2013年7月28日日曜日

技術教育の難しさについて一考察

 昨日,上野の国立科学博物館に行って,「地球館」 2階の 「科学と技術の歩み」 のフロアを見学したことを投稿しましたが ⇒「m-shige's log: 勉強は人間の使命」,このときに技術教育の難しさを感じました.非常によく練られた展示内容だったのですが,1階や3階の生き物に関する展示をしているフロアと比較すると,子供の数が圧倒的に少なかったのです.見学している子供も,あまり面白くはなさそうでした.
 同じ階にあった 「音、光、力、運動、電気、磁気など私たちの身の回りで起こっている物理現象を体感し、実験することができる」 という 「身近な科学」 のフロアは,歓声をあげる子供達でいっぱいでしたが,傍から見ていると,実験器具を遊具のように感じているようでした.でもこれは,仕方のないことだと思います.小さな子供が,現象の本質を理解することは難しいですし,分かるように説明しても,面白いと思ってくれる子供は少ないと思いますから.子供達が,分かりやすい生き物の展示の方に興味を示すのは,今も昔も変わらない,当然のことだと思います.

 しかし,分かりやすいというだけの理由で進路を選択するとすれば,技術系に進むという選択は後ろの方になってしまいそうです.ここはひとつ,子供でもひと目で分かるような圧倒的な技術をぶちかまして,子供達に衝撃を与えなければいけません.事実,私が技術寄りの理系に進もうと思うきっかけになったのは,小学生の時に両親に連れて行ってもらった 「宇宙博」 で見た巨大なロケットでした ⇒「m-shige's log: 宇宙博の思い出」.そう考えると,飛行機や新幹線に乗ったり,巨大な船舶を見たりすることは,子供達にとって良い刺激になると思います.
 分かりやすいと技術としては,ロボットが一番分かりやすいと思います.実際,理工学に進学する学生の多くは,ロボットがやりたいということですから.理工学はロボットだけではないのに,ロボットに希望が偏るのはどうかという意見はありますが,動機がロケットであろうと,ロボットであろうと,理系を選択してくれたという事実に違いはありません.そういう意味では,ロボットは子供達を技術の世界へ誘う貴重なソースと言えるでしょう.

 ここまで書いて,Youtube で 「H2Aロケット」「スペースシャトル」 の打ち上げシーンの動画を見ながら,やはり一目で衝撃を与えるには,大きさや轟音などによる圧倒的な迫力が必要だと思いました.私にとっての科学技術のチャンピオンは,ロケットであるということを再認識しました.

「国立科学博物館」 に行った時に,ミュージアムショップの入口にあるベンダーマシンで販売している 「カプセルミュージアム(フィギュア)」 を,一つだけ購入することにしました.今回は 「トキ」 でした.全9種類ということですが,コンプリート達成はあるのでしょうか? 終わりそうにない旅の始まりです.

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