2009年4月15日水曜日

ホンダエンジニアリング見学

 昨日は型技術協会の技術交流会の司会をするために,栃木のホンダエンジニアリングに行ってきました.この技術交流会も,今回で記念すべき100回目となります.これまでに何人もの企画委員の方が会を積み重ねてきた結果ですので,ここ数回の見学を企画しただけの私がこの日を迎えるのは,少し申し訳ない気持ちです.
 最初にASIMOが登場して,型技術協会のために挨拶をしてくれました.これは私としてはかなりのサプライズでした.昨年,お台場の日本科学未来館に行ったときにASIMOのショーを見ようとしたのですが,大勢の子供に阻まれて,頭の上しか見えませんでした.今回は,目の前でじっくり全体を見ることができました.型技術協会の理事も務められている取締役の方の挨拶の後に技術講演があり,工場見学となりました.昨年見学した日産の座間工場と同様,大きな工作機械や成形機がたくさんありました.ボディパネルのプレス成形の実演もあり,興味深く拝見しました.見学後の意見交換でも活発な意見交換があり,全体として盛会だったと思います.最後に,100回目の開催を記念して,参加者全員で記念撮影をしました.
 この不況の中,80名を超える見学を受け入れてくれただけでもありがたいのに,部署をあげて大変行き届いた対応をしていただきました.実は,今回の見学会の会場指揮をしてくれたのは,私が1998年に教員になって初めて指導した修士課程の学生の一人だったTHさんでした.ホンダに就職して,エンジニアリングに配属されてからも,年に一度は大学に遊びに来てくれます.最初に会場側からの注意などをしているときに私の教え子であることを自ら話してくれました.その後,進行を司会の私に交代してもらって話し始めると,不覚にも涙が出てきそうになりました.慌ててごまかしたので,参加者の皆さんにはちょっと不自然に見えたと思います.自分が教えた学生に,逆にこうしてお世話になるのは,どうしようもなくうれしいものです.大学の教員としての私の喜びは,「自分の指導した学生が,立派な研究者やエンジニアになって,社会に貢献してくれること」 です.今回のTHさんは,まさにこの喜びを感じさせてくれました.こんなにうれしいことはない. この喜びで,半年は快活に暮らせそうです.
 会終了後,宇都宮駅近くの居酒屋で,型技術協会事務局の方,THさんと彼の上司の方の7名で懇談しましたが,うれしさのあまり飲みすぎてしまい,昨夜は宇都宮に泊まることとなり,ブログも投稿できなかったので,こうして翌日に投稿することになってしまったわけです.

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