2008年12月13日土曜日

結婚記念日の食事会

 昨日12月12日は,私達夫婦の結婚記念日でした.もう4年になりますか.早いものですね.昨日はお互いに仕事が忙しくて帰りが遅くなり,ゆっくり話もできなかったので,今日の夕方,4年前に結婚式を挙げた都内のホテルのレストランで二人で食事会をしました.年に一回の記念日ということで奮発して,一番高いコース料理「帝国ホテルに伝わるヨーロッパ名門の味」を堪能しました.特に,メインの魚と肉の料理はすばらしいものでした.

「ベルギービール DUVEL(私)と 白ワイン VERRE RIESLING(妻)で乾杯」

「パンの盛り合わせ」

「ほうれん草とベーコンのサラダ 伊勢海老添え 胡桃ソースで(ホテル ハスラー/ローマ)」

「コンソメクリュスタセ 魚のニョッキとジロル茸をうかべて(ホテル ル ブリストル/パリ)」

「平目の栗バター包み焼き トリュフ入りデュクセル添え(ホテル ル ブリストル/パリ)」

「パンおかわり」

「赤ワイン VERRE COTE VENTOUX(私),VERRE CH LOUDENNE(妻)追加」

「牛フィレ肉のポワレ モッツァレラチーズのグラタン アンチョビバターソースで(ホテル ハスラー/ローマ)」

「ミラベルのシブスト(ホテル ド クリヨン/パリ)」

「コーヒー 4杯」

ごちそうさまでした.

2008年12月12日金曜日

力覚呈示装置を利用した工作機械操作インターフェイス(3)

m-shige's log: 力覚呈示装置を利用した工作機械操作インターフェイス(2) の続きではありませんが,どうしてこんな研究をしているのか書いてみます.

 工作機械自体は多軸・複合化など複雑に進化しているのに,そのインターフェイスはボタンやハンドル,ジョグダイヤルなどから,ほとんど進化していません.このようなインターフェイスでは5軸を同時に動かすようなことはできないので,動作をCAMなどでプログラムして,NCで加工することになります.しかし,CAMでできることはプログラムされたことだけです.人の考えは無限で,それらを全て考慮した機械動作を計算するCAMの実現は困難です.よく加工を知っている人は,CAMが出力するパスに妥協していると思います.
 人は,もっと良い加工動作を呈示したいはずです.それを機械に伝えるための手段がない.人の能力が反映できる汎用機と違い,今の多軸制御工作機械は偉くなりすぎて,人から乖離しています.人が介在しない量産には向いていますが,試作などでは思い通りに使うことが出来ません.今でも汎用機を好んで使う職人が多いのは,このためではないでしょうか.
 例えば,5軸制御加工の荒加工については,満足なパスを計算できるCAMは存在しません.仕上げ対象が明確な仕上げ加工と比較して,加工対象が空間となる荒加工のパスを計算するのはとても難しいのです.ここをこういうふうに削ればよいと,人はわかっているのに,それを計算機に伝える手段がありません.

 まず,人がやりたいことが伝えられるように,工作機械やCAMと人の間にあるインターフェイス「界面」を変える.

 5軸制御機械を汎用機のように使えるようにしたい.自由度の高いこの機械を,誰でも簡単に使えるようにすれば,ものづくりの可能性は間違いなく拡大されます.
 昔,日立造船情報システムが「ソフトウェアを,人のそばに」というコピーを使っていて,いい言葉だと,ずっと思っていました.これを拝借して
「工作機械を,人のそばに」 さらには
「ものづくりを,人のそばに」 としていきたい.(つづく)

2008年12月11日木曜日

現場を知らんのだ!戦場を!

 今日で夜間コースの学生実験が終了しました.5班だけでしたが,正直,終わってほっとしています.でも,明日の昼間コースの学生実験,明後日土曜日午後の夜間コースの講義と,まだまだ続きます.後学期は水曜日から週末にかけて講義と学生実験とその準備のために多くの時間を費やしています.来週で昼間コースの実験が終わるとだいぶ楽になりますが,今週末がヤマですね.
 今週配布された「教職員組合ニュース」に,大学側との団体交渉の報告がありました.その中の夜間主手当に関する内容の中に,夜間主の講義を担当している十数人に意見を聞いたところ,それほど大変という声は多くなかったということでした.
 みんな,すごいですねぇ.ぼくも,がんばらないと.

2008年12月10日水曜日

ナッちゃん東京編②

 昨晩,「ナッちゃん下町鉄工所奮闘記 東京編 第2巻」をゲットしました.12月4日の発売だったので,本当はもっと早く手に入れたかったのですが,調布の書店を3つほど回っても見つけられませんでした.普通は,どの本も発売日は平積みされているハズなんですが,どういうことなんでしょう?もしかして売り切れ?マイナーな漫画だということで差別しているのならとんでもないことです.電通大のある町の書店の対応とは思えません.でも,加工の話には興味がないかもしれませんね.結局,月曜日にAmazonに発注して入手することになりました.
 少し読んでみましたが,心情に訴える話が多く,とてもよいと思いました.特に26-27ページのあたりは,私にとって身につまされる話でした.85-88ページのワイヤーカット放電加工機の説明は,スライドにして講義で見せてやろうと思います.
 このナッちゃん,ある工作機械メーカーでは全巻そろえて,だれでも閲覧できるようにしているということです.私も来年度までに全巻研究室に常設して,学生に読ませたいと思っております.

