2008年12月6日土曜日

欠けてゆく月も,やがて満ちてくる

 今日の午後,2年前に学部を卒業したMN君が遊びに来てくれました.近況報告やロボットアニメの話などに花が咲きました.
 彼の職場も景気の影響で大変だといういことでしたが,話の中でユニクロの売り上げが創業以来最高を記録したことを聞きました.ユニクロは,2000年頃の景気が低迷していた時期に売り上げを伸ばし,一時はユニクロの服を着ている子供ばかりだった記憶があります.日用品もできるだけ安いものを買おうという当時のニーズに合っていたということですが,景気が回復するに連れて消費者の志向も高い方向に動いていき,最近までは昔のような勢いはないように見えていたのですが,いつの間にか復活したのですね.不景気の波は既に家庭にも伝わっているということですが,あまりに急激な変化に驚いています.
 ユニクロのように不景気の時に忙しくなるという企業は珍しいかも知れませんが,どんな会社も我慢して持ちこたえれば,いつかはいい時期がやってくるということですね.おそらくこれから2年間ぐらいかと思いますが,がんばって耐えましょう.

2008年12月5日金曜日

F1の思い出と,これからの自動車

 今日,ホンダがF1から撤退するというニュースを聞きました.ここ数ヶ月で,世界中の自動車産業の業績が急速に悪化し,トヨタとホンダのF1に対する動向が注目されていましたが,こんなに早く,しかもホンダからとは.自動車業界の現状はよほど厳しいようです.
 私が大学学部生のとき,F1は人気絶頂で,つるんでいた友人はみんなF1に熱中していたので,私もその影響でよく見るようになりました.特に友人の一人が熱狂的に好きだった「LEYTON HOUSE」をいつの間にか好きになり,ずっと応援してました.チームは弱かったですが,このチームのマシンはとにかくかっこよかった.後にウィリアムズで一世を風靡することになるニューウェイのデザインもすばらしかったですが,「LAYTON BLUE」と呼ばれたカラーリングがとにかくかっこよかった.1990年のフランスGPでイヴァン・カペリが終盤までフェラーリのプロストと渡り合って2位になり,大喜びしたことが懐かしく思い出されます.当時発売されたタミヤのプラモデルは気合を入れて作りこみ,今でも実家に残っています.
 今後の自動車は,これまでのようなやり方では昔のようには売れないと思います.私は正直,なんでこんなに高い製品を数年単位で買い換えることが一般的になっているのか理解できませんでした.他のものなら買い控えるのに,自動車は特別という人もたくさんいました.確かに,世界の製造業をこれまで牽引してきたのは自動車産業です.しかし,今の日本の若者が自動車に興味があるようには思えません.私が学生の頃は,教室のいたるところで車やバイクの話が聞かれましたが,今ではそんな話はめったに耳にしません.学生実験で「自動車の部品を何か一つ言ってみなさい」と言っても,答えられない学生がいるくらいです.これからの若者が興味を示さないものが,これから売れるようになるとは思えません.これからの自動車は,インドや東南アジア諸国のように,バイクのような感覚で乗れるものが増えていくのではないでしょうか.より身近なものにしていかなくては,自動車の存在感はますます薄くなっていくと思います.

2008年12月4日木曜日

セミナーin三田⇒懇親会in大学

 今日の日中は,型技術協会主催の多軸制御加工に関するセミナーに参加するために,慶應義塾大学三田キャンパスに行きました.講師は6人で,大学の先生,自動車会社をはじめとした5軸加加工機のユーザー,NCメーカーなど,バラエティに富んだ内容でした.多軸制御加工は注目されているとあって,それに関するセミナーも各学協会が企画,開催していますが,多少贔屓目に見ても型技術協会のセミナーが一番おもしろいと思います.やはりパワーユーザーの方と交渉して,かなり踏み込んだ内容を話してもらっていいるからだと思います.大変ためになるセミナーでした.
 夕方は大学に戻り,18時から3年生を対象とした在来生研修の懇親会に参加しました.今日は大学の創立記念日の代休ということで学生は休みですが,午後から進路や卒研配属に関する説明や研究室紹介が行われて,最後に教員を交えた懇親会というわけです.昨年の懇親会で,今研究室にいる当時3年生だったIM君が「先生が好きなモビルスーツは何ですか?」なんてアホな質問をしてきたことを懐かしく思い出しました.そのとき「MS-09かな」と応じた私もどうかしてましたけど.ロボット関係の研究室のエリアは混んでいるようでしたが,我々の加工や材料のテーブルは3年生が少なく,おかげで院生と腹一杯飲食することができました.ちょっと,空しい...でも,4人の熱心な学生が質問に来てくれて,色々と話ができました.学生も色々と考えていますね.とりあえず,加工が好きで,元気な学生に来て欲しいです.

