2011年2月12日土曜日

久しぶりにプラモデルを作りました

 今日は,13時から担当している生産システム工学の試験がありました.終わってからすぐに採点してみましたが,特に問題のない成績の分布で一安心でした.
 夕方に帰宅してから,気晴らしのために,Twitterで再会したニッパクのHSGさんからもらったままだったプラモデルを作ってみました.自由に作品を作れるボールジョイント・トイの入門版で,ランナー1枚分の部品からロボット一体を組み上げることができます.写真はロボット形態ですが,部品の差し替えなしで飛行形態に変形させることができます.一時間弱で組み上がりましたが,ジョイントはかためで,良い出来だと思います.ただ,17番のパーツが余ってしまいました.組立図にも載っていないので,おそらく,あまりですね.いつか,自分でもこんなキットを作ってみたいです.

2011年2月11日金曜日

雪の建国記念日

 昨日の卒研発表お疲れ様コンパは,厳しくした学生とも楽しく対話できて,よかったと思っています.
 今日は,建国記念の日で休みでしたが,仕事をするために大学に行きました.期末試験の準備,レポートの採点,来年度のシラバスの検討など,やることが山積していました.朝から雪が降っていました.先月からろくに雨も降らなかったのに,久しぶりに降るのが雪とは,ずいぶん極端な天気ですが,これで異常に乾燥していた空気が改善されればいいですね.
 昨日までは不夜城のようだった学科の棟も,さすがに今日は,まったく人気がありませんでした.大学に居る人の方がおかしいですよね.バリバリと仕事をこなしていたところ,15時頃に突然身体に力が入らなくなり,自宅に帰って寝こんでしまいました.2時間ほど横になり,暖かな食事を取ったら復活しました.熱もないし,風邪の兆候も見られないので,単に疲れただけみたいです.明日から頑張ります.

2011年2月10日木曜日

平成22年度 卒業研究発表会

が,本日の朝9時から5つの部屋で開催されました.私の研究室の発表はE室の一番最後でしたが,なんとか7人全員が発表を終えることができました.本当に,ほっとしています.
 悪気がないとはいっても,やっていいことには限度があります.個人の人格をも打ち砕く6種類のフィニッシュブローは,4発で打ち止めとなりました.もうこれ以上,打つことはできません.打つ方だって,つらいのです.今週はずっと偏頭痛と胃痛に悩まされ,よく眠ることができませんでした.
 でも,発表が終わって,学生が置き去りにしていったPCを片付けているときに,会場係だったI先生から,「先生のところの学生さんは,がんばっていますね」と,言われたときは,ちょっとうれしかった.確かに,少し(?)力が足りないけれど,基本的にはいい子ばかりですからね.でも,二十歳を超えたいい大人が「いい子」と言われても,うれしくないか.とにかく,発表した卒研生の皆さん,お疲れ様でした.明日からの三連休,ゆっくり休んでください.
 これから研究室のお疲れ様会なので,今日は早めの投稿となりました.今日の料理などの写真は,明日,下に追加します.追加しました.

2011年2月9日水曜日

平成22年度 卒研発表会前夜

 明日,平成22年度の卒研発表会が行われます.私の研究室からも,7名6件の卒業論文が発表されます.なんだか,長い間うまくいっていた研究室の締切システムが,ここ数年,通用しなくなってきています.結局,全ての締切をクリアできたのは,修士の学生一人だけでした.各締切を,もっと細かく,早めに設定するなど,システム全体を再検討しなければなりません.それに,やはり研究室内部での中間発表は,やった方がいいですね.Twitterで知り合いになった中小企業の人達を,審査員として招待しちゃいましょうか?とにかく,明日の発表会は頑張ってほしい.ただ,それだけです.それにしても,うちの奥さんのモンハンへのハマり方は尋常じゃないなー.

2011年2月8日火曜日

事業はアイデアしだい

が,今日8日の本田宗一郎氏の日々のことば「挑戦」のことばでした.「事業に一番必要なのはアイデアである。優れたアイデアを生み出すためには、絶えず広い視野を持ち、他人の言からもプラスになるものを積極的に学び取ることが必要だ。」 という解説が添えられていました.
 一昨日の投稿で,中小企業による独自製品の開発を提案しましたが,投稿後に寄せられた意見で一番多かった意見が,製造はできると思うが,企画と設計,営業と販売はどうするのか,というものでした.詳細設計はなんとかなるかもしれませんが,製品の企画や構想設計はプロダクト・デザイナーに頼るしかない.
 しかし,それ以上に問題なのが,営業と販売です.正直に申し上げて,営業と販売のみを専門とする人を知りません.仮に,今日のことばのように良いアイデアがあり,それを作ることが出来ても,それを販売して利益をあげることができなければ,意味がありません.ものづくりとは,企画,設計,製造だけでなく,販売網の構築も含まれるのだということを,今更ながら痛感することになりました.大企業は,全ての仕組みを自分で持っているから強いのです.中小企業も,全ての仕組みを持たなければいけません.

