
今回の講習会は,私が責任者となって企画したもので,6件の講演のうちの4件を私自身で交渉して,アレンジさせていただきました.私自身が聴講したいと思える内容にまとめたつもりです.
オープニングは,静岡文化芸術大学のMZ先生の講演でした.MZ先生には,CAD/CAMに関する総論的な内容で話していただくよう依頼しました.CADを専門にしているMZ先生が,どのような話をするのか大変興味を持っていましたが,意外にも自分の講義の内容に近かったことに驚くと同時に,自分の講義の方針は間違っていないのだという自信にもなりました.しかし,内容はMZ先生の方が奥深いものでした.この講演の内容は,自分の講義にも絶対に反映させます.
2件目は,牧野フライス製作所の方による機械加工で金型表面に装飾を付加することを可能としたCAMに関する講演でした.このCAMは,TwitterやFacebookでもよく話題になっています.大容量のデータを扱うために,64ビットOSへの対応や,プログラムのマルチスレッド化,SLTデータ変換の最適化など,開発では大変苦労されているようです.しかし,大きな可能性を感じさせる機能なので,今後も注目していきたいと思います.

4件目は,豊田中央研究所の方が,ご自身が研究されてきた,楕円工具による曲面加工,同時5軸制御加工やリアルタイム加工のためのCAMの開発,NC加工シミュレータ,型彫り加工工程設計システムなどについて講演してくれました.講師の方とは,学会などで同じセッションで発表することがあるなど,色々と交流があります.他の人の研究の歴史を聞くと,なんだかとっても刺激になります.
休憩の後の5件目は,株式会社アマダの方が,機械板金加工用CAD/CAMシステムの紹介をしてくれました.3次元CADデータを徹底的に活用し,レーザー切断・タレットパンチプレス等のブランク加工機械から,ロボットを利用した自動曲げ加工システム等のNCプログラムを一気通貫で作成する仕組みについて,実演を交えながら解説してくれました.これまでに何度も見たことのあるシステムですが,いつ見ても溜息が出るほどの完成度です.このシステムがあれば,板金による一品物の製造が,どこでも簡単にできるようになるでしょう.
最後の6件目は,iCAD株式会社の方が,100万個もの部品に及ぶ大規模な機械装置のデータでも,0.2秒で処理できる3次元CADエンジンを搭載した 「iCAD V7」 について講演されました.通常のハイエンド3次元CADでは開くこともできないような大容量のアッセンブリデータを,32ビットOSのノートパソコンでもサクサク扱える様子を見て驚愕しました.数少ない純日本製CADということですが,国際規格化を目指して,ISOに殴りこみをかけて欲しいところです.

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