2008年11月7日金曜日

疲れます,学生実験

 前にも書いたように,前日木曜日の夜は知能機械基礎実験ということで,18時から21時まで実験した後,加工した作品の画像や写真をWebにアップしたり,提出されたレポートのチェックをしたりするなど10時半過ぎまで作業していました.そして,日にちが変わって今日金曜日の13時から同じ内容で知能機械工学実験です.まるでサークルの合宿みたいです.
 自分で言うのもなんですが,私は学生実験にかなり力を入れているつもりです.1学年の全員と接することができる貴重な機会と考えています(二度以上お会いしたくはありませんが)実験内容に興味を持ってもらえるように,いつになくハイテンションで語りかけます.おそらく,私の研究室を希望する学生の何人かは,学生実験の私を見て希望してくれたのではないかと思うのですが,どうなんでしょう?
 私は後期の生産システム工学の講義も担当していますが,この講義での私の印象はあまりよくないようです.実験と同じ気持ちで熱心に話しているつもりなのですが「淡々と話している」とか,中には私を「なんか怖そう」とか思う学生も多いようで,そういう学生は学生実験のときの私と大きなギャップを感じるようです.どちらも間違いなく私ですが,学生実験の印象の方が実際の私に近いのではないでしょうか.
 3時間半ほどの実験の後は,しゃべるのが億劫なくらい疲れています.特に二日連続で実験した後は,横になりたいくらいです.もう年なのかもしれません.とにかくあと三週,がんばるしかありません.

2008年11月6日木曜日

仕事ができる人とは

 最近,仕事ができる人,できない人について考えることがありました.私はあまりえらそうなことは言えないので,エンジニアの神様といえる本田宗一郎の言葉を借用したいと思います.以下は,私がバイブルとしている「本田宗一郎語録(小学館文庫)」の第二章の5にある本田宗一郎の言葉です.

「“もう少し時間があれば,考えつくんだけどなあ”なんていうのは,これはバカだということだよ.まぬけだね.
 忙しいからこそ,その忙しさから抜け出そうとして,苦しまぎれの知恵が創意発見工夫で進歩するんですよ.だから,暇な人間は絶対にものを考えないね.忙しい人がだいたい発明してるんだよ」


 こんなことを私なんかから言われたら,きっと頭にくると思いますが,本田宗一郎の言葉ならば素直に聞けるでしょう.私はこの言葉を聞いて,できないことの言い訳をしないようにしようと思いました.できないことは,時間がないからではありません.もちろん,他人のせいでもありません.自分の力が足りないからです.
 ここまで書いて,今日の自分を反省したい気分になりました.明日からがんばります.

2008年11月5日水曜日

アメリカ合衆国新大統領

 アメリカ合衆国の第44代大統領に民主党のバラク・オバマ上院議員が当選したようですね.私は民主党代表選の頃からオバマ氏が大統領になれば,と思ってきました.しかし,正直に言うと,アメリカ国民は最後の最後はオバマ氏に投票しないのではないかとも思っていました.でも,代表選でクリントン候補を破り,こうして大統領選でもマケイン候補に圧勝したことを目の当たりにすると,アメリカは本当に変わろうとしているのだと強く感じました.また,変わらなければならないほど,今のアメリカは苦しいのでしょう.オバマ氏には,数年後に「やはりオバマに投票してよかった」とアメリカ国民に言われるようにがんばって,任期を全うして欲しいと思います.
 長い間続いた共和党政権からの変換で,日本の製造業にも色々と影響があると思います.ある程度は悪いことも覚悟しておかなければならないでしょう.でも,いいことがあるかもしれません.経済のことはよくわからないのでなんとも言えません.しばらくはニュースに注目です.

2008年11月4日火曜日

導入と,運用と,

 昨日も少し書きましたが,今月中に積層造形装置を購入するための予算を申請する予定です.今日は16時から業者の方に来ていただいて色々と相談しました.積層造形装置も最近では大分安くなってきていて,今では500万円以下で購入できるものもあります.今回狙っている装置は,現時点で最も現実的なアメリカ製のものです.
http://www.marubeni-sys.com/de/dimension/index.html
 積層造形といっても様々な方法があるのですが,この装置はFDMと呼ばれる方式を採用したものです.簡単に言うと,溶かした樹脂を上から積んでいって成形する方法です.利点はメンテナンスが容易なことと,硬質の樹脂が使えるので強度のある成形品が作れることです.成形品は構造部品として十分使えます.教育機関には一番向いているタイプだと思います.
 問題は運用費用です.導入費用が安くても,材料や消耗品が高価では,かえって使われなくなる恐れがあります.この装置も,導入しやすい値段で提供しておいて,サポートや消耗品で稼ごうというビジネスモデルのようです.しかし,既に100以上の教育機関への導入実績があることからも分かるとおり,教育機関が購入できるのはこれぐらいしか見当たりません.使い方を工夫して,樹脂の使用量などのコストを抑えるしかないのですが,この時に色々と考えることになるので教育にもなるかな,と思っています.でも,コストを抑えるという課題は,あまり学生らしくありませんね.本当は思いついたモノを好きなだけ成形して欲しいです.
 色々と問題はありますが,機械科に一台はあるべき装置だと思います.

