2011年10月8日土曜日

正義の何たるかを示す!

大学生の頃放映されたNHKの大河ドラマ「武田信玄」を好んで見ていました.キャストについて色々と言われていた作品ですが,私にとってこの大河ドラマは,忘れることのできない名作です.私は歴史が大好きで,戦国時代にもそれなりに興味を持っていますが,この作品を見て以来,武田信玄と上杉謙信を崇拝するようになりました.特に,最終回で織田の軍勢と手取川で戦う前の上杉謙信と毘沙門天の掛け合いのシーンが印象に残っています.もう一度見てみたいと思い続けていたところ,最近,YouTubeで以下のような動画を見つけました.7分50秒あたりから御覧ください.



北方の守り神,毘沙門天,我が問いにお答えくだされ.
この世は,ますます乱れ,
もはや正義失われ,地に落ちましてござります.
この謙信,微力ながら力尽くし,
この世に美しき秩序取り戻すべく,精進致してきましたが,
何一つ変わらず,光明,見えませぬ.
お教え下され.
この謙信に,新たなるお力,お与え下され.
どうか,お言葉を.

己を疑わず,己を信じよ.
そちは我が使いにて,正義示さねばならぬ.
そちに,我が剣,与える.
我が姿,与える.
これより行って,正義の何たるかを示せ.
神の最後の姿見せよ.


 上杉謙信は,義を重んじ,正義のためであれば,私利私欲なく戦ったとされています.もちろん,きれいごとばかりではなかったと思いますが,その闘いぶりが神がかっていたことは間違いないようです.現在でも,私利私欲なく行動出来る人は強い.私も謙信公にあやかって,強くなりたいです.

2011年10月7日金曜日

目で見てわかるマシニングセンタ作業

という本を,今日,大学生協で購入しました.この本は,多くの学生と接しながら研究・実験用のものづくりを進めてきた独立行政法人の研究者の方,町工場のものづくりを題材にした漫画を描き続けてきた漫画家の方,さらに精密機械加工を本業としている東京都大田区・神奈川県川崎市の若手職人の皆さんによる共著です.研究者の平田先生には,まだきちんとご挨拶したことはありませんが,一度,じっくりお話ししてみたいと思っています.漫画家のたなかじゅん先生とは,ずいぶん懇意にさせていただいています.TEAM職人魂のなかのお二人は,一度,研究室を訪問してくれました.
 早速,読ませていただきましたが,写真やイラストが多いなど,とても読みやすく,1時間半ほどで読み終わりました.もちろん,私は機械加工を専門にしているので,知らないことがなかったのは当然です!(知らないことがあったら,冷や汗ものです…) しかし,知らないことがないからスラスラ読めるというものではありません.私は,何も知らない人でも最後まで読むことができて,読んだ後に知ったことを試してみたいと思わせることが「入門書」の役割だと思っています.この本は,まさに初心者を機械加工の世界に手引きするものです.
 しっかりとした先生が監修して,機械加工を知っているプロがイラストを描き,加工を生業にしている職人さんが,実際の機械,工具,作業の様子などの写真を提供する.良書になるのは必然といえます.研究室に配属された新人に,「とりあえず,これを読んでみなさい」と手渡せる本が登場しました.

2011年10月6日木曜日

木曜日の午前中は休みます

 昨年度まで,私が担当している夜間主の生産システム工学の講義は,土曜日の3限に開講されていました.13時から14時半という一日のど真ん中を拘束されると,その日に他のことは何もできません.そのため,昨年度までは土曜日は朝から夕方までフルタイムで勤務して,平日に代休を一日取るようにしていました.しかし,平日は学内外から様々な問い合わせがあるので,休んでいても気になってしまい,結局それらの案件に対応するようになり,ほとんど休むことはありませんでした.
 今年度から,この講義は土曜日の2限になりました.午前中で仕事が終わり,午後からは自由になります.自宅のこともできるようになり,本当に助かります.午前中に勤務した時間の代休は,講義のない木曜日の午前中に取ることにしました.今日,始めてこの代休を行使してみましたが,個人的な洗濯,掃除,後片付けなどができて,かなり有意義な時間を過ごすことができました.半日勤務もメリハリがついてなかなかよいですね.今回の時間割の変更,良かったと思います.

3Dプリンタのお披露目会

 昨日は,Twitterを通して知り合いになった,製造現場は日本の底力! をスローガンに製造業専門ニュースサイトを運営している産業ジャーナリストの方が,プロダクトデザイナーの方にエスコートされて研究室を訪問してくれました.先月完成した3Dプリンタ⇒ m-shige's log: CupCakeCNC: 造形に成功! のお披露目が大義名分だったのですが,昨日の夜に試運転をしていた時に造形ヘッドが壊れてしまい,ヘッドのない本体とバラバラになった造形ヘッドを見せながら言い訳をするという,なんともしまらないお披露目となってしまいました.約束を果たせなかった今回の悔しさをバネにして,3Dプリンタとの再戦に臨みたいと思います.
 途中から金型設計屋の2代目の方も合流して,皆さんの希望どおり,私の行きつけの日本酒がすごい焼き鳥屋で懇親会となりました.気候変動の影響で入荷がとぎれ,もう食べれなくなるのではないかと思っていた熊本産 「ゆず豆腐の味噌漬け」が復活していたのは望外の喜びでした.3Dプリンタを復活させて,正式なお披露目会を大義名分にし,またみなさんと楽しく飲みたいです.

