2010年1月30日土曜日

締め切りについて

 修論や卒論で周囲がだいぶピリピリしてきましたね.私の研究室も負けずにピリピリしています.最近,締め切りが大分軽んじらていると感じることが多くなってきました.締め切りは,その作業を引き継ぐ人との大事な約束です.締め切りに遅れると,引き継ぐ人に迷惑をかけます.私も,研究室の学生に色々な締め切りを課していますが,意味もなく日時を決めているわけではありません.その他の仕事との関係で,その仕事はここまでに終わらせなければならないなど,きちんとした理由があるのです.締め切りを守らずに提出された仕事があると,それに対応するために,予定していた仕事ができなくなります.締め切りを守らなかった人,自分の都合で他人の時間を奪っているということを認識して,猛省してください.

2010年1月29日金曜日

三井精機工業を見学

 今日は,日本機械学会のRC240 多軸複合工作機械の高度化技術に関する研究分科会で,埼玉県のJR桶川駅から車で30分ぐらいのところにある三井精機工業株式会社の川島工場を見学してきました.この会社が製造している5軸制御工作機械は,精度が高いことで知られており,航空機部品などの付加価値の高い製品の加工によく利用されています.他にコンプレッサも主力製品で,国内でしのぎを削っているトップ3社に含まれているということです.私は,これまでに色々な工作機械メーカーを見学してきましたが,三井精機を見学する機会はありませんでした.卒論や修論のまとめで大変な時期ではありましたが,今回は万難を排して参加させていただきました.
 話題提供としては,主力製品の5軸制御工作機械とコンプレッサの紹介もよかったですが,航空機業界の最近の動向に関する話があり,大変興味深く聞かせていただきました.最近の航空機メーカーの勢力図や,ボーイング787など今後の新型機の動向などの業界に関する話から,最近の航空機の構造や,ジェットエンジンの仕組みなどの技術的な話まで,航空機に関する一般的なことがよくまとめられていました.学生のころ,航空宇宙工学の講義で学んだことがたくさん出てきて,とてもなつかしく思いました.
 見学した組立工場では,組み立て途中の工作機械を見て,いかにも三井精機らしい精度重視の構造だなと思いました.特に主軸周り.ただ,最近の不況の影響で,受注はもう笑うしかない前年比8割減ということで,工場の中にもかなりの空きスペースが見られました.どの工作機械メーカーも同じような状況ということです.業界としての景気の回復は,まだ先のようです.

2010年1月28日木曜日

毎日アクセスされるWebコンテンツとは

 今日の午後,第3回生産加工・工作機械部門 委員長・幹事会に出席するために,信濃町の日本機械学会に行ってきました.
 今日で,今年度の会合は最後でしたが,私は来年度も現在の広報委員長を留任することになっています.今年度は,最重要検討事項であったコンテンツの英語化を成し遂げ,ある程度の責任は果たしたと思っているのですが,来年度はもっと困難な仕事に取り組むことになりそうです.それは,今以上にアクセス数が増加するように,コンテンツの充実を図ることです.これは,Web管理者ならば誰もが悩まされる,永遠の課題です.自分の研究室のWebでも出来ていません.アクセス数が多いということは,見に行くと何か新しいものあるのではないかと期待されている,ということではないでしょうか.ということは,毎日見てもらうためには,毎日更新しなければなりません.でも,結局これが一番正解に近いんですね.私がこのブログを毎日更新するのも,そのためです.自分で言うのもなんですが,このブログを毎日見てくれている人は,私が毎日更新しているから見てくれるのではないでしょうか.今までと同じ内容を,一週間に一度のペースで投稿していたら,だれも見に来てくれなかったと思います.では,部門Webを毎日更新できるかというと,現状の内容では無理ですね.毎日更新できるコンテンツを検討するしかありません.頭の痛い問題です.何か良いアイデアがあったら,教えてください.

