2010年3月6日土曜日

第3回学生実験幹事会

 昨晩は,調布の蕎麦屋で本年度最後の学科学生実験幹事会を開催しました.私の学科は,中間コースが3,4学期と5,6学期,夜間主コースが6学期に実験があり,統括幹事の私と,若手助教の幹事2名で全体的なとりまとめをしています.今週の学科会議で成績報告が終了し,今年度の幹事の仕事がほぼ終わったということで,今日は慰労会となったわけです.
 今年は学科改組の関係で学科を横断した仕事が多く,統括幹事の私はそちらの方にかかりきりの状態でした.学科の実験の方は2人の幹事の方が自主的にやってくれて,本当に助かりました.学生実験に関して起こった出来事などについて振り返りながら,楽しくすごすことができました.
 今回の蕎麦屋のマスターは,6年前までは金型職人だったという方です.話をふってみたら,どこからか自慢の作品を取り出してきて,説明しながら見せてくれました.
 一つは,プラスチック成形用金型.16個取りのものの1ブロックです.ゲートはサブマリン.ほとんど放電加工と手仕上げだそうです.こういうものを見ると,やはり放電加工は必要だなと思います.
 もう一つは,ナタのような刃物のミニチュア.ワイヤー放電で切り出したものから,研ぎ出したということですが,小さいにもかかわらず恐ろしい切れ味でした.レーザーか何かで刻印まで施されていて,大変なこだわりを感じました.
 最後に,どうして蕎麦屋に転職されたのか聞いてみたところ,プラスチック金型はほとんど中国に出ていくことが分かって,見切りをつけたとおっしゃっていました.ここの蕎麦屋は,肴も良く出来ていておいしいですが,なんといっても蕎麦が最高です.元金型職人のマスターが作ったうまい蕎麦に舌鼓を打ちながら,少し複雑な気分になりました.
 本当に和みました.やはり蕎麦屋で飲むのはいいですね.また来て,色々と加工の話を聞かせてもらおうと思います.

2010年3月4日木曜日

マスカスタマイズか,中小企業化か,

 トヨタ問題,ブレーキからアクセルだけでなく,他の問題点も指摘され始めていますね.最初の頃は,「ブレーキなんて,命に係わる重要なところなんだから,きちんと説明しろよ!」などと思うこともあったのですが,先週の豊田社長の,いわゆるベタ降りの謝罪会見の様子など見て,今では何か少し違うような気がしています.
 今回のブレーキやアクセルの問題は,いうなれば設定の問題です.私もオートチック車などを運転してアクセルを踏んだときに,不自然な吹き上がりだと感じることが結構ありましたが,「この車のアクセルは,こんなもんなんだろう」と思ってきました.最近,プリウスのユーザの方から話を聞く機会があったのですが,「ディーラーから電話があって,調整するからすぐに車を持ってきてくれと言うので,急いで持ち込んで調整してもらったけれど,何が変ったのかまったくわからない」と言っていました.
 たった一つの設定が,万人にとって最適ということは,ありえないのではないでしょうか.それでもトヨタは,色々な試験に基づいて多くのデータを蓄積し,できるだけ多くの人に対応できる必殺のパラメータを決定しているハズです.今回の場合,とにかく問題はないなどと言っていた最初の段階で,どのようにして各パラメータを決定したか理路整然と説明して,そのプロセスの妥当性を市場の判断に任せる,ということはできなかったのだろうかと,個人的に感じています.
 でも,もう謝ってしまったので,これからは寄せられる全てのクレームに対応するくらいの覚悟が必要です.こうなったら,各個人に適したパラメータをすぐに割り出して設定できる出来る仕組み,規模が大きいので「マスカスタマイズ」と言うのでしょうか,そういう仕組みを構築する必要があると思います.「マスカスタマイズ」は量産品向けの考え方ですが,現在のトヨタの規模で実現するのは容易なことではないと思います.スピード重視とか,トルク重視とか,コーナリング重視とか,いくつかの設定パターンを用意するというのも,一つの手かもしれません.
 設定内容とその決定方法を公開し,すべてを納得した人に購入してもらうという方法もあると思います.例えば,ポルシェやフェラーリを購入した人が,今回のトヨタのユーザーみたいに,ブレーキやアクセルが気に入らないなどと言うでしょうか?ポルシェやフェラーリは,自分達がよしとする車を作って,それを気に入った人が購入しています.でも,このやり方ではたくさんは売れませんね.でも,ポルシェもフェラーリも,たくさん売る気はないのではないでしょうか.でも,これからの日本のものづくりは,こういうスタイルが増えていくのではないかと思います.
 大きくはないけれど,自分達が本当によいと思える製品を作る会社がたくさんあって,消費者は自分が本当に欲しいと思えるものを購入する.大きな会社がたくさんの商品を扱うよりも,特徴的な商品を扱う小さな会社がたくさんあった方が,ユーザーとしては選択の幅が広がります.以前投稿した地ビールの話と合わせて見ていただけると幸いです.
 m-shige's log: もやしもん8
 門外漢が,勝手なことをしゃべりました.あくまで私見ですので,気分を害された方がおられましたら,何卒ご容赦ください.

