2012年3月25日日曜日

アマチュアリズム考

 皆さんは,「アマチュア」 という言葉を聞くと,どのような印象を持たれるでしょうか.私の愛読書に,「日本ラグビーの変革者・大西鐵之祐 知と熱」 という本があります.この本の中で,大西先生のアマチュアリズムの定義が紹介されています.

「アマチュアリズムは自由な行動で、金に対しても、政治的な圧力に対しても、名誉に対しても、そんなものには自分を売らないという考え方です。」

 プロは,仕事の対価としてお金をもらいます.しかし,お金をもらったら,結果を出さなければなりません.組織としての結果に貢献するために,自分がやりたくないこともやらなければならないでしょう.それが,自分自身の理想や目標と違っていても,逆らうことは出来ません.

 アマチュアは結果にこだわらなくてもよいという人がいますが,それはアマチュアではないと思います.アマチュアは,何事にも束縛されず,純粋に自分の考えで道を極めようとする人のことです.それでも,プロと同レベルの結果にこだわっている.むしろ,プロよりも厳しいハズです.

 結果にこだわらないのなら,その人はアマチュアではなく,単なる趣味の人です.ましてや,他人や組織から金銭や物資などの支援を受けているのに,結果にこだわらないという態度は,背任行為だと思います.

 私は,大西先生の定義に大変感銘を受けた人間です.大学の活動にも,大西先生の定義を当てはめています.
 自分自身は公務員として給料をもらっているので,文科省⇒大学からの指示に逆らうことはできません.
 学生は自由ですが,活動費や設備などを提供してもらったら,プロと一緒です.完全な自由はありません.なんらかの義務が生じるでしょう.それが嫌ならば,援助を受けている組織から抜けるしかありません.

 自分の理想に従うために,他人の考えに拘束されず,自分自身で自分を鍛え,プロに負けない結果を出す.結局,アマチュアが一番かっこいいのではないかと思うのです.

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