2009年6月6日土曜日

ひと目でわかる!図解 森精機

という本を,だいぶ前に読み終えていました.この本の内容は要するに企業研究で,シリーズには,ソニー,松下電器,住友化学,旭化成,NTTデータ,日本アムウェイなどの本がありますが,このような企業の中に交じって工作機械メーカーの森精機の本があることがとても不思議で,どのようなことが書いてあるのか知りたくて,思わず買い求めてしまいました.
 森精機は,ヤマザキマザックとオークマの3社で,日本の工作機械メーカーのBig3と言われる大企業です.この会社は,ソニーや松下のようにテレビで企業広告をしており,最近では工作機械ではライバルといえるドイツのGILDEMEISTERと業務・資本提携を進めるなど,業界で圧倒的な地位を築きあげる姿勢を明確にしており,昔ながらの日本の工作機械メーカーに馴染んでいる人には,理解されにくいところがあるかもしれません.
 でも,森精機の活動は,工作機械をもっと一般の人に知ってもらうことに通じると思うようになってきました.日本の工作機械メーカーは,どちらかというと昔堅気のところが多く,自社のことをアピールすることが苦手なようです.でも,業界の人間や理系の学生だけに限らず,もっと一般の人に工作機械のことを理解してもらうことは,業界にとっても大事なことだと思います.これは工作機械業界に限らず,製造業全般にも言えることだと思います.

2009年6月5日金曜日

第7回RC240多軸複合工作機械の高度化技術に関する研究分科会

 本日は,日本機会学会のRC240多軸複合工作機械の高度化技術に関する研究分科会に出席するために,目黒の牧野フライス製作所本社に行ってきました.話題提供を依頼されて欠席できなかったので,予定されていた学生実験第2週は10月2日に延期です.3週連続ですいません.
 最初の2時間は,牧野フライスの業務内容の紹介でしたが,ナノスライドだとかSTLCAMだとか知らない話も多く,興味深く聴講しました.工作機械メーカーも,機械だけを提供するのではなく,NC装置やCAD/CAMなどの周辺機器も合わせて提案することが大事だということです.
 私の講演は,なんだか舞い上がってしまったようで,「同時 5軸制御は要らない」 と言うところを 「5軸制御は要らない」 とはしょってしまったようで,このことを講演後に突っ込まれ,言い訳に大変でした.5軸制御が無くなったら,私の仕事の半分が消えてしまいます.講演については,そこそこ反応はあったので,失敗ではなかったのではないかと思います.
 講演後の金型技術センター見学の前に,昨年に牧野フライス製作所に就職したTG君と会いました.昨年秋の相模湖畔研究室バーベキュー以来久しぶりでしたが,元気にしているようで安心しました.上司の方の話だと,来年度は配置転換するとのこと.これからもがんばって欲しいです.
 委員会後,所内で懇親会がありました.加工技術本部の本部長と金型加工技術センターの副センター長の方が,私の研究室から参加した学部生2名と,ぞれぞれマンツーマンでずっと話をしてくれていました.本人達は感じていなかったかもしれませんが,なかなか得られない機会だと思います.どんな話をしていたか知りませんが,きっと何かためになったはずです.
 懇親会後,都立大学駅前で,2次会,3次会の後,11時過ぎに帰宅しました.以上です.

2009年6月4日木曜日

Ray-Ban

 先週レンズを割ってしまったメガネが戻ってきました.スペアのメガネでも大きな支障はなかったのですが,レンズが大きい上に厚くて重く,傷もたくさんついていて,夜になるとこれまで以上に疲れの蓄積を感じたので,本当に帰りを待ちわびていました.
 今回修理に出すとき,通常使っているものと同等のスペアのメガネを作ることを決心しました.レンズはプラスチックにすると決めていました.フレームは色々とかけてみてフィーリングで選んだところ,Ray-Ban になってしまいました.Ray-Ban といえばサングラスのメーカーかと思っていたのですが,メガネも扱っているんですね.まさか自分が Ray-Ban をかけるようになるとは.色も少しグレーを入れたので,だいぶイメージが変わって見えるでしょう.
 でも,やはりガラスレンズの方がプラスチックレンズよりもクリアーな感じがします.プラスチックレンズもだいぶ薄くなって,質もよくなっていますが,やはりまだ歪みなどがあるようです.
 というわけで,デスクワークの時はこれまでのガラスレンズのメガネ,お出かけのときは Ray-Ban と使い分けてみることにしました.明日は講演のために,早速お出かけです.だれか知り合いで反応する人がいるかどうか,楽しみでもあります.

