平成28年1月23日土曜日は,2009年度に私の研究室から博士前期課程を修了したIT君の結婚披露宴に出席するために,山梨県甲斐市に行って来ました.
IT君は,産業用ロボットを利用した研磨作業の自動化に関する研究を担当してもらいました.画像処理を利用した加工面の外観検査は,現在の研究室の主力テーマの一つとなっていますが,論文として投稿するレベルまでやり遂げたのは彼が最初だったと思います.それだけではなく,研磨作業だけだった従来のシステムにCCDカメラを追加して,研磨と検査を統合したシステムを構築したのも彼でした.
私は乾杯のご発声を賜っていました.実は,スピーチよりも乾杯の方が難しく感じています.スピーチは,多少長く話しても許してもらえると思いますが,乾杯の場合は,皆さん,既にグラスを持って待っているので,あまり長く話すのは好ましくありません.本当は,IT君の業績が研究室にとっていかに大きなものであるか,親戚の方にも理解できるようにきちんと説明したかったのですが,どう考えても5分でも足りそうにありませんでした.仕方なく,研究の紹介は簡単にまとめ,結婚の先輩としてのアドバイスに時間を費やすことにしました.その方が,二人のためになると考えたからです.
共に生きるということは,与え合うということだ.「こんなにしてあげているのに,どうして?」,「こんなにしてあげたのだから,なにかあるだろう?」 こんなことばかりずっと考えているのは寂しいことだ.「家事を手伝ってもらった.昨日もその前も,毎日手伝ってもらっている.有り難いな」,「昨日の誕生日にプレゼントをもらった.毎年プレゼントもらっている.どうもありがとう!」 移動している仕事量は同じなのに,考え方ひとつでまるで違う.与えたことは忘れ,もらったことに感謝.そして,与えると決めたら全力で.このような気持ちをお互いが持ち続ければ,きっとよい関係を続けることができる.相手が少し変だと感じたとき,思い出してくれればと思います.
披露宴は,ディズニーが大好きという二人の趣向に満ちあふれ,最後まで楽しい雰囲気でした.新婦はとても明るい方で,おとなしく見えるIT君との相性はぴったりだと思いました.きっと,良い家庭を築いてくれると思います.「永遠の幸を祈る」
一生に一度の結婚披露宴に招待していただき,感謝の気持ちでいっぱいです.研究を頑張ってくれた卒業生からこのような機会を与えてもらう度に,これに見合うようなものを私が彼らに与えたかどうが疑問に感じます.でも,与えたもらったなどと考える前に,彼らに本気で向き合うことが一番大事だと考えています.これからも,卒業生の結婚披露宴に招待してもらえるように頑張りたいと思います.
2016年1月24日日曜日
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