2010年9月24日金曜日

済州島旅行(2)

 2010年9月21日火曜日の最終旅行二日目について投稿します.
 昨日の韓国料理フルコースが,まだお腹に残っているという感じだったので,朝食はアメリカンレストランのビュッフェで簡単に済ませました.
 今日はツアーのオプション「ふたつの世界遺産を堪能する済州島観光のプラン」で,済州島の東側を巡ることになっていました.大きな観光バスで団体旅行するものと予想していたところ,なんと参加者は私たち夫婦二人だけ.我々だけのために運転手付きの大型タクシーが用意され,昨日空港からホテルまで連れてきてくれた添乗員さんが一日中帯同してくれることになりました.なんとも贅沢なツアーです.おかげで添乗員の林(イム)さんから,色々な話を聞くことができました.
 最初に訪れたのは,人工的に造られたかのような六角形の岩石がならぶ「大浦海岸」でした.干潮のときは,岩のかなり下まで見えるということでしたが,我々が見たのは満潮の時間で,岩の上まで波がかぶるぐらいでした.印象としては,日本の福井県にある東尋坊に似ているような気がしました.イムさんによると,やはりそのように感じる日本人が多いということで,よく「自殺する人は多いんですか?」と質問されるそうです.
 次に訪れたのは,済州島最大の滝「天帝淵瀑布」でした.ここには日本と同じような織姫と彦星の伝説があるそうです.こちらの伝説では,カラスが橋になって織姫と彦星を引き合わせるということです.カラスに導かれるなんて違和感がありますね.カラスは韓国でも不吉な鳥ということですが,済州島のカラスは真っ黒ではなく,白い羽が混じった,少しかっこいいカラスでした.
 途中,「四・三事件」の犠牲者のための大きな慰霊碑を目にしました.この事件については,イムさんから話を聞くまでまったく知りませんでした.この事件について話すことは,韓国でもタブーとされているようなので,事件の現場となった済州島以外の都市では,なかなか話題にならないようです.他国の人間である私がとやかく言うことは差し控えますが,たった60年前に飛行機で2時間もかからない距離にある島で,何万人という人が惨殺される事件があったということを知り,なんとも言えない気分になりました.
 午前中の最後に訪れたのは,「済州民族村博物館」でした.昔ながらの茅葺きの家の村落ですが,今でも島の人たちが生活しています.ここでは,許さんという村の女性が,済州島の昔の生活について説明してくれました.
 済州島の特徴を言い表す「三多」と「三無」という言葉を,イムさんと許さんから教わりました.
 「三多」とは,三つのものが多いということ.三つのものとは,風,石,そして女性だそうです.我々の滞在中はそうでもありませんでしたが,普段はとても風が強いところだそうで,村のあちこちに風力発電のための風車群を見ることができました.石が多いことはすぐ分かります.島で見た塀はどれも低かったですが,すべて石を積んだもので,すべての道に沿ってくまなく造られており,その長大さには驚かされました.島の守り神である「トルハルバン」の石像も,あちこちで見ることができました.女性が多いようには感じませんでしたが,済州島の男性は怠け者で,働くのは女性だということです.
 「三無」とは,三つのものがないということ.三つのものとは,泥棒,乞食,そして門です.済州島の門は,三本の木の棒をかけるだけ.そのかける本数で,不在期間を連絡するということですが,信じられないことですね.泥棒や乞食がいないというのも頷けます.
 許さんはテンポのよい日本語で,汗びっしょりになりががら説明してくれました.済州島は,観光とリゾートの島として認知されるまでは,貧しい島だったそうです.日本からの観光客を維持するために,必死に日本語を勉強されたのだと思います.今は中国からの旅行者の方が圧倒的に多いので,中国語も勉強しているのではないでしょうか.そういえば,新羅済州の従業員の人たちは,韓国語に加え,日本語,英語,中国語,合計四カ国語を操っていました.英語だけでも苦労している私には信じられないことですが,おそらく,生活に対する真剣さが違うのだと思います.許さんの仕事ぶりに感じ入った私は,許さんに勧められるがまま,高価な漢方薬である「五味子茶」と「冬蟲夏草」を買ってしまいました.
 お昼は,博物館近くの食堂でアワビの石焼ビビンバを食べました.韓国の定食には,必ずキムチやカクテキ,ナムルなどのおかずが付いてくるので,かなりお得な感じがします.
 昼食後,今回のツアーの目玉である「ユネスコ世界自然遺産。自然が築いた海上の宮殿。城山日出峰(ソンサルイルチュルボン)」に到着しました.城山日出峰は約5000年前の水性火山噴火によってできた典型的な擬灰丘です.絶壁で囲まれたような山で,噴火口は茶碗のような形をしています.頂上まで片道で25分,往復で50分かかるところ,イムさんから与えられた自由時間は1時間.昨日と同様の蒸し暑さの中,頂上に登ることをひるんでいた私でしたが,妻の激に従って長い階段を登り続け,20分で頂上に到着しました.しかし,頂上では夫婦二人そろって息絶え絶えの状態でした.登りの元気は何処へやら,ノロノロと山を降りていき,約束の時間ギリギリで待ち合わせ場所に到着しました.イムさんと運転手さんは,我々が頂上まで行くとは思っていなかったようで,苦笑いしておりました.
 続いて訪れたのは,今日のもう1つの目玉である「溶岩が創り上げた太古の神秘 ユネスコ世界自然遺産 万丈窟(マンジャングル)」です.いわゆる,溶岩洞窟ですが,私は溶岩洞窟を見学したのは始めてです.洞窟内部の気温は一年中11℃~18℃ということですが,外の猛暑とは別世界とも言える涼しさで,半袖では寒いくらいでした.私のデジカメはフラッシュがヘタレなので内部の様子の写真がうまく撮れなかったことが残念ですが,洞窟内部は大変広く,溶岩の流れや落盤の跡などがよく保存されていて,興味深く見学することができました.
 続いて島の北部中央の旧済州に移動して,「新羅王国の発祥地 三姓穴」を見学しました.ここは,島の祖先と言われる三人の男性が地中から湧き出てきたとされる伝説の場所です.本当に綺麗な状態で保全されている様子を見て,大変感銘を受けました.これからますます日本との関係が深まるであろう韓国の歴史,きちんと勉強しなければいけませんね.特に,朝鮮戦争については,きちんと本を読んでみようと決意いたしました.
 夕食は17時半頃,焼肉専門店で黒豚カルビの焼肉を食べました.普通は,色々な肉を追加して,ガッツリ食べるところなのでしょうが,二人ともあまりお腹が空いておらず,出てきたものだけ食べて,あっという間に終了いたしました.しかし,このオプションツアー,色々な名所に案内してくれるだけではなく,十分満足できる食事が2回付いて,日本円で9,800円です.信じられないくらいお得です.済州島に行かれる方は,利用を検討されてはいかがでしょうか.
 夕食後,ホテルに帰る予定でしたが,イムさんに勧められるまま,市内のエステに行くことになりました.昨日もマッサージをしたのに,今日もマッサージ.とっても贅沢ですね.しかし,今日は全身の垢すりと顔パックも付いていたので,昨日よりも満足することができました.特に,妻の顔がピカピカになったことには驚きました.おそらく,私の顔もテカテカになっていたでしょう.
 帰りはタクシーで島の北から南のホテルまで横断するように帰りました.添乗員のイムさんのおかげで,とっても充実した楽しい一日でした.

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