2011年10月1日土曜日

MECT2011産学連携特別企画 工作機械トップセミナー

 今日は,製造業の中核を担う工作機械の重要性や,工作機械に用いられる様々な先端技術,そして工作機械業界で働くことの面白さを,多彩な講師陣から学生に紹介するために日工会が企画した「工作機械トップセミナー」に参加するために,ポートメッセなごやに行って来ました.日本全国,南は鹿児島,北は北海道の大学から,300名以上の学生が参加しました.電気通信大学からも,私の研究室の学生を中心に8名の学生が参加しました.
 朝6時に新宿の工学院大学前に集合し,そこから農工大の学生18人と一緒にバスで5時間半,オンタイム12時ちょうどに会場のメインゲート前に到着しました.寝不足も重なり,私はヘロヘロになりました.普段は新幹線で1時間半の名古屋ですが,やはり遠いのですね.明日の帰りのことを考えると,到着直後から気鬱になりました.
 用意された昼食の弁当を食べた後,13時よりセミナーが始まりました.日工会の前会長,国際的に活躍してきた大学の研究者,企業の若手研究者など,バラエティに富んだ講師陣でしたが,個人的に注目していたのは,アニメのメカニックデザイナーとして有名な大河原邦男先生の講演でした.大河原邦男先生といえば,私の人生の一部ともいえるアニメ「機動戦士ガンダム」のモビルスーツをデザインした方で,神ともいえる存在です.怖そうな人物を想像していましたが,登場した先生は,「ちょっとかっこいいおじさん」という感じでした.
 講演の前半は,「ガッチャマン」,「ヤッターマン」,「ゴーダム」,「ダイターン3」,そして 「ガンダム」,「ボトムズ」,「ガンダムW」,「ガンダムSEED」,「ガンダムSEED DESTINY」などアニメのノンテロップ・オープニングを見せながら,それぞれの作品の思い出などを語ってくれました.ウイング以前の作品を知らないであろう現在の学生諸君がどのように感じた分かりませんが,私自身は大いに楽しませていただきました.このままアニメの話だけで終わったら,日工会の人も困るだろうと思っていましたが,講演の最後で大河原先生が,多くのスタッフをまとめながら仕事しなければならない自分はアーティストではなく職人であるということや,自分の工房を持つほどものづくりが大好きであるという話などを聞けたので,セミナー全体のバランスを考えれば,よい趣向だったのではないかと思っています.
 セミナー終了後の懇親会では,先週の精密工学会秋季大会で交流した金沢大学の学生と歓談しました.私の先輩の研究室の学生なのですが,とても見込みがあるので,博士課程への進学を強く勧めてしまいました.上に行ける人には,上に行ってもらわないと,我々の分野を引っ張っていく若い人材がいなくなってしまいます.
 明日は,午前中から「MECT2011 メカトロテックジャパン2011」を見学します.昼食の時間を含めて4時間しかないので,手際よく見学しなければ.明日も充実した一日になりそうです.

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