精密工学会秋季大会2020

　9月1日(火) 9時から9月7日(月) 24時までの日程で，精密工学会の2020年度秋季大会学術講演会が開催されています．今回は新型コロナウイルスの影響で，あらかじめ提出された講演発表動画を視聴するオンデマンド方式となりました．オンラインでの学会には，正直，かなり懐疑的でしたが，参加してみると意外に良いことがたくさんありました．

　まず，何度も発表を視聴することができます．私の場合，レジュメに目を通してから視聴し，よく分からなかった部分をもう一度レジュメで確認して，再度動画を視聴するというシーケンスとなりましたが，これまでになく理解を深められるように感じました．これなら，講義もオンデマンドで良いと思いました．

　また，質疑応答についても，充実した議論がなされていると感じました．まず，文章でやり取りするので曖昧にごまかすことができません．質問できる期間が３日もあるので，多くの質問を受けることができます．私の研究室から参加した学生も質疑応答で苦労していましたが，とても良い経験になっていると思いました．

　ただ，やっぱり文章だけだとキツイ表現になりがちです．オンラインでもよいので，最後に直接やり取りする機会を設けられたらと思いました．これについては，オーガナイザとしてアンケートにコメントしておきたいと思います．

　総会や表彰式などのイベントは対面で行いたいところですが，関係者だけで集まっても意義は薄いように思います．懇親会の開催は絶望的です．大会とは，すべての会員が集う場所．そのような機会の復活がいつになるか想像することができません．オンライン学会の充実を図ることの方が現実的なのかもしれません．