2010年9月25日土曜日

済州島旅行(3)

 2010年9月22日(水)の済州島旅行三日目,最終日の様子を投稿します.
 昨日,一日中観光したので,今日は寝坊するかと思っていたのですが,私は7時ぐらいに起きてしまいました.まだ寝ている妻を起こさないように一人で部屋を出て,日本から持ってきた「スティーブ・ジョブス 驚異のプレゼン」を,部屋の脇の踊り場にあった椅子に座って読んでいたのですが,8時ぐらいに部屋の係の人が鍵を開けて部屋に入り,妻を起こしてしまいました.どうやら,私がカードキーを抜いて部屋を出てしばらく時間が経ったために,どこかに外出したものと勘違いしてしまったようです.部屋の係の人は大変恐縮していましたが,こんなにとっさの時でも,立派な日本語が真っ先に出てくるのだから流石です.
 今日の朝食は,韓国料理の店で取ることになりました.5種類の料理の中から,一人1種の料理を選択できるということで,私は「済州太刀魚のスープ」,妻は「骨付き牛肉と野菜のスープ」をいただくことにしました.出てきた料理は写真のとおり,夕食のようにおかずも付いた本格的な内容です.それでいて味が重いというわけではなく,すっきりと完食,腹に収まりました.おまけに,大変な美味!メニューには「鮑粥」や「マダイの塩焼き」などもあったので,昨日の朝もこっちの店で食べればよかったと,ちょっぴり後悔しました.
 この日,韓国は「秋夕」,日本で言えばお盆のような日にあたります.先祖の霊を家に迎えるために,皆さん実家に帰るそうです.そのため,店も休みが多いということで,今日は遠くには行かず,ホテルの近くを散策することにしました.
 宿泊している新羅済州の庭園から,となりのロッテ・ホテル済州の庭園まで,歩いて行くことができます.ロッテ・ホテルの庭には,オランダから移設したという3つの風車があり,少し変わった気分を味わうことができました.庭の端から下に続く階段を下りていくと,水の澄んだきれいな海岸に辿り着きました.砂浜を歩くのは久しぶりです.いい歳をして,波遊びなどしてしまいました.
 ホテルの部屋に戻って一休みし,14時にチェックアウトしてフロント近くのラウンジでコーヒーを飲みながら迎えの車を待っていると,下のレストラン階でお菓子とお酒を無料で振舞っているのを妻が発見してしまいました.どうやら,秋夕に関連したホテルのサービスのようです.集合時間直前でしたが,二人で韓国のお盆を少しだけ楽しみました.ただ,少し酔っ払って慌てたためか,せっかくお土産に買っておいた韓国海苔を置き忘れて来たのが心残りではありますが…
 自宅に帰って残念な気分になるほど楽しかったのは,3年前に夫婦で行った沖縄旅行以来です.いつもせかせか移動していることが多いためか,私はゆっくりできるリゾートステイ型の旅行が好きなようです.今回の済州島旅行は,妻も大満足だったようです.韓国がよかったというより,済州島がよかったのだと思います.ソウルや釜山に行っても,これほど良い気分にはならないのではないでしょうか.今まで生きてきた中で,一番楽しかったと断言できるすばらしい旅行でした.済州島旅行,本当に,お勧めです.

2010年9月24日金曜日

済州島旅行(2)

