2011年6月17日金曜日

堅いだけでは だめ

が,今日17日の『日々のことば 本田宗一郎「夢」』のことばでした.「自動車は、ドーンとぶつかったときに、ジワジワとつぶれることで乗っている人が安全なように設計されている。人間も同じである。ただ堅いだけではだめ。吸収力や柔軟性が強さとなり、さらにその人間の可能性も広げていく。」 という解説が添えられていました.ここで言われている「堅さ」とは,人を許す包容力が欠落していることだと思います.
 最初から自分の考えた模範解答ありきで人に意見を求め,何を言われても絶対に結論を変えない人がたまにいますが,こんな人とは対話になりません.一緒に仕事したくないですね.
 私は学外の委員会で,企業の取締役の方と一緒に仕事する機会があるのですが,どの人も私なんかの意見にも真剣に耳を傾け,よいアイデアはきちんと反映してくれます.反発力など微塵も感じさせません.そのようにすることが,結果として自分の活動を好転させるということを体感されているのでしょう.大きな組織をマネジメントしている人は,やはり格が違うようです.
 「全てのことが私の提案どおりに進められている.」と思っている人がいるかもしれませんが,それは本人が吸収力や柔軟性のある人に囲まれているだけだということに気が付いていないのではないでしょうか.偉いのは,堅い人の自尊心を満たしながら,良い仕事をさせている周囲の人の方ではないでしょうか.理解してくれる人が存在して,初めて自分の居場所があるのだということを肝に銘じたいと思います.

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