2011年2月1日火曜日

日本の金型は圧倒的に世界一

 個人的な話で恐縮ですが,私の唯一の著作で,秀和システム社から刊行されている『図解入門 よくわかる最新金型の基本と仕組み』の第4刷が決まりました.第1刷が2,000部,第2刷が3,000部,第3刷が2,500部と,これまでに合計7,500部が発行されました.第4刷は何部になるか分かりませんが,もしかすると今回の増刷で一万部に届くかもしれません.2007年に発行したときは,こんなに多くの人に読んでもらえるとは思っていませんでした.読者の皆様には,心より御礼申し上げます.
 この本,本当にイラストばかりです.自分で描いたり,知り合いの方からいただいたり,許可をもらって流用したりと,入手方法は様々でした.文章を書くより,交渉の苦労の方が多かった気がします.著者というより,原作者のような気分でした.そんなこんなで,最後の章まで進んできて,自分の気持ちを正直に伝えようと,一番最後のページに書いたのが以下の文章です.

「ものづくりのあるところに、必ず金型があります。金型産業がないということは、ものを作っていないというです。金型産業が衰退していくをの黙って見ているのは、ものづくりを放棄したということです。厳しい状況にはありますが、たくさんの優秀な技能・技術者の真摯な取り組みに支えられている日本の金型産業は現時点でも圧倒的な世界一であり、その未来は決して暗いものではないと確信しています。」

 4年前に書いたものですが,今読んでみて,なんだか泣けてきました.今の日本は,ものづくりを放棄しようとしているのでしょうか?日本のものづくりは,消えてなくなるのでしょうか?この文章,なにも足さず,なにも引かず,いつまでも,このままにしておきたいと思います.

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