2010年7月31日土曜日

日本国にて

 今日の朝8時前,成田空港に到着しました.シンガポールから7時間弱,長くも短くもなく,海外に行ったと実感できる適当な距離だと思います.機外に出て最初に思ったことは,東京(千葉ですが)もシンガポールに負けず劣らず,暑いということです.そして,成田空港があまりにも貧相だということです.海外からの観光客が,がっっかりする様子が目に浮かびます.
 成田空港からは,調布駅に直行するリムジンパスに乗りました.調布駅南口に着いてから自宅マンションまで歩きながら感じたことは,日本はお年寄りが目立つということです.シンガポールの65歳以上の人工比率は,全体の8%ということで,日中は若者が目立ちました.シンガポールのお年寄りは,孫の世話に忙しいそうです.確か日本は20%弱.5人に1人はお年寄りということになりますから,お年寄りが目立つのも無理はないですね.
 親から電話があり,母方の祖母が早朝なくなったそうです.明日がお通夜で,明後日が告別式となり,私は明日の午後,飛行機で鹿児島に向かいます.月曜日は,年休を取らせていただく予定です.親戚の方々にお会いするのは,5年前の祖父の葬式以来となりますが,このような不幸なときにしか再会できないというのは,なんとも残念なことだと思います.

シンガポールにて(5)

 昨日のシンガポールでの最後の一日の内容を,日本国東京調布の自宅より投稿します.
 今日はシンガポールに来て五日目.国際会議も最終日.午前中のKeynoteは,精密工学会会長でもある摂南大学のM先生と,香港理工大学のW.B.Lee教授でした.M先生は楕円振動切削に関する内容,Lee教授は超精密加工の応用に関する内容でした.この会議の6つのKeynoteのほとんどが超精密加工に関連するものでした.やはり,この国際会議の主流は「精密」であるということを実感しました.私の専門は外れていますね.
 午前の最後のセッションで,やっと私の研究室のMD君の発表となりました.少しおかしな発音はありますが,ずいぶん練習してきたので,テンポよく話せていたと思います.質疑応答では,話せないことはともかく,聞き取りはもう少しできると思っていたのですが,やはり,普段から英語を聞き慣れていないと難しいですね.しかし,初めての英語発表をM2で,しかも海外でこなしたということは,D2で初めてアメリカの国際会議に参加した私を超えているということです.とてもいい経験をしたのです.あとは,この経験を踏まえて,何が変るか,何が始まるか,彼自身の問題です.
 会議終了後,会場で昼食を取り,ホテルに戻って着替えた後,観光のためにリトル・インディアに行って来ました.雨の中,少し大変でしたが,イスラム教やヒンズー教などの色々な寺院を,たくさん見ることができました.しかし,歩いていると突然臭ってくる強烈なドリアンの香りには,ずいぶん悩まされました.
 17時にホテルに戻ってシャワーを浴び,チェックアウトを済ませてから,宿泊していたホテルの朝食で利用していたレストランで,Dinner buffetを楽しみました.このレストランは,朝食もおいしかったですが,夕食もすばらしかったです.
 20時前に迎えに来たバスに乗って,チャンギ国際空港に移動し,11時45分初のシンガポール航空のA380で,シンガポールの地を後にしました.次回シンガポールに来る機会があったら,もっと上手に過ごせると思います.
 今回のシンガポール出張では,アジアの中での日本の立ち位置というものについて,ずいぶんと考えさせられました.また,自分としては,身の程を思い知ることになりました.しばらくは,任された仕事を誠実にこなしていくだけだと思います.

2010年7月30日金曜日

シンガポールにて(4)