2010年1月27日水曜日

3年生に研究室を公開

 今日と明日の二日間,5, 6限に卒業研究のために研究室に配属される予定の学生を対象として,学科の研究室公開が行われます.来月に配属を希望する研究室を申請することになっているので,その参考にしてもらうためです.私の研究室は,初日の今日,5限の時間帯で公開することになっていました.
 学部教授会が長引いて,20分ほど遅れて説明会場に指定した部屋に行きましたが,既に10名ぐらいの学生が来ていて,卒研生の説明を受けていました.来ていた学生は,みんな見たことのある学生ばかりで,少しは私の研究室に興味を持ってくれているのではないかと思っています.
 例年は,最初に私が長々と研究室の概要を説明していたのですが,今年は最初から卒研生に自分が取り組んでいる研究の内容について説明してもらい,私は質問があった時だけ答える,という方針にしました.
 私の研究室は,ものづくりに関する実践的な研究をしています.ものづくりに携わる人たちを支援するということが,大きな目標となっています.
 アプローチは二通りを考えています.
 一つは,きつい,あるいは難しい作業を完全自動化して,そのような仕事から人を解放するという取り組みです.5軸制御加工経路計画や産業用ロボットを利用した作業の自動化などのテーマが,この方針にあたります.
 もう一つは,誰もが楽しくものづくりに携われるように,新たな仕組みを構築しようというものです.操作が難しい工作機械を直感的に扱えるようなインターフェイスや,子供でも簡単かつ安全に使えるデスクトップ型工作機械の開発などに取り組んでいます.
 どのような学生が配属されてくるか分かりませんが,成績はいまひとつでも,第一希望の学生で枠が埋まれば理想的だと思っています.

2010年1月26日火曜日

ISFA2010第4回組織委員会・実行委員会

 今日の午後,今年の7月12日から東大本郷キャンパスでの開催が予定されている国際会議の会合に出席するために,東大本郷キャンパスに行ってきました.東大本郷,相変わらず遠くて不便ですね.ここは,最寄のどの地下鉄駅からも結構距離があるうえに,用事がある工学部の建物は,キャンパスの奥まったところにあるので,門からさらに歩くことになります.私は新宿西口から大江戸線に乗り換え,本郷三丁目で降りてから徒歩,というルートを採用しているのですが,徒歩は赤門まででやっと半分という印象です.今日も,電通大から一時間半を要しました.
 私は,この国際会議の実行委員会に所属していまして,具体的な仕事としては,当日配布するプログラムやプロシーディングの製作を担当しております.去年,北九州で行われたASPEN2009でも,同じような仕事を担当していました.今回の仕事も,ASPENのときと同じ業者に製作をお願いすることになっています.前回は,作業内容やスケジュールを確定するのが遅れて,業者も私も大変な思いをしたので,今回は早めにスケジュールを提案して,確認してもらうことにしました.今のところ,論文提出期限も早めに設定されているので,余裕を持って製作することができそうです.油断は禁物ですが.その前に,自分の論文を書かないと...

2010年1月25日月曜日

結果が出てこその努力

が,今日25日の本田宗一郎の日々のことばでした.以下の解説が添えられていました.
「努力することは尊い。だが、結果が伴わない努力は、時間と労力の消耗でしかない。努力は結果を生んで、はじめて努力として認められるのである。」
厳しいですねぇ.しかし,私はもう少し楽観的(?)に考えていまして,本当に努力したのなら,目標に到達しなくても,何らかの結果は出てくるものだと思っています.何かが出ているということは,何かをしたということです.何も出ていないということは,何もしていないということです.「がんぱったんですけど,結果は出ませんでした」なんてことは,博士論文ならともかく,卒論や修論ぐらいのレベルでは,絶対にありえません(注:当研究室比).例外はなく,実にシンプルだと思います.

2010年1月24日日曜日

「規則ですから,できません」

 昨夜,NHK総合のドキュメンタリー番組で,JAL経営破たんの特集をやっていました.その中で,これまでの接客のやり方の見直しについてCAが話し合っている場面があり,「規則ですから,できません,という対応は止めよう」という提案があったのを見て,こんなことも申し送りしなくてはいけないほど,こんなことをやっていたのかと,大変残念に思いました.やらないための規則って,何なのでしょう?
 最近,決められたことだけをやる役所のような接客態度のサービス業が目立つような気がします.役所を批判しているわけではありません.役所は規則どおりに処理するのが仕事です.そうしないと法律や制度が無意味になってしまいます.お役所仕事は絶対に必要なのです.
 しかし,接客サービスがお役所仕事でいいのなら,接客業にプロフェッショナルは不要になるのではないでしょうか.でも,ほとんどの飲食店が業務をアルバイトで賄っているという現実もあります.
 振り返ってみれば,行きつけの飲食店は,馴染みのマスターや店員さんが居て,食べることについて色々とアドバイスしてくれます.「新しい日本酒が入ったよ」「今日はイカがうまいよ」決して高いものを勧めているわけではないので,直接儲けに繋がるわけではありません.「煮物を作ってみたから,ちょっと食べてみてよ」何度も行きたいと思うのはこのような店です.そして,店が繁盛する.これが正しい接客業のあり方ではないでしょうか.
 利用者が,サービスの良いところをひいきにするというのは,とても大事なことだと思います.