昨日,組織が勝負するときは,人材育成はできないと思うが,大学はそうはいかない,というような意見を投稿しましたが,勝負しながら人を育てている組織がありました.
私は「Sports Graphic Number」という雑誌を愛読していまして,特集が,サッカー,競馬,プロレス,モータースポーツでない号は,欠かさず購入しています(サッカーを外すと,購入の対象となる号が半分になってしまうという現状を,大変悲しく思っております.最近,ちょっと偏りすぎ…)
最新号の特集は「最強投手進化論。」先日,大阪へ出張したときに品川駅の新幹線乗り場で購入し,移動の合間に夢中で読んでいました.どの記事も興味深い内容でしたが,一番印象に残ったのは,48ページからの記事「敏腕投手コーチが明かす 勝利をつかむ投手の鍛え方。」でした.高い投手力を誇る4球団のコーチが,主力投手の特徴と,強いブルペンの作り方を語るという内容でした.どのコーチの育成方法も,まったく異なるものでしたが,どれも納得できるアプローチでした.そして,最後にあった,あるコーチの言葉です.
「選手に代償を求めたりしたことは一度もありません。
やってくれるのは選手ですから、見守り続けます」
このような考え方は,大学工学部の教員である私も共感できるものです.もちろん,大学や大学院の学生は授業料を払って在籍しているのですから,彼らに責任を転嫁するなんてことは,まったくのお門違いです.事実,研究成果が出ないことを学生のせいにするような先生は,私の研究分野には一人も居ません.しかし,給料をもらっているプロの選手に対して,コーチが我々と同じような考え方で接しているという事実を知って,大変驚くと同時に,大変感銘を受けました.やっぱり,野球は素晴らしいですね.
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