2008年10月23日木曜日

力覚呈示装置を利用した工作機械操作インターフェイス(2)

 昨日の m-shige's log: 力覚呈示装置を利用した工作機械操作インターフェイス(1) からのつづきです.
 担当していた二人がいなくなったこのテーマは,2005年度に配属されたY君が一人で引き継ぐことになりました.ある程度K君とF君が作ったベースがあったとはいえ,何も知らない4年生が一人で始めるのは大変だったと思いますが,Y君が修士課程に進学して一年たった頃にはシステムもかなり洗練され,来客者にデモをしても感心されるぐらいのレベルになってきました.
 ただ,完成度が高くなってくると同時に,システムの欠点も明確になってきました.それは,それまで利用してきた力覚呈示装置が出力できる力覚が,3自由度までに制限されているということでした.工具軸に対する干渉を再現するために必要となる,力点を中心としたトルクを出力できないということです.研究をこれ以上先に進めるためには,どうしても力覚6自由度の装置が必要でした.同じメーカーの力覚6自由度の装置の購入を検討してみましたが,安くなっても500万円という見積りで,とても買える額ではありませんでした.
 2006年9月,この研究の開始当初からお世話になっている業者の担当者が見かねて,K君が行ったT工大のS先生の研究室で開発された装置の購入を勧めてくれました.値段は半額以下になりましたが,まだまだ高額だったので迷っていました.2006年の12月には,Y君の中間発表を聞いた同じ学科でバーチャルリアリティの研究をしているI先生が声をかけてきてくれました.そのときに,どうしても力覚6自由度の装置が欲しいのだと相談したところ,やはりT工大の装置を勧められました.実はこの頃,この装置の開発の中心人物であるH先生が,T工大から本学科に転任してきて,私の隣の部屋に居ました.2007年1月には,K君自身が売り込みに来ました.もう,買うしかないな,と業者と相談していたところ,T工大S先生のはからいで,ここに書くことができないほどディスカウントしていただけることになりました.K君を接点にした不思議な縁を感じ,ここまでお世話になった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいになりました.そして2007年3月,6自由度力覚呈示装置「Spidar」が私の研究室に来たのです.(つづく)

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