 2010年9月21日火曜日の最終旅行二日目について投稿します.
 昨日の韓国料理フルコースが,まだお腹に残っているという感じだったので,朝食はアメリカンレストランのビュッフェで簡単に済ませました.
 今日はツアーのオプション「ふたつの世界遺産を堪能する済州島観光のプラン」で,済州島の東側を巡ることになっていました.大きな観光バスで団体旅行するものと予想していたところ,なんと参加者は私たち夫婦二人だけ.我々だけのために運転手付きの大型タクシーが用意され,昨日空港からホテルまで連れてきてくれた添乗員さんが一日中帯同してくれることになりました.なんとも贅沢なツアーです.おかげで添乗員の林(イム)さんから,色々な話を聞くことができました.
 最初に訪れたのは,人工的に造られたかのような六角形の岩石がならぶ「大浦海岸」でした.干潮のときは,岩のかなり下まで見えるということでしたが,我々が見たのは満潮の時間で,岩の上まで波がかぶるぐらいでした.印象としては,日本の福井県にある東尋坊に似ているような気がしました.イムさんによると,やはりそのように感じる日本人が多いということで,よく「自殺する人は多いんですか?」と質問されるそうです.
 次に訪れたのは,済州島最大の滝「天帝淵瀑布」でした.ここには日本と同じような織姫と彦星の伝説があるそうです.こちらの伝説では,カラスが橋になって織姫と彦星を引き合わせるということです.カラスに導かれるなんて違和感がありますね.カラスは韓国でも不吉な鳥ということですが,済州島のカラスは真っ黒ではなく,白い羽が混じった,少しかっこいいカラスでした.
 途中,「四・三事件」の犠牲者のための大きな慰霊碑を目にしました.この事件については,イムさんから話を聞くまでまったく知りませんでした.この事件について話すことは,韓国でもタブーとされているようなので,事件の現場となった済州島以外の都市では,なかなか話題にならないようです.他国の人間である私がとやかく言うことは差し控えますが,たった60年前に飛行機で2時間もかからない距離にある島で,何万人という人が惨殺される事件があったということを知り,なんとも言えない気分になりました.
 午前中の最後に訪れたのは,「済州民族村博物館」でした.昔ながらの茅葺きの家の村落ですが,今でも島の人たちが生活しています.ここでは,許さんという村の女性が,済州島の昔の生活について説明してくれました.
 済州島の特徴を言い表す「三多」と「三無」という言葉を,イムさんと許さんから教わりました.
 「三多」とは,三つのものが多いということ.三つのものとは,風,石,そして女性だそうです.我々の滞在中はそうでもありませんでしたが,普段はとても風が強いところだそうで,村のあちこちに風力発電のための風車群を見ることができました.石が多いことはすぐ分かります.島で見た塀はどれも低かったですが,すべて石を積んだもので,すべての道に沿ってくまなく造られており,その長大さには驚かされました.島の守り神である「トルハルバン」の石像も,あちこちで見ることができました.女性が多いようには感じませんでしたが,済州島の男性は怠け者で,働くのは女性だということです.
 「三無」とは,三つのものがないということ.三つのものとは,泥棒,乞食,そして門です.済州島の門は,三本の木の棒をかけるだけ.そのかける本数で,不在期間を連絡するということですが,信じられないことですね.泥棒や乞食がいないというのも頷けます.
 許さんはテンポのよい日本語で,汗びっしょりになりががら説明してくれました.済州島は,観光とリゾートの島として認知されるまでは,貧しい島だったそうです.日本からの観光客を維持するために,必死に日本語を勉強されたのだと思います.今は中国からの旅行者の方が圧倒的に多いので,中国語も勉強しているのではないでしょうか.そういえば,新羅済州の従業員の人たちは,韓国語に加え,日本語,英語,中国語,合計四カ国語を操っていました.英語だけでも苦労している私には信じられないことですが,おそらく,生活に対する真剣さが違うのだと思います.許さんの仕事ぶりに感じ入った私は,許さんに勧められるがまま,高価な漢方薬である「五味子茶」と「冬蟲夏草」を買ってしまいました.
 お昼は,博物館近くの食堂でアワビの石焼ビビンバを食べました.韓国の定食には,必ずキムチやカクテキ,ナムルなどのおかずが付いてくるので,かなりお得な感じがします.
 昼食後,今回のツアーの目玉である「ユネスコ世界自然遺産。自然が築いた海上の宮殿。城山日出峰(ソンサルイルチュルボン)」に到着しました.城山日出峰は約5000年前の水性火山噴火によってできた典型的な擬灰丘です.絶壁で囲まれたような山で,噴火口は茶碗のような形をしています.頂上まで片道で25分,往復で50分かかるところ,イムさんから与えられた自由時間は1時間.昨日と同様の蒸し暑さの中,頂上に登ることをひるんでいた私でしたが,妻の激に従って長い階段を登り続け,20分で頂上に到着しました.しかし,頂上では夫婦二人そろって息絶え絶えの状態でした.登りの元気は何処へやら,ノロノロと山を降りていき,約束の時間ギリギリで待ち合わせ場所に到着しました.イムさんと運転手さんは,我々が頂上まで行くとは思っていなかったようで,苦笑いしておりました.
 続いて訪れたのは,今日のもう1つの目玉である「溶岩が創り上げた太古の神秘 ユネスコ世界自然遺産 万丈窟(マンジャングル)」です.いわゆる,溶岩洞窟ですが,私は溶岩洞窟を見学したのは始めてです.洞窟内部の気温は一年中11℃~18℃ということですが,外の猛暑とは別世界とも言える涼しさで,半袖では寒いくらいでした.私のデジカメはフラッシュがヘタレなので内部の様子の写真がうまく撮れなかったことが残念ですが,洞窟内部は大変広く,溶岩の流れや落盤の跡などがよく保存されていて,興味深く見学することができました.
 続いて島の北部中央の旧済州に移動して,「新羅王国の発祥地 三姓穴」を見学しました.ここは,島の祖先と言われる三人の男性が地中から湧き出てきたとされる伝説の場所です.本当に綺麗な状態で保全されている様子を見て,大変感銘を受けました.これからますます日本との関係が深まるであろう韓国の歴史,きちんと勉強しなければいけませんね.特に,朝鮮戦争については,きちんと本を読んでみようと決意いたしました.
 夕食は17時半頃,焼肉専門店で黒豚カルビの焼肉を食べました.普通は,色々な肉を追加して,ガッツリ食べるところなのでしょうが,二人ともあまりお腹が空いておらず,出てきたものだけ食べて,あっという間に終了いたしました.しかし,このオプションツアー,色々な名所に案内してくれるだけではなく,十分満足できる食事が2回付いて,日本円で9,800円です.信じられないくらいお得です.済州島に行かれる方は,利用を検討されてはいかがでしょうか.
 夕食後,ホテルに帰る予定でしたが,イムさんに勧められるまま,市内のエステに行くことになりました.昨日もマッサージをしたのに,今日もマッサージ.とっても贅沢ですね.しかし,今日は全身の垢すりと顔パックも付いていたので,昨日よりも満足することができました.特に,妻の顔がピカピカになったことには驚きました.おそらく,私の顔もテカテカになっていたでしょう.
 帰りはタクシーで島の北から南のホテルまで横断するように帰りました.添乗員のイムさんのおかげで,とっても充実した楽しい一日でした.

