2011年10月2日日曜日

MECT2011/メカトロテックジャパン2011 見学

 昨晩は中部国際空港近くのホテルに宿泊し,今日はメカトロテックジャパン MECT2011を見学しました.開場時間が10時で,帰りのバスの出発時間が14時だったので,見学時間は4時間しかありませんでしたが,目立った新技術は見当たりませんでしたが,幾つか貴重な情報を得ることができました.
 森精機製作所のDMGのブースに,小型の縦形マシニングセンタが出展されていました.タレット式のATCを装備するなど,明らかにF社の主製品であるロボドリルと競合するものでした.ロボドリルよりも少し大きめで,価格も800万円と高めですが,ドイツ(?)の工作機械メーカーが,このような工作機械をあえてラインナップしてきたことに注目しています.
 3号館で,3Dプリンタの組立キットを紹介してもらいました.3Dプリンタの組立キットといえば,先月,ようやくCupCakeCNCが完成(?)しましたが⇒ m-shige's log: CupCakeCNC: 造形に成功!,CupCakeCNCのキットよりも安いうえに,見たところ完成度も高そうです.おまけに,材料は植物由来のエコプラスチックであるうえに,1kgあたり7,000円と値段も格安です.その場で導入することを決意し,見積もりを依頼しました.しかし,苦労してきたCupCakeCNCにも思い入れがあるので,しばらく両方をいじりながら,パーソナル3Dプリンタの未来について考えていきたいと思います.
 12時半には興味のある展示の見学が終わり,残りの時間は1号館の企画展示を見ることにしました.その中の一つに,「第3会学生金型グランプリ」の展示がありました.このグランプリは,今年の5月に開催が予定されていた「インターモールド展」で発表することになっていたのですが,東日本大震災の影響でインターモールド展が中止になり,学生の皆さんは発表の場を失ってしまいました.発表する機会を模索した結果,このMECT2011で発表することになったということです.
 このブランプリでは,コーヒースプーンを成形する順送プレス金型と,SDカードケースを成形するプラスチック金型の2種類の課題が与えられ,両方もしくは片方の金型を設計・作製して,完成した金型を使って成形まで行い,その内容を競い合うというものです.完成品が決まっているとはいえ,成形する金型や,それを作製するプロセスは様々です.幾つかの大学のブースで説明を聞きましたが,大変感銘を受けました.卒研や修論,講義の合間に,半年で金型による成形プロセスを完成させる.それを毎年やっているというのですから,本当に頭が下がります.来年のインターモールド展での発表も楽しみです.
 昨日乗ってきたバスに乗って,14時にポートメッセなごやを後にしました.「さよなら,ポートメッセなごや.また来る日まで」 いつものとおり,厚木インターの手前で高速道路が渋滞しましたが,予定より早い19時過ぎに新宿に到着しました.2日間で10時間がバスの中という過酷な旅程でしたが,学生と一緒に充実した時間を過ごすことができました.貴重な機会を与えていただいた日工会関係者の皆様に感謝致します.

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