくためにも,こだわりのある工具姿勢制御手法を開発して欲しいと思っております.
 取材後,行きつけの炉ばた焼の店で懇親会となりました.その中で,中国で大量生産されているAppleのiPhone4が話題になったのですが,その原価が一台850円と聞いて,大変なショックを受けました.iPhoneの筐体は「ユニボディ」と言って,一つ一つ小型マシニングセンタで削り出しています.この筐体の加工だけでも,日本だったら数千円ぐらい取られるハズです.私が愛用しているiPadは,1,500円ぐらいになるのでしょうか?手の震えが止まりません.大量生産で東南アジア諸国と張り合うことが,いかに無意味であるか痛感しました.

2010年12月5日日曜日

VAIO Z,降臨す.

 新しいノートPCを,昨晩から自宅でセットアップしています.これまでは,6年前に購入したPanasonic製 B5サイズ Let'snote を愛用してきましたが,使えば使うほど腐っていくというWindows病が進行し,最近では講演の直前にハングアップするなど,本当に業務に支障をきたすようになってしまいました.もう,十分減価償却したと判断して,新しいものを購入させていただきました.
 今回購入したZシリーズは,VAIOのハイエンドモデルです.CPU: Core i7-640M (2.80GHz), メモリ: 8GB, クアッドSSD 約512GB +ブルーレイディスクドライブなど,一切後悔⇒言い訳しないように,徹底的にカスタマイズしました.さらに,慣れているからとはいえ,わざわざ英字キーボードに変えるという念の入れようです.私が大学の居室で使っているデスクトップPCを軽く凌駕するスペックを誇ります.おそらく,プログラム開発も問題なく可能でしょう.ただ,OSはWindows7の64ビット版なのですが,Ultimateを指定したつもりが,Home Premiumになってしまったことは誤算でしたが… 不覚…
 とにかく,PCのスペックに恥じない仕事をしたいと思います.