2010年9月23日木曜日

済州島旅行(1)

 2010年9月20日月曜日から22日火曜日まで,夫婦で韓国の済州島に行ってきました.これから3回の投稿で,思い出に残る済州島旅行を振り返りたいと思います.
 9月20日月曜日,9時45分成田発のKOREAN AIR KE718便で済州島へ.空港で韓国人の添乗員の出迎えを受けて,空港の外に出てみると,東京以上の蒸し暑さに驚きました.恥ずかしながら,私は韓国は日本よりも北にあり,日本よりも涼しいだろうと思っていました.しかし,地図を見てみると,済州島の緯度は北九州と同じぐらいです.五島列島が温暖なのに,済州島が涼しいハズがありません.添乗員の人の話では,二日後は雨になるという予報で,それで湿度が高いのだろうということでした.
 ホテルのチェックインには時間があるということで,新羅(シーラ)免税店に寄ってみることになりました.最近,政府・日本銀行が介入して少し安くなったとはいえ,まだまだ円高なので買い物は有利です.夫婦で朝鮮人参エキスなどを購入しておきました.
 滞在したホテルは島の南部,中文地区にある済州新羅.済州島ではロッテ・ホテル済州と一,二位を争う高級リゾートホテルです.さらに奮発してオーシャンビューの部屋を指定してありました.ベランダに出てみると,絵に書いたようなリゾートの景色が広がっていました.このまま読書といきたいところでしたが,あまりの蒸し暑さに,長居は出来ませんでした.残念…
 夕方,夕食に行くついでにロッテ・ホテルの方に歩いていきました.夕食の候補としていた定食屋(?)の前にマッサージの店がありました.今回の旅行で,妻はエステやマッサージに興味があるということだったので,早速,二人でトライしてみることにしました.全身スポーツマッサージという一番高いコースでしたが,気持ちいいというより,とっても痛いという印象でした.しかし,マッサージをしてくれた人は,一切手を抜くことなく,一生懸命仕事をしていました.
 夕食は,ロッテ・ホテル内の韓国料理の店で,フルコースを楽しみました.生高麗人参とクラゲの冷菜,済州鮑魚粥,特選チヂミ,ユッケ,アワビと貝柱のソテー,エビの蒸し物,済州黒豚とドムベコギとフレッシュ野菜,メインは海鮮土鍋か漢拏峰冷麺,デザートは季節の果物.特に,ソテーと黒豚は絶品でありました.しかし,メインだけで腹いっぱいになるぐらいの量でした.これで一人9万ウォンなので,大変お得ではあるのですが,だからと言って,無理に食べるのは健康によくありません.先日のシンガポールといい,どうも,外国でコース料理を食べるのは止めた方がよさそうです.

2010年9月19日日曜日

プロ野球 横浜ベイスターズ vs 広島

戦を観戦するために,今日の午後は夫婦で横浜スタジアムに行ってきました.プロ野球を観戦するのは,本当に久しぶりです.修士課程の学生の頃までは時々観に行っていたのですが,博士課程に進学してからは観に行った記憶がありません.
 実は,先月まではまったく観に行く予定はなかったのですが,今月開催された型技術協会の理事会の懇親会で,元ソディックの社長で,現在は製造業コンサルティングをされている理事のSOTさんから,思いもかけず 「オーナーズ シート」 の券を2枚いただき,これも何かの縁だろうと思い,ゴルフスクールをお休みしてまで,観戦に行く決意をしたというわけです.大変良い天気で,日差しがきつかったですが,目線が低く,選手を近くに感じることができる,大変すばらしい席でした.券を譲っていただいたSOTさんに感謝しなければなりません.
 試合の方はといえば,私が応援している横浜ベイスターズは,惜しくも2-3で負けてしまいました.しかし,昨日16点も取られて惨敗したゲームを考えると,最後まで期待を持たせる展開で,9回の最後の打者まで楽しむことができました.二人の投手がよくがんばりました.やはり,野球は投手ですね.しかし,私が観戦したときの大洋⇒横浜の勝率は,かなり低いように感じます.おそらく,3割ぐらいではないでしょうか.でも,本当の勝率もそれぐらいだったりして.死ぬ前にもう一度横浜の優勝を見てみたいものです.