 昨日の内容を,翌日の昼間に投稿します.
 今日はシンガポールに来て四日目.昨日から開催されている国際会議に参加しました.今日のKeynoteは,私の恩師にあたる大阪大学のT先生と,火曜日に研究室を見学させていただいたシンガポール国立大学のR先生でした.R先生の講演は,見学のときに説明していただいた内容について,画像などを使って詳しく説明するものだったので,さらに理解を深めることができました.
 ランチの時に,知り合いの牧野フライスのTさんと偶然再会しました.Tさんは放電加工機の技術のトップの方で,今年の4月からシンガポール工場に赴任したということです.一緒にランチを食べながら,シンガポールから見たアジアの製造業の現状について話を聞きました.日本と同様,昨年はアジア諸国の製造業も急落したのですが,今はいわゆるV字回復といえる状態で,急激に回復しているということです.そのため,シンガポール工場はアジア諸国からの受注に対応するために大変に忙しく,部品が不足するなど,納期も大分延びているようです.どうやら,日本だけが取り残されているようですね.日本に居ると,こんなことを感じる機会はありません.日本は閉ざされている.本当に恐ろしいことだと思います.
 午後の最後のセッション「Manufacturing Systems (1)」では座長を務めました.生産システムとはいえ,ERPパッケージやスケジューリングなど専門外の内容もあり,会場から質問が無いときに質問するのが大変でした.
 夕方から,セントーサ島へのケーブルカー駅にあるレストランで,Conference Dinnerが催されました.料理はあいかわらず量が多かったですが,どれも大変おいしくいただきました.ただ,アルコールがハイネケン・ビールだけで,おまけに事前に配布されていたチケット1枚の1杯だけというのは,いただけませんでした.相席となったシンガポールの人からもらった1杯をMD君と2人で半分ずついただき,飲まない人からまわってきたチケットを5ドルで入手して1杯,合計2.5杯は飲むことができました.正直,晩餐会としては物足りませんでした.シンガポールの国際会議には,もう,来ないかもしれません.

2010年7月29日木曜日

シンガポールにて(3)

昨日の内容を,翌日の昼間に投稿します.
 今日はシンガポールに来て三日目.今日から国際会議 ICoPE2010 & 13th ICPE に参加となります.宿泊先のホテルから,歩いて10分足らずのところに会場のホテルがあります.9時から2件のKeynoteを聞いた後,Speeker Room のフリーアクセスを利用して,3日ぶりにインターネットにアクセスすることができました.溜まっていたメイルを処理し,2日分のブログをアップし,数回つぶやいて,とてもすっきりした気分になりました.
 オプショナルツアーを利用して,夕方からナイト・サファリに行って来ました.とても人気のある観光スポットということで,平日にも係わらず色々な国から来た観光客で大変な賑わいでした.目玉といえる園内を回るトラムは,英語と日本語の案内が用意されていました.軟弱な我々は,日本語の案内のトラムに乗ることになりました.よく考えてみると,英語の他に用意されているのは日本語だけと言うのは,日本としては名誉なことですね.しかし,今日の客層を考えてみると,そのうち中国語に替えられるのではないでしょうか.
 トラムに乗る前に,ブッフェ形式の夕食を取り,19時からトライバルダンスショー,19時半からナイトショーを観ました.トライバルダンスショーは,火を使った迫力あるパフォーマンスで,かなり楽しむことができました.ナイトショーは,家族連れを意識した落ち着いた内容で,私自身も和むことができました.トラムでの見学では,久しぶりに大きな動物をたくさん見ることができました.普段見ないものを見ると,頭が喜びます.
 ただ,やはり暑いのでとっても疲れます.宿に戻ったときは,ぐったりでした.明日の座長の内容を確認したら,すぐ寝ます.と,思ったら,AbstractsとProceedingsでタイトルや著者が違う論文がある.困ったものです.

2010年7月28日水曜日

シンガポールにて(2)

 今日は,シンガポールに来て2日目.午後から日本の工作機械メーカー マザックのシンガポール工場に行くことになっていましたが,午前中が空いていたので,マーライオン・パークを観光することにしました.
 世界3大がっかりの1つ,マーライオン.私としては,想像していたよりも,大きく感じました.あまりに小さくてみんなががっかりするということで,背中合わせになるように新しく作られた,大きめのマーラインも見ましたが,あまり必要ないと思いました.
 ラッフルズ上陸記念の地に建つラッフルズ像を見た後,あてどもなく南に歩いていくと,ラオ・パ・サ・フェスティバル・マーケットにたどり着いたので,そこで昼食を取りました.MD君はガッツリと怪しげな麺類を食べていましたが,私はあまりお腹が空いていなかったので,巨大なかき氷「ドリアン・マウント富士」を食べてみました.ドリアンだけでも独特の風味があって食べにくいものなのですが,器の底にあずきと一緒に敷き詰められたコーンだけは,馴染めそうもありません.
 午後13時に,シンガポール国立大学工学部の先生の研究室を見学しました.マーケットの近くからタクシーで移動したのですが,大学の敷地のあまりの広さに驚きました.建物もきれいで近代的でした.日本製の工作機械がたくさんあり,高価な測定器も多数導入されていて,精力的に活動している様子がよく分かりました.印象に残ったのは,日本製の装置,電子部品,工具,材料などは,日本の輸出規制によって,シンガポールに輸入するのは大変難しいというお話です.好きなように物品を購入できる日本で研究していることの利点を感じるとともに,自由に製品を輸出できない日本のメーカーの苦労を感じました.
 15時にマザックのシンガポール工場に移動しました.この工場で生産している機械は,3軸制御までのターニングセンタが中心ということです.工場見学の後,農工大の先生と2人で自分の研究内容の講義をしましたが,先日の国際会議に引き続き,ここでも苦手の英語が散々の出来となりました.本当に,いい加減にしなければなりません.
 夜は,クラークキーにあるインドネシア料理店でご馳走されました.昨日と同様,お腹いっぱいになりました.やけ酒気味となり,飲みすぎました.

