という本を,昨日,新宿の本屋で買っておりました.昨日は妻に奪われて読めなかったのですが,今日の朝から読み始め,昼過ぎには読了してしまいました.哲学の本ということで構えていたのですが,哲学者と青年の対話形式で書かれているのでとっつきやすく,どんどん読み進むことができました.
・「劣等感」 は 「コンプレックス」 とは異なる.「コンプレックス」 の意味は単に 「倒錯」 で,いわゆる 「劣等感」 は, 正しくは 「劣等コンプレックス」.反対に,「優越コンプレックス」 というものもある.どちらも厄介.
・相手の攻撃的な言動は権力争いへのお誘い.勝っても復讐が待っている.絶対に乗ってはいけない.相手のアクションに対して,リアクションを返さないことが吉.
・「褒めるという行為は相手を見下す行為」 という考え方に対しては,心底,同意です.私は,人を褒めるということが苦手というか,褒めるということができなくて,このことを研究室の学生から非難されたこともあります.でも,自分が褒められて,心から嬉しかったという記憶がないんですね.逆に,ある程度歳を取ってからは,褒められたりすると,馬鹿にされたというか,この本にあるように見下されたと思うようになりました.なので,「スゴイね!」 とか 「頑張ったね!」 とか,相手の仕事の結果に対して感嘆の声をあげることはあると思いますが,仕事している人を褒めるということは今後もないと思います.
・「感謝」 するという気持ちは大事だと思っています.あと,間違ったと思った時に 「謝罪」 するという行動も.これらの態度は,認めている相手に対して払わなければならない当然の敬意です.相手が年下とか年上とか,まったく関係ありません.
この本の結論は,「エネルゲイア的(現実活動態的)な人生」,「いま,ここ」 を真剣に生きていたら,過去も未来も関係ない,ということだと思いました.誤解を恐れず言えば,既に自分で到達していた考え方もたくさんありましたが,これだけ体系的にまとめられた本を読むことによって,これまでの考えが整理されたような気持ちになり,とてもスッキリしました.続編の 『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えⅡ』 も読んでみたいと思っています.
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