2010年3月10日水曜日

パートナーと共に

 昨日の投稿には,思いもかけず大きな反響がありまして,正直,驚きました.投稿してから言い足りないことが幾つか出てきましたので,少し,補足させていただきます.
 勢いのある相手のパートナーになると,軍門に下る,というような印象を持つかもしれません.しかし,私はもう少し前向きに考えられるのではないかと思っています.
 例えば,今の中国の工作機械メーカーは,小型の工作機械を大量に生産しています.しかし,中国の工場の生産効率は,あまり高くはありません.どんな製品か忘れましたが,その製品の生産効率は,日本の1/30ぐらいだと聞いたことがあります.ここで「量産技術は日本の方が得意だから,そっちで 一緒にやろうよ.」ともっていきます.
 一方,高精度で大型の工作機械を生産する技術については,まだまだ日本に一日の長があり,今の中国では良いものは作れないと思います.当然,中国のメーカーも作りたいと思っているハズです.ここで「そういう機械は日本の方が得意だから,こっちで 一緒にやろうよ.」ともっていきます.
 単純かつ調子のいい話で,韓国や中国の人には怒られそうですが,逆に,韓国や中国の人だったら,このようにするのではないかと思っています.これからの日本人には,これぐらいの図々しさが許されるのではないでしょうか.逆に,これぐらいの図々しさがないと,対抗できそうにありません.
 もう一つ,大事な提案があります.それは,相手を我々と同じ土俵に上げる,ということです.例えば,CAD/CAMなどの製造系ソフトウェアの問題.日本で1ライセンスで500万円もするCAD/CAMソフトウェアが,中国では数千円で売られているということは,関係者の間ではよく知られている事実です.正直,頭にくる話ではありますが,逆に,パートナーとなった相手に諭すのです.「そんなことをしてはいけない.海外に進出する気はないのか? そんなやり方は,海外の工場では通用しない.」中国の工場が,きちんとライセンスを購入するようになったら,ソフトウェア業界にとって,とてつもなく巨大な市場になります.このとき,パートナーとなっている日本のソフトウェアベンダーをからませるのです.
#でも,これは政治家の仕事ですよね.
#日本の政治家は,何をやっているんですかね?

 最終的には,中国国内の生産システムに日本の技術を隙間なくからませ,日本の技術なしでは中国のものづくりは成り立たない,という状況になればいいなと思います.
 夢物語のような内容になってしまいましたが,言いたいことは昨日と同じように,韓国や中国のメーカーと共存を図るようにしなければならないということです.今は,両国とも日本の技術を認めて振り向いてくれますが,何もしないままでいれば,全ての技術レベルで追いつかれ,そのころに一緒にやりたいと言っても,見向きもされなくなると思います.今の彼らに技術を教えているのは,日本人技術者だということを忘れてはいけません.
 少し補足するつもりが,思わぬ長文になってしまいました.今回も私見ですので,ご理解のほどを.

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