金型多軸加工の現場と問題点を探る(工場見学,加工実演付き)-金型,各種試作部品-」で講演するために,今日は愛知県豊橋市にあるオーエスジー株式会社に行ってきました.今回のセミナーは,工場見学,話題提供,加工実演と盛りだくさんの内容となっていたためか,大変な盛況となりました.満員御礼であります.
10時10分に豊橋駅という集合時間に間に合わせるためには,7時26分東京発のこだまに乗らなければなりませんでした.気合を入れて自宅を6時前に出たところ,思いもかけず,一本前のこだまに乗ることが出来てしまい,9時11分には豊橋に到着してしまいました.おかげで,事務局のSSKさんの受付作業を最初から手伝うことができました.
10時20分頃,貸切のバスが豊橋駅を出発し,11時頃には見学するオーエスジー株式会社の大池工場に到着しました.この大池工場は,主に超硬ソリッドのエンドミルやドリルを生産しています.私は,千葉県成田市にある日立ツールの工場で,同じような生産ラインを見学したことがあるため,工場の内部については,あまり目新しいことはありませんでした.しかし,日光による機械の膨張や外気温度の影響を防ぐために,窓のない「無窓(むそう)工場」となっていることなど,自身の生産システム工学の講義で話してきたことの裏付けを得ることができてよかったと思います.
小さな工具を生産を量産しているため,工場には内製や他社製の多種多様な小型工作機械が多数導入されていました.これだけの台数になると,ミスト状になって漂う切削液が大量になり,作業者の健康に悪影響を及ぼします.そのため,切削油の処理に神経を使っていることもよくわかりました.
工場見学の後,弁当の昼食を食べ,セミナーの会場であるシアタールームにバスで移動しました.セミナーの講演のトップバッターは,今回のセミナーで一番場違いな存在の私でした.演題は「5軸制御加工用CAMの最新動向」でした.今回の講演のために,マンネリになりつつあった講演内容を刷新しようと,昨年末頃から主要なCAMベンダに対する取材を敢行しました.自分としては,普通の出来だったと思いましたが,質問が一件もありませんでした.講演後は,少しがっかりしていましたが,他の講演でも質問はまったくありませんでした.自分の講演としては,ほっとしたところもありますが,セミナーとしては問題かもしれません.
最後に,会場のOSGの方から「多事加工機によるプラスチック金型の深リブ加工の実演」という題目で,会場と同じ建家にある実験室の加工状況をライブで公開しながら,加工事例について説明がなされました.実際に行っている加工のライブ映像は,やはり,話だけで出来不出来を論じるよりも説得力があります.このデモンストレーション,他の講演の時間を削っても,もっと聞いてみたいという内容でした.
2011年1月21日金曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