2019年6月18日火曜日

「ノーサイド・ゲーム」を読む。

 池井戸潤氏の書き下ろし最新作「ノーサイド・ゲーム」の単行本を読了しました.発売日の6月13日に大学生協で1割引で購入し,先週末から昨日までの3日間で一気に読破しました.池井戸さんがラグビーをネタにした話を書くなんて想定外でした.9月から日本で開催されるラグビーワールドカップを睨んだ企画なのかもしれません.

 ラグビーに関して何の知識も経験もない,スブの素人である主人公が,お荷物社会人ラグビーチームの再建に挑む.逆境からのサクセス・ストーリーという池井戸路線は同じですが,古いままで機能不全となっているものを現状に合うように変えていくという趣旨には感銘を受けました.私の身の回りにも同じようなものがゴロゴロしていますから.それにしても,日本蹴球協会のことをここまで悪く書いて大丈夫なのか?と思いました.でも,きちんとした取材に基づいている内容なんでしょうね,きっと.

 ラグビーの試合の様子を文章にするのは難しいと思うのですが,最後のアストロズとサイクロンズの決戦の様子はとてもよく書けていると思いました.すぐに感化されてしまう私ですが,ラグビーの話ということで感度が120%に上昇,久しぶりに生の試合を見てみたいと思ってしまいました(笑)

 7月から大泉洋さん主演でテレビドラマも始まるみたいです.最初からドラマ化が既定路線の書き下ろしだった,みたいな? 陸上を扱った「陸王」の時もそうでしたが,動きのあるスポーツを題材にした作品はテレビドラマの方が向いているような気がします.今からとても楽しみです.

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