その後のTwitter

 昨晩は,リクルータで来学した教え子と楽しく痛飲しました.彼も最近新築マンションに引越したということで,自然にお互いのマンションや家庭の話になりました.教え子と対等にプライベートな話をするなんて,10年前は想像もしませんでしたが,なかなかよいものですね.
 ところで,最近,Twitterへの依存度が高くなってきています.自由度の高い職業なので,時間に縛られずつぶやけるということもあると思います.あまりつぶやいていると,職務怠慢と取られるのではないかと心配だったのですが,最近は居直ってつぶやくようになりました.それでも,一日一桁ツイートなので,特に問題はないと思いますが.
 とにかく有益だと思います.最近の仕事でお世話になった方だけでなく,過去に一緒に仕事をした方との交流を再構築することもでき,そういった人達を通じて新たな交流も生まれようとしています.色々な人が瞬間的に考えていることを共有できるということは,すばらしいことだと思います.
 これまで,このブログには,その日に起こった些末なことなども書いてきましたが,そのようなことはTwitterでつぶやくようになりました.同じことをブログに書く気にはなれません.ただ,140字では伝えきれないな,と思うことも出てきています.Twitterでつぶやいたことを整理して,ブログに投稿するということも増えそうです.

2010年3月2日火曜日

「龍」

 先日,上杉謙信の旗印である「毘」の文字のデコレーションシールを購入し,自分の携帯電話に貼り付けた話を投稿しましたが,
 m-shige's log: 「毘」
そのとき,一緒に売っていた上杉謙信のもう一つの旗印である「龍」のシールも買っておけばよかったと悔やんでいたところ,昨日,妻がわざわざ買ってきてくれました!
今日,さっそく携帯に貼り付けて狂喜している私に,妻がスルドイ一言.

 「なんか,やくざのケータイみたいだね」

...確かに... でも,女性が夢中になって貼り付けている戦国大名の家紋だって,暴力団の代紋みたいに見えるし,気にしないことにしよう.でも,このままでは電車の中や,おさいふケータイのときに使いづらいので,今はさりげなく貼っている「もやしもん」のシールを,もっと多量に貼ることにしますか.

2010年3月1日月曜日

将来性を信じブレずに臨む

 今住んでいるマンションのトイレは,タンクレスのウォシュレットです.恥ずかしながら,40才にもなって初めてウォシュレットのトイレを自宅で使うようになりました.使うまではなんとも思っていなかったのですが,使ってみると,これは止められませんね.反対に,私と結婚するまでウォシュレットを使ってきて,官舎で使えなくなった妻のことを思うと,不憫でなりません.
 今日,定期購読している日経ものづくり3月号が郵送されてきました.特集は「真・定番商品で未来を拓く」.不況でも安定して売れ続けている定番商品の事例として,TOTOのウォシュレットの記事が50-51ページにあります.
 読んでみると,知らないことばかりでした.米国生まれで,国産化は私の生まれた1969年.小中学生のときに使った記憶はありません.実際に売れ始めたのは,1990年代ということですから,10年以上も売れない期間があったということになります.需要が安定している便器と言う商品があったからということもあるでしょうが,よく商品として維持していたものだと思います.ただ,もっと感銘を受けたのは,売れない時期でも品質を向上させる努力を継続していたということです.必ず理解してもらえるという将来性を信じて.そして,理解してもらえるようになってからも進化し続けています.
 温水を使用時に瞬間的に加熱する機能.吐出量と速度をコントロールして,節水しながらも汚れをきれいに落とす「ワンダーウェーブ」.掃除しやすいように配慮したデザイン.

 定番商品を開発し維持していくためには、「開発者全員でユーザーのことを考え続けることが重要」(同社)という。定番商品だから進化は不要ではなく、定番商品だからこそ進化が必要。それには、様々な視点から商品力を高めていくことが肝要になるのだ。

 こんなにユーザーのことを考えて開発された製品のユーザーになれたことを,本当にうれしく思います.しかし,我が家のウォシュレットが最新のものではないということも判明してしまい,少し,がっかりもしています...

2010年2月28日日曜日

ミネストローネを楽しむ

 私も妻も,トマトベースの料理が大好物です.最近,土日の朝食でミネストローネを楽しんでいます.キャベツの葉を3枚ほどざく切りしたものを鍋でいため,カゴメの「ミネストローネ用ベース」と200ccの水を加えてしばらく煮込むだけで,そこそこのミネストローネが出来上がります.我が家では,煮込むときに卵を加えます.こうすると味にコクが出てまろやかになり,かなり贅沢なものになります.来週は,最初にベーコンをいため,出てきた油でキャベツをいためようと画策しています.きっとうまいに違いありません.材料や加工法を工夫して楽しむという点では,料理と工作に違いはないと思います.楽しみながら作り,作ったものを楽しむ.
 今日は,チリ巨大地震の津波に日本中が翻弄されました.被害もあったようですし,まだ避難所から自宅に帰れない人も大勢いるようです.今のところ日本は人的被害はないようで,これだけは救いだと思います.