新横浜へ

 今日の午後,新横浜にあるCAD/CAMベンダーを訪問して2時間ほど懇談しました.この会社のことは以前から知っていましたが,詳しい業務内容については知りませんでした.でも,色々と聞いているうちに,色々な工作機械メーカーと組んで,NC内部の工具経路生成機能などを開発していることを知り,意外と私の研究室に近いことをしているのだなぁと思いました.もちろん,会社の人はプロなので,完成度などは比べるべくもありませんが,親近感が沸いてきました.

2009年6月2日火曜日

農業の革命児

 今日の22時から,NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見ました.この番組は,いつも最初の方だけ見てみて,興味のない内容だと思ったらテレビを消してしまうのですが,今日の農業経営者の方の話は,最後まで興味深く見ることができました.
 収穫される農作物の四割は,傷があったり,曲がったり,大きすぎたり,小さすぎたりで,そのまま出荷することができないものだと聞いて,大変驚きました.このような規格外の野菜は,加工品用として安く取引せざるを得ないため利益にならなかったのですが,これをカットして冷凍したものを前処理済みの野菜セットとして販売することで利益を出すようにしたということです.規格外のものは安く売るしかないという常識を疑った結果ということでした.工場の要求するものを提供するのではなく,収穫されたものにあわせて工場を稼動させるという考え方も,目からうろこが落ちる思いでした.まるで農作物を工業製品のように扱っているように感じました.でも,間違ったことではないと思います.久しぶりに元気が出る番組を見ました.
 農業はもっとステイタスがあって良いと思います.でも,間違いなくこの国を支えてきたといえる工業にステイタスがあるかというと,そうでもないように感じます.目立つのはアメリカと同じようにサービス業ばかり.この不況で苦しんでいる姿を報道されるのは,工業に従事している人ばかりです.問題だと思います.このままではアメリカの二の舞です.

2009年6月1日月曜日

INTEGREX 200-ⅢST見学

 今日は,ヤマザキマザックの INTEGREX 200-ⅢST を見学するために,学部生のMD君と二人で東小金井の農工大に行ってきました.
 私は学生のころから,5軸制御加工のための工具経路生成手法の研究に取り組んできました.この研究は,工作物と工具の干渉回避から始まり,工具姿勢変化の最適化や機械運動の考慮など,加工によいと考えられる機能を加えながら拡張を重ねてきました.そして現在,おそらく付け加えるべき最後の機能になると思われる,機械構造の干渉を考慮した経路生成に取り組んでいます.現在の5軸制御加工用のCAMは,工具と工作物の干渉を回避する機能は一般的になりつつありますが,機械構造を考慮して計算するものはありません.機械構造の干渉は,加工シミュレータなどで機械の動きを確認すれば事前に把握することはできますが,このような工具経路を修正する手段がなく,干渉することが分かっても,どうすることもできないというのが現状です.経路を計算する段階で,機械構造干渉を考慮する必要があります.
 昨年度の研究で,学部生のUEZ君が研究室所有のテーブルチルト型マシニングセンタを対象にして,一通りの処理を行うプログラムを作ってくれました.ただ,彼のプログラムは一つの機械用のスペシャル版なので,もっと汎用的なものにするために,色々な構造の機械に適用してみようと考えました.そこで,他大学の機械を使わせてもらおうと知り合いの農工大の先生にお願いして,今日,実際に機械を見せてもらうことになったというわけです.
 最近導入が進んでいる複合加工機は,テーブル側とスピンドル側にそれぞれ一つずつの回転軸を持つものが多く,INTEGREXもそのような軸構成を持った複合加工機です.実は,私自身はこのような軸構成の機械は使ったことがありません.最初は,これまで使ってきたプログラムがちゃんと使えるかどうか確認するところから始めることになりそうです.自分のところの機械ではないですが,使ったことがない機械を動かすことを考えるだけでも,わくわくしてきます.

2009年5月31日日曜日

今日も雨ですね

 先週末からずっと雨ですね.私が名古屋に居た時は,大変な大雨だったと聞いています.湿気が多くて蒸し暑く,一番嫌な天気です.
 最近,日本の気候がおかしいように感じます.土曜日に週末の仕事を整理するために大学に行き,帰りに正門の方に歩いていく途中,メインストリートの木々の葉の量が,あまりにも多いのに驚きました.色も青々としていて,まるでジャングルのように見えました.もしかすると,枝を刈っていないだけのかもしれませんが.日本も亜熱帯になるのでしょうか.官舎の押入れのカビ対策を,早めに実行しなければと思いました.