2011年10月4日火曜日

特別講演会の成功に向けて(2)

 今日から,担当している大学院の講義「知的生産システム特論」が始まりました.後期は他にも,水曜日と土曜日の学部の講義「生産システム工学」も担当しています.どれも,ものづくりに関係ある講義なので,履修することになった学生には,先週の投稿で案内させていただいた 特別学術講演会「発信型中小企業が創るこれからの日本のものづくり」【10月27日開催】 に参加してもらう予定です.各講義の最後に,講演会の講師の方を,各週一人ずつ紹介することにしました.今週は,講演のトップバッターをお願いしている株式会社ミナロの緑川さん です.

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株式会社ミナロ 代表取締役 緑川賢司 さん

◇2002年8月,ミナロ設立
◇所在地:神奈川県横浜市金沢区
◇営業品目
・治具,検査治具(検具)
・ケミカルウッドやアクリル等の樹脂のモックアップ
・木型の製作
・アルミや真鍮等の金属加工
・徹底的に効率化を追求し,コスト・スピードともに日本一を目指す
・品質管理の厳しい自動車メーカからも信頼される仕上がりに自信
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 提供していただいた製品の写真を見せながら,業務内容について説明させていただきました.自動車関係の試作品や治具などの真面目なものから,「エヴァマンホール」 や 「ナッちゃん等身大フィギュア」 などの楽しいものまで,本当に色々なものを手掛けておられます.

 最後に,ミナロのブログを見ていて発見したミナロを紹介する動画を見てもらいました⇒ 【ミナログ】製造業社長の逆襲: 【出演】企業の履歴書
「作りたいものを作って,発信する」 という考えに共感しています.ミナロの紹介は,この動画で十分だったかも知れません.

 来週は,ペッカー精工の小泉さんを紹介する予定です.
 

2011年10月3日月曜日

昼休みのサイクリング

 先週から思うところあって,晴れた日は昼食を食べるために自転車で柴崎まで行っています.20号の狭い歩道を他の自転車や歩行者を避けながら走るのは苦痛です.前回の帰り道,国領の手前から野川の遊歩道に入り,川をさかのぼって,武蔵野市場方面から大学へ帰るルートを試してみたところ,とっても気持ちよかったので,今日も同じルートで帰ってみました.澄んだ川面に,白い鳥が映えて綺麗でした.桜が咲く頃に走ったら,もっと気持ちいいでしょうね.10分程度という短い時間ですが,寒くなるまでのしばらくの間,晴れた日の昼休みはサイクリングを楽しみたいと思います.

2011年10月2日日曜日

MECT2011/メカトロテックジャパン2011 見学

 昨晩は中部国際空港近くのホテルに宿泊し,今日はメカトロテックジャパン MECT2011を見学しました.開場時間が10時で,帰りのバスの出発時間が14時だったので,見学時間は4時間しかありませんでしたが,目立った新技術は見当たりませんでしたが,幾つか貴重な情報を得ることができました.
 森精機製作所のDMGのブースに,小型の縦形マシニングセンタが出展されていました.タレット式のATCを装備するなど,明らかにF社の主製品であるロボドリルと競合するものでした.ロボドリルよりも少し大きめで,価格も800万円と高めですが,ドイツ(?)の工作機械メーカーが,このような工作機械をあえてラインナップしてきたことに注目しています.
 3号館で,3Dプリンタの組立キットを紹介してもらいました.3Dプリンタの組立キットといえば,先月,ようやくCupCakeCNCが完成(?)しましたが⇒ m-shige's log: CupCakeCNC: 造形に成功!,CupCakeCNCのキットよりも安いうえに,見たところ完成度も高そうです.おまけに,材料は植物由来のエコプラスチックであるうえに,1kgあたり7,000円と値段も格安です.その場で導入することを決意し,見積もりを依頼しました.しかし,苦労してきたCupCakeCNCにも思い入れがあるので,しばらく両方をいじりながら,パーソナル3Dプリンタの未来について考えていきたいと思います.
 12時半には興味のある展示の見学が終わり,残りの時間は1号館の企画展示を見ることにしました.その中の一つに,「第3会学生金型グランプリ」の展示がありました.このグランプリは,今年の5月に開催が予定されていた「インターモールド展」で発表することになっていたのですが,東日本大震災の影響でインターモールド展が中止になり,学生の皆さんは発表の場を失ってしまいました.発表する機会を模索した結果,このMECT2011で発表することになったということです.
 このブランプリでは,コーヒースプーンを成形する順送プレス金型と,SDカードケースを成形するプラスチック金型の2種類の課題が与えられ,両方もしくは片方の金型を設計・作製して,完成した金型を使って成形まで行い,その内容を競い合うというものです.完成品が決まっているとはいえ,成形する金型や,それを作製するプロセスは様々です.幾つかの大学のブースで説明を聞きましたが,大変感銘を受けました.卒研や修論,講義の合間に,半年で金型による成形プロセスを完成させる.それを毎年やっているというのですから,本当に頭が下がります.来年のインターモールド展での発表も楽しみです.
 昨日乗ってきたバスに乗って,14時にポートメッセなごやを後にしました.「さよなら,ポートメッセなごや.また来る日まで」 いつものとおり,厚木インターの手前で高速道路が渋滞しましたが,予定より早い19時過ぎに新宿に到着しました.2日間で10時間がバスの中という過酷な旅程でしたが,学生と一緒に充実した時間を過ごすことができました.貴重な機会を与えていただいた日工会関係者の皆様に感謝致します.