シンガポールにて(1)

 今は28日水曜日ですが,一昨日26日のブログを投稿します.
28日から開催される国際会議に参加するために,26日月曜日からM2のMD君と2人でシンガポールに来ています.今回の出張は,いつもの旅行代理店にお願いせずに,JTBのツアーパックで全日フリープランで手配しました.理由は単純に安いからです.フライトだけはせっかくということで贅沢をしてシンガポール航空にしたのですが,なんと,新型のA380に乗ることができました! 予想通り,一番生存率の低いと思われる1階最後尾の席にされたとはいえ,ラッキーだったと思います.
 夕方17時過ぎにシンガポールに到着しました.赤道直下という場所の割には涼しく感じました.実際に,気温は日本よりも2,3度低いようです.ただ,湿度は一日中高く,動くとすぐに汗が吹き出てきます.出迎えに来ていたJTBの添乗員の人に言われるがまま,バスに乗ってクラーク・キー地区にある宿泊先のホテルまで移動しました.ツアーは楽でいいですね.夕食は,バスの中で添乗員の人に勧められたシーフードレストランに行くことにしました.シンガポールの定番ビール Tigerを飲んでみましたが,とても軽くて水のように飲みやすいビールでした.しかし,アルコール度数は高いようで,ジョッキ2杯しか飲めませんでした.チり・クラブやソートン・キアなど,定番の海鮮料理を食べました.味は普通でしたが,量は4人前ぐらいに感じました.こちらの人の胃袋は,日本人の2倍なのでしょうか.
 冷房が強すぎて眠れないのではないかと心配していましたが,冷気が直接当らなければ大丈夫なようです.ただ,冷房で湿度が日本の冬並に低くなっているので,のどを痛めないように注意が必要です.

2010年7月25日日曜日

府中競馬場花火大会

 昨夜は夜半から突然涼しくなり,久しぶりにクーラーのお世話になることなく,ぐっすりと眠ることができました.昼間は暑かったですが,また夜は涼しくなりましたね.
 今日の昼,明日からのシンガポール出張のための海外旅行保険の手続きをするために調布パルコのJTBに行く途中,美容院の掲示で,今晩,府中競馬場で花火大会が開催されることを知りました.「せいせき多摩川花火大会」のことは知っていましたが,この花火大会のことは全く知りませんでした.家に帰ってきてWebで調べてみると,きちんとした案内は見つかりませんでしたが,どうやら19時半から20時の30分間の予定だということが分かったので,ゴルフスクールから帰ってきて,しばらく西の方を注意していたところ,定刻どおり花火の打ち上げが始まりました.
 昨日開催された調布花火大会の花火は,会場は近かったのですが,南側のaflacのビルに邪魔されて,大きな花火の上の一部だけしか見ることができませんでした.今日の花火は,会場は遠かったのですが,自宅マンションの窓から椅子に座りながら,上から目線ですべての花火の全体を見ることができました.調布花火大会の半分の30分という短い時間でしたが,今まで見た中でも印象に残る花火となりました.8月10日に予定されている「せいせき多摩川花火大会」の会場も今回の会場と近いので,楽しみになってきました.
 今日の夕食は,妻が会社のお付き合いで購入してきた「長崎幕末ロマン 龍馬伝説カレー」をいただきました.レトルトではありましたが,少しスパイシーな味わいでした.最近,ちょうど長崎が舞台となっている龍馬伝を見ながら,このカレーを食べるというのは,なかなか洒落ていてよいものですね.あと2週,この趣向を楽しむ予定です.
 明日26日月曜日から31日土曜日までの5泊6日で,シンガポールに出張します.宿泊するホテルは,どうやらインターネット環境がないようなので,毎日ブログを投稿するのは難しいかもしれませんが,努力はしてみます.