2008年12月9日火曜日

修了生の投稿論文が掲載されました

 昨日送られてきた精密工学会誌12月号に,今年3月に修了したFN君が投稿した論文が掲載されました.
http://www.ims.mce.uec.ac.jp/papers/cam/5axis/2008-12/index.html
 3月以降も土曜日に何回か大学に来てもらい,論文の修正などをしてもらいました.普段の仕事とまったく関係ないことが割り込んで,色々大変だったと思いますが,こうして掲載された学会誌を見ると,本人もうれしいのではないでしょうか.これで完全に修士課程を修了したということになりますね.長い間ご苦労様でした.
 私は投稿論文が掲載された学生や卒業生には,慰労とお祝いを兼ねて,ご馳走することにしています.今年の3月には,先日結婚したST夫妻が投稿していった論文が二人とも掲載されたことを祝して,調布でうなぎ料理のフルコースをご馳走しました.是非,FN君にもご馳走させていただきたいと思います.
 今年度の修士も投稿できそうです.早く書いて,見せてくださいね.

2008年12月8日月曜日

許してくれ,甘い私を

 先週土曜日と今日の生産システムの講義で課題を出しました.私の講義は講演形式で,スライドを資料にしたものを毎回配布しているので,講義中は学生の手はほとんど動きません.寝てしまう人も多いですね.そこで毎月末,その月に話した内容から課題を出して提出させています.今回の課題は,11月中に話した工作機械に関するものでした.
 「○×について100字程度で説明せよ」というような問題が多いのですが,用紙を自由にしていた頃は,どう見ても100字に満たないものが多く,そのときに字数を数えるのも面倒なので,昨年からマス目を印刷した専用の用紙を講義中に手渡しで配布しています.これが出欠の確認にもなるという仕組みです.講義を欠席した人は,後日居室にもらいにくれば,欠席理由を確認してから渡すことにしています.
 先月の課題の時,明らかに回答用紙をコピーしたと思われるものがありました.きちんと理由を言えば渡してあげるのに,ちょっと卑怯な行為ですね.
 そこで,今回は検印を押した用紙を配布しました.検印の効果てきめんで,19時までに5人もやってきました.遅刻した理由を聞いてみると,「病院」という人がなんと多いことか.病院と言えば人道的に許されるとでも思っているのでしょうか.まだ「寝坊」と言ってくれた方がましです.もう,うんざり.本当は平日の13時に受診しなければならなかった理由を証明できる診断書を持ってこい,と言いたいところですが,そんなこと言ったらもう来ないでしょうし,そうすると課題もやらないことになって本人のためにならないので,結局,配布資料と回答用紙を渡しました.
 会社に入ったら,救急以外に平日に病院に行くなんて考えられません.まさか,彼らは会社に入ってからも「病院」と言って休もうとし,こんな方法が通用しないということを,そのときになって初めて知るのでしょうか.やはり,追い返して厳しさを教えてあげた方がよかったのでしょうか.知識をつけさせることを重視した今回の措置は,果たして正しかったのか,悩みます.

2008年12月7日日曜日

アジアと欧米の家族について

 今日の朝,TBSのサンデーモーニングの「風を読む」は,振り込め詐欺に関する話題でした.その中で,家族の問題に対してお金を振り込むという行為は欧米では理解されず,振り込め詐欺のような問題もなく,このような事件は日本,中国,韓国などのアジアの国々特有のものだという話がありました.以前,日本で問題になっている少年犯罪に対して,容疑者の親が出てきて取材を受け,謝罪まですることを疑問視するような記事をヨーロッパの新聞が掲載しているというニュースを聞いたことがあります.欧米では成人すれば自分の子供も一個人として扱うということです.
 私は2001年9月11日の同時多発テロのとき,父親の定年を慰労するために家族でハワイに滞在していて,帰国の目処がつくまで5日程の延泊を余儀なくされたことがあります.ワイキキのホテルに滞在しているとき,海の近くの公園にアメリカ人の若者が何人も野宿していました.話をしてみたところ,帰りの飛行機代を確保するためにホテル代を節約しているということでした.「滞在費ぐらい親に入金してもらえないのか」と言うと,「そんなことしてくれるわけないだろう」と言われました.「日本の親はそんなこと言わない」と言ったら,「日本人がうらやましい」と皮肉交じりに言われました.自分の都合で旅行したのだから,親といえども関知しないということです.その時は欧米の徹底した自己責任の考え方に感心したことを覚えています.
 しかし,今度の振り込め詐欺の件については,アジアの家族観に共感できます.家族が困っていることを知って,何もしないでいられるものでしょうか.確かにだまされたことは問題ですが,問題はこのような家族観を逆手にとってお金を巻き上げる卑劣な犯罪者です.このような事件が続いて,アジアの家族観がなくならないか心配です.