2008年11月3日月曜日

JIMTOF2010で会いましょう

 今日もJIMTOFに行ってきました.10月30日の初日依頼,会場に来なかったのは31日だけです.まず,見ていないブースを見て,見たところでも気になるところをもう一度確認するつもりでした.
 まず始めに,今週の学科会議で購入を提案することにしている積層造形機を見に行ったのですが,ブースはあったものの,お目当ての機械は展示しておらず,担当者も居ませんでした.色々と質問があったのに,がっかりです.後日,担当者から連絡してもらうようにお願いしておきましたが,急がないとまずいです.
 西地区の屋外で,工作機械にも使われている直動システムを利用した免震構造の企画展示があり,免震の効果を体験できる免震体験車に乗せてもらいました.始めに免震しないで4年前の新潟県中越地震を体験しましたが,初めて体験するものすごい揺れでした.いきなりこんな揺れがきたら,間違いなくすっころんでいるでしょう.続いて同じ地震で免震した場合を体験してみましたが,横揺れが見事に消えていました.意外なところで,とてもよい経験をしました.
 続いて工具メーカーが集まっているホールを見て回りましたが,研究室で使っている工具のカタログを手当たり次第にもらっているうちに,重くて動けなくなってしまいました.まだ10時でしたが,大学宛に宅急便で送ってしまいました.
 軽く昼食をとった後,東地区のまだ見ていない工作機械メーカーのブースを見てまわりました.どのブースでも知り合いの技術者の方が付きっ切りで案内してくれて,大変よく理解できました.13時には,ほぼ見たいものを見終わったので,帰ることにしました.
 JIMTOFは明日までですが,明日は大学でやることがあるので,私のJIMTOF2008は今日が最後です.JIMTOFはこれまでも見学してきましたが,今回はこれまでになく様々なことに積極的に取り組んだ思い出に残るものになりました.今回お会いした皆さん,2年後のJIMTOF2010でもお会いしましょう.

2008年11月2日日曜日

JIMTOFの日曜日

 今日もJIMTOF2008.10時から会議棟6階で開催された「研究シーズ発掘・活用セミナー」に出席しました.これは,ポスターセッションに参加した研究テーマの中から優秀なものを3件ほど選出し,それぞれ30分ほど発表するということが主旨です.どの発表も興味深いものでしたが,その前に行われたSN大学のMW先生の産学連携に関する基調講演も印象に残りました.
 「国民の税金で賄われている大学は,研究成果を社会に還元し,国民の生活向上に目に見える形で貢献しなければならない.大学における研究は,あくまで基礎研究.但し,はっきりとした目的意識を持つ必要がある.工学部の研究は目的のない研究であってはならない.また,研究のための研究,論文を書くためだけの研究であってはならない.大学における研究は,自分たち個人のものではない.人類の福祉貢献のために,広く共有されるべきものである.」 まったく同感です.著名な先生と同じ考えであるということで,とても勇気づけられました.
 13時からは,昨日は大学院生に任せていたポスターセッションの説明員としてポスターの前に立ちました.途中,とてもなまった英語をしゃべる外国人への対応で凍りつきましたが,知り合いの先生だけでなく,卒業生のMG君をはじめ,他大学の学生,工作機械メーカーの若手など,普段は話す機会がない人と話すことができて,とても刺激になりました.これがポスターセッションの面白さですね.

 17時15分からは,学生対象JIMTOFセミナーのパーティに参加しました.私の研究室の学生は6人が参加しましたが,初日に会ったM精機のKM君や,今年MF製作所に入社したTG君も,若手として参加していました.二人とも9月に相模湖であったばかりですが,仕事で会うとまた違った印象です.このパーティには450名の学生が参加したということです.大盛況ですね.2年後のJIMTOF2010でも,また企画して欲しいと思います.
 パーティ終了後は近くのビアレストランで2次会でした.2次会後,3次会の雰囲気でしたが,逃げました.すいません...