2009年11月5日木曜日

学生から,よい意見をいただきました

 これまでに書いたことがあると思いますが,私は担当している学生実験のテーマで,CAMを利用した加工について教えています.1週目にCADで定義した形状を,2週目にCAMでNCデータを作成して,Rolandの加工機で加工するというものです.1グループ平均7名なので,7つのデータが提出されることになりますが,全てのデータを加工するのは時間的に不可能なので,学生1人あたり2票を与えて,多数決で3つのデータを選ばせていました.
 今日は,この実験のレポートの提出締切日でした.いつものようにチェックしていると,最後に書かせている感想に「もっとちゃんと削りたかった」という意見が多いことに気が付きました.現在の実験では,荒加工も仕上げ加工も,φ6のボールエンドミル1本で済ませています.そのため,隅部などには刃が届かず,期待した結果が得られないという問題が頻繁に見られました.正直,私自身は削る前から「この作品はうまく削れないだろうな」と分かるのですが,選んだ学生達の希望を尊重したつもりで,そのまま削らせていました.出来は今ひとつでも,たくさん削った方がうれしいだろうと思っていました.しかし,今回のレポートの感想を見て,仕上げ加工では小径の工具に交換するなど,企業で行われているものと同等の加工プロセスを体験させた方がよいのかもしれないと考えるようになりました.
 途中から実験内容を変えるわけにいかないので,今年度はこのままの方針で最後まで進めますが,来年度は提出された作品の中から,適切なものを私が1つだけ選んで,徹底的にこだわった加工を体験させるように,実験内容を再検討してみます.試してみたいフリーのCAMソフトウェアも色々あるので,私としての楽しみもあります.

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