2008年12月5日金曜日

F1の思い出と,これからの自動車

 今日,ホンダがF1から撤退するというニュースを聞きました.ここ数ヶ月で,世界中の自動車産業の業績が急速に悪化し,トヨタとホンダのF1に対する動向が注目されていましたが,こんなに早く,しかもホンダからとは.自動車業界の現状はよほど厳しいようです.
 私が大学学部生のとき,F1は人気絶頂で,つるんでいた友人はみんなF1に熱中していたので,私もその影響でよく見るようになりました.特に友人の一人が熱狂的に好きだった「LEYTON HOUSE」をいつの間にか好きになり,ずっと応援してました.チームは弱かったですが,このチームのマシンはとにかくかっこよかった.後にウィリアムズで一世を風靡することになるニューウェイのデザインもすばらしかったですが,「LAYTON BLUE」と呼ばれたカラーリングがとにかくかっこよかった.1990年のフランスGPでイヴァン・カペリが終盤までフェラーリのプロストと渡り合って2位になり,大喜びしたことが懐かしく思い出されます.当時発売されたタミヤのプラモデルは気合を入れて作りこみ,今でも実家に残っています.
 今後の自動車は,これまでのようなやり方では昔のようには売れないと思います.私は正直,なんでこんなに高い製品を数年単位で買い換えることが一般的になっているのか理解できませんでした.他のものなら買い控えるのに,自動車は特別という人もたくさんいました.確かに,世界の製造業をこれまで牽引してきたのは自動車産業です.しかし,今の日本の若者が自動車に興味があるようには思えません.私が学生の頃は,教室のいたるところで車やバイクの話が聞かれましたが,今ではそんな話はめったに耳にしません.学生実験で「自動車の部品を何か一つ言ってみなさい」と言っても,答えられない学生がいるくらいです.これからの若者が興味を示さないものが,これから売れるようになるとは思えません.これからの自動車は,インドや東南アジア諸国のように,バイクのような感覚で乗れるものが増えていくのではないでしょうか.より身近なものにしていかなくては,自動車の存在感はますます薄くなっていくと思います.

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