2011年7月3日日曜日

経営者に求められる自律と挑戦

 先日,週間ダイヤモンドのドラッカー特集で感銘を受けた記事について紹介しました.⇒ m-shige's log: 【エッセンシャル版】 ドラッカー Part1
今回は,他の記事の内容を紹介したいと思います.

 「Part 3 ドラッカーが全てを教える」にある最初の記事で,経営哲学の先生が述べている「利益でなく顧客創造を企業の目的とする理由」に,大変感銘を受けました.ドラッカーが経営者に求めた企業の目的は「顧客の創造」「イノベーション」でしたが,それを実現するためにも,この先生は「経営者も自由人たれ」と主張しています.客の声を聞いて刺激反応的に売れる商品を作ればいいというような,受動的な態度ではいけないと.

「経営者も人間として生まれたからには自由を行使し、自らイノベーションを起こし、能動的に新製品を顧客に問う。そこから新しい顧客、新しい産業が生まれ、自由な産業社会が形成される。」

 しかし,イノベーションを起こそうとしても,必ず成功するという保証はありません.「百発百中は曲芸」ですから.「イノベーションを図って失敗したときのために,経営者は利益を取っておかなければならない」という発想なのです.利益は,貯めこむためのものではなく,自由にイノベーションを追求するための保険というわけですね.

 私は経営者ではないので,この考えを実践することはできません.しかし,無責任に聞こえるかも知れませんが,「利益はイノベーションのため」と聞くと,なんだかワクワクしてきます.自分の研究活動からもイノベーションを発信できるように頑張りたいと思っています.

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