2008年10月20日月曜日

幸福な就職とは

 今日の3限は,Aコース生産システム工学の講義でした.2回目の講義で,内容は2週間前のBコースと同じです.一昨日のBコースの講義は3回目だったので,先行する内容から逆戻りして話すことになるので,少し混乱して苦労しましたが無難に話せたと思います.
 講義の最後に,今月末から東京ビックサイトで開催される日本国際工作機械見本市,JIMTOF2008を見学するように再度案内し,学生を対象とした併催イベント「来て!見て!JIMTOF」について,最近送られてきたパンフレットを配りながら説明しました.
http://www.nikkan.co.jp/j-forum/jimtof/index.html
 このイベントの前日にも学生を対象とした別のイベントがあり,学生に業界をアピールしようという工作機械メーカーの姿勢が見えます.車や電気製品とは違って,工作機械は一般の人が目にする機会がないため,より積極的にアピールしなければならないということです.
 これまで身近に見てきた製品の方が知識や愛着があるため,学生もそのような製品のメーカーへの就職を希望する人が多いようです.仕方ないとは思いますが,普段は目にしない物を作っている会社の中にも,有名な会社に負けないくらいよい会社があるということを知って欲しいと思います.会社の知名度や給料では,有名企業に勝てないかもしれません.でも,会社が高い利益を出して,高い給料をもらっても,働きすぎて体や心を壊しては何にもなりません.反対に,楽な仕事で高い給料がもらえる会社がよいかというと,それも違うと思います.それでいいじゃないか,何が問題だ,と実際にそのように暮らしている人もいるかもしれませんが,そういう人は社外活動などで自己実現できる場所がある人でしょう.でも,こんな人をいつまでも置いていられるほど,これからの企業に余裕はないと思います.力を付けることなく,年だけ取って,最後にリストラされたら,それからの人生はどうなるのでしょう.最近問題になっている派遣社員の人の中には,このようなプロセスで派遣社員になった人も多いと思います.この問題は,派遣社員になった人だけではなく,その人が派遣社員になるまでに係わった組織にも責任があると思います.
 いい会社とは,社員を使うだけではなく育てる意識のあるところ,社員の将来を考えて,キャリアを積ませてくれる会社だと思います.けっして甘やかすということではありません.逆にこのような会社の仕事は大変だと思います.学生の早い時期から,色々な企業の仕事を勉強することをお勧めします.
 だから工作機械メーカーがいい,と言っているわけではありません.あくまで,色々な企業の一つとして,一度は見ておいても損はないですよ,ということです,念のため.皆さん,JIMTOF2008に行きましょう!

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