2010年12月27日月曜日

博士漂流時代

という本を,昨日一日かけて読み終えました.私は,この本の著者をツイッターでフォローしていまして,著者がフォロワーに返信している様子を見ているうちに,興味が湧いて購入してみました.
 内容は,『「余った博士」はどうなるのか?』 と表紙に書いてあるように,日本で定職に就けないでいる余剰博士の問題の経緯について解説した後,いくつか解決策を提案するというものです.
 感想としては,問題の経緯については知らなかったことも多く,大変勉強になりました.特に,余剰博士の問題が日本だけのものではなく,世界的なものであるということを初めて知りました.なかなか根深い問題のようです.博士の存在意義が,世界的に問われています.
 しかし,後半で提案している解決策は,あまり現実的でないものが多いように感じました.特に,何々を即座に中止しろとか,誰々を何人クビにしろとかいう調子の提案は,本当に安っぽいと思います.
 なんにしても,自分の専門分野が生産加工・工作機械で,本当によかったと思っています.この分野は,きちんと研究活動をして博士の学位を得ることが出来れば,場所や地位に固執しない限り,大学や高専などで定職を得ることはあまり難しいことではありません.工作機械などのメーカーに就職する人もいますが,この場合もあまり難しいことはありません.産学の関係が非常に良好なんです.運が良かったと思います.

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