2008年12月3日水曜日

宇宙博の思い出

 人の進路の分岐点には,何かイベントがあると思います.私は小学生の時に 「将来の夢は科学者」 と言っていたようです.今はエンジニアみたいなことを言う大学教員なので,なんとなく夢はかなっているというところでしょうか.
 科学者になりたいと思ったきっかけは,家族で行った 「宇宙博」 という展示会です.今Webで調べてみると,正式には 「宇宙科学博覧会」 というらしいですね.春らしい気候だった記憶があるので,行ったのは1979年(昭和54年)の春ではないかと思います.私が小学校4年生の時です.会場は今の船の科学館のあたりでした.日本やアメリカの大きなロケットの実物や模型を,ずっと見上げていたのを思い出します.有名な月の石も展示されていたようですが,こちらの記憶はあまりありません.きっと,ものすごく混んで,つらい思いをしたのでしょう.当時は 「宇宙戦艦ヤマト」 というアニメが人気で,私もよく見ていましたが,その世界と実世界がリンクして,なんともいえない気分でした.今でも私は宇宙が好きですが,それは間違いなくこのときの影響だと思います.
 初代南極観測船 「宗谷」 も係留されていて,見学したことを思い出します.宗谷は今でも見学できますが,当時より大分小さく見えますね.ロケットも宗谷も,挑戦者の象徴でした.
 私は,この宇宙博で理系へ進もうというフラグが立って以来,ぶれることなく理系に進み続け,現在に至るわけです.自分で言うのもなんですが,意外と純情なんですね.でも,結果的に幸運でした.宇宙博に連れて行ってくれた両親に感謝しています.

2008年12月2日火曜日

わかさぎの佃煮をいただきました

 昨日編集会議をした国際雑誌の出版社の社長さんから,わかさぎの佃煮が送られてきました.
 3年前の雑誌創刊準備の頃Editorの一人になってから,毎年年末になると送られてきています.網走湖名産ということですが,この佃煮は絶品です.一度にたくさんは食べられない佃煮のうえに,面積A4,深さ30mmの大きさの箱一杯に入っているので,正月をはさんで一月以上楽しんでいます.今や我が家の冬の風物詩になりそうです.

2008年12月1日月曜日

冬の時代,到来か

 今日の夕方は,Editorをしている国際雑誌の編集委員会がありました.
 この雑誌は工業雑誌なので,他の国際雑誌と比較して企業の方の投稿が多いのですが,数ヶ月前には内諾をもらっていた2件の投稿がキャンセルされたことが報告されました.2002年の景気が底だった頃,会社の利益に直結することが明確でない投資は抑えられていましたが,今年の10月あたりから同じような傾向が見られるようになってきました.企業広告の勧誘も提案されましたが,この雰囲気では望み薄ですね.雑談でも,自動車業界の利益が前年度比40%減の見込みという話題がありました.最近,工作機械業界の利益が前年度比40%減と聞いたばかりです.自動車がこのありさまでは,その下の企業はもっと悲惨なことになります.
 家に帰って来ると,型技術協会から私も関係している12月4日の多軸制御加工に関するセミナーの参加者が,最終的に37名になったというメイルが来ていました.このセミナーは毎年開催しているのですが,最近2年間は80名以上の参加者を集めていました.今年も同程度の集客を予想して,広めの会場を手配していたのですが,まともに景気の影響を受けたようです.今後はセミナーの企画も,慎重に検討しなければなりません.
 最近,景気の回復には平均で3年半かかるというようなことを聞きました.とすると,今回の景気が回復するのは2011年頃となるのでしょうか.なんだか,暗い気分になってきました.いきなりネガティブですいません.

2008年11月30日日曜日

ブログ開始から三ヶ月

 今日は11月最後の日.明日から12月です.去年の今頃は,もう12月か!という感じでしたが,今年はとうとう来たか...という感じです.時が過ぎるのが早く感じる方が充実しているのか,それとも,その反対なのか.よくわかりません.
 このブログを開始したのは今年の9月1日だったので,今日でちょうど3ヶ月になります.夜遅くなって書くのが翌日になってしまうとことが何日かありましたが,何とか一日も休むことなく投稿し続けることができました.今となっては,ブログが趣味と言えるような状態になりました.
 これから来年の2月中旬までは卒論や修論のまとめの時期になり,例年どの研究室も戦場のような状態になります.最近は不本意ながら愚痴っぽい投稿もするようになり,今後はいっそうよかった探しが難しくなるかもしれませんが,あまりネガティブなことを書かないように気をつけようと思います.