2011年2月7日月曜日

型技術者会議2011 第2回実行委員会

が,本日の14時から予定されていましたが,欠席させていただきました.今日の15時が卒論概要の提出期限となっていたのですが,今日の朝の時点で全員の原稿が揃うかどうか不透明な状況でした.私が居なくても,学生達だけでなんとかしたかもしれませんが,結果を見届けることなく委員会に出席して,何かあってから後悔したくありませんでした.
 私は,実行委員会の幹事の一人として,本来は議事録の作成などをしなければなりませんでした.本当に無責任な行為であり,幹事失格であります.実行委員長に進退伺を出すべきかもしれません.
 明日の夕方は,日工会会長との産学懇談会に招待されていましたが,昨日の委員会を欠席しておいて,酒席だけ出席するというのは,「働かざるもの,食うべからず」という私のポリシーに反するので,この懇談会も欠席させていただくことにしました.
 しかし,二つの会合をキャンセルしたことは,間違いではなかったと思っています.大学教員としての私の仕事は,大学における教育・研究です.本務より優先されるべき学協会の仕事などありえません.今週の会合の打診があったときに,出席するのは難しいかもしれないと伝えてはありましたが,出席できないとはっきり回答しておくべきでした.
 今後,卒研発表会が予定されている週に開催される会合には,一切出席しないことをここに宣言いたします.

2011年2月6日日曜日

地場産業&中小企業による「隙間埋め製品」の開発

というテーマで,自分が考えているこれからの日本のものづくりについてまとめてみました.色々な委員会で提案しようとしている内容なので,ご意見いただけると幸いです.
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現状
 ボリュームゾーンへ対応するために,巨大消費地である中国や東南アジア諸国などへの生産拠点の移動が急速に進みつつある.円高によって,これまでのような輸出産業の維持が困難になる一方,より安価な労働力を獲得するために,大企業は海外への生産拠点の移転を急いでいる.同時に,大企業の仕事を請け負ってきた中小企業も,大企業に請われる形で海外に進出を始めている.

問題
 企業の海外移転によって,国内生産だけでなく,国内雇用も減少する傾向が顕著に見られる.最近話題となっている若者の就職難の問題も解決の糸口が見つからないなど,国内感情の閉塞感は高まる一方である.
 また,移転する企業とともに,これまで日本の製造業を支えてきた高いレベルにある生産技術が,新興国に流出することは避けられない.生産技術は,実践的な生産活動とともに発達するものである.実際にものをつくらないと,本当の生産技術は育たない.新興国の生産拠点において,現地の技術者が日本の技術者の下で経験を積み,独自の生産技術を追求するようになれば,いずれ日本の生産技術を追い越すものが出てくると予想される.そうなれば,これまで日本経済を支えてきた製造業による国際的な優位性が,完全に失われることになる.
 大量生産を前提としている大企業が海外に進出するのを抑えようという考えは,非現実的である.事業の維持・拡大を海外市場に求める余力のある大企業は,新興国に生産活動を展開しながら,日本人を中心に,大量の雇用を維持することが責任であると考える.しかし,これのままでは国内の生産拠点を維持することはできない.日本国内に「ものづくり」を残すためにも,大企業に依らない,新たな取り組みを確立することが必要である.

対応策
 国内生産の維持を大企業に期待できない以上,依るべきは中小企業や地場産業の活動である.中小企業(地場産業)と大企業では,ゴールが異なる.変種変量生産にも柔軟に対応できる中小企業の規模の利点を生かし,大企業が提供する大量生産品を補間するような付加価値の高い製品をタイムリーに提供する.小規模で高価な製品になるかも知れないが,よい物を作ることで,量産品の手の届かない隙間を埋め,製品の世界全体をより豊かする.結果として,多様化が進む消費者のニーズにも対応できる.
 また,地方の中小企業が自立することは,その地域の地場産業の活性化と自立にも繋がる.多くの中小企業が協力して地場産業を拡大することができれば,雇用も増加するなど,地域全体の発展にも大きく寄与する.
 これまで,大企業の仕事を請け負う形で活動してきた中小企業が,これから独自の製品を提供していくためには,まず,自ら製品を開発するという意識改革が必要である.また,そのような決断を後押しするような政策支援も不可欠である.
 技術的な課題としては,「企画力」と「設計力」の不足があげられる.構想段階から様々な試行錯誤ができるなど,アイデアを具現化しやすい設計支援システムの確立が望まれる.また,超精密加工や5軸制御加工などの高付加価値加工技術を日本独自のものにするために,先鋭化していく取り組みも必要である.

地場産業から発信された工業製品の具体例
○感性に訴え世界で認められた急須『繭(まゆ)』
 山形の「薄肉鋳造」の技術を生かした鋳物のポットを製品化したもの.欧米人が日本に対して感じている文化美意識を,現代人の生活に合うように意識して再創作した.企画段階から,海外への発信を意識している.砂型を作る技術が他にないため,製品を目の前にしてもコピーすることができないという点も,大きな強みである.
 地域の異業種の企業・職人と,地元出身の世界的なデザイナーが,地元に愛され,世界に通用する商品を地域一体となって開発していくこと目指した「山形カロッツェリア研究会」による取り組み.
○名匠の技と歴史がココロをつかむ『燕のビアマグカップ』
 新潟県燕市の磨き職人が,音や振動,においなどの五感と長年の勘を活かして磨き上げた1個14,000円のビアマグカップ.個性的なデザインと質感,最適な泡立ち,そして,何よりもこだわりのものづくりへ取り組む姿勢が消費者を捕え,全国から注文が殺到した.燕市の磨き職人の技能は,i-Podや半導体製造装置にも利用された高度なものである.
 購入後も,使用に伴う表面の擦り傷を,職人が再研磨してくれる.ユーザと職人の共創により,製品に対する愛着と共感が増していく.