2015年5月23日土曜日

「山口精機工業(株)金型工場を見る」

 平成27年5月22日金曜日は,型技術協会 第124回 「技術交流会」 に参加するために,岐阜県岐阜市にある 「山口精機工業(株)」 に行ってきました.朝の都内のラッシュを回避するために早朝に発ち,時間があったので,市内にある 「伊奈波神社(いなばじんじゃ)」 を参拝しました.広い境内と,立派な拝殿,厳かな神社でした.付近にお寺もたくさんあるみたい.また訪問したいと思います.岐阜城も再訪したいです.
 

 11時10分に,委員長の私を含めた企画委員4名が岐阜駅中央改札前に集結,昼食を取りながら進行について最終確認を行いました.ここで,事前に協会からのメイルで 「当日の工場見学のさい、帽子着用をお願いしたいとのことで、見学先から依頼が参りました。普段、各社様でご使用のもので結構ですので、各自ご持参いただきます様、よろしくお願い申し上げます。」  という案内があったことをすっかり忘れ,帽子を持って来なかったことが判明した私.協会側の人間として示しがつかないということで,帽子を求めて駅ナカを駆けずり回りましたが,女物のお店しかなく,結局,購入を断念,会社でこっそりお借りすることにしました.モリシゲ,一週間の不覚…

 12時45分には参加者全員が集まり,そこからバスに乗って30分で山口精機工業に移動,定刻通りの13時20分より交流会が開始されました.「自動車業界を支える樹脂部品金型とその成形技術」 山口精機工業は,自動車用プラスチック製品用金型の設計・製作をしている会社です.80tクラス~3,500tクラスの 「小さな型から大きな型まで」「内製製作」「設備力」 の3点を自負しているとのこと.社内には,仕事で手がけられた高級車のラジエターグリルやインパネがたくさん展示してありました.大きくて複雑,樹脂成形の中で一番難しい製品です.

 工場見学では,「インパネ金型受注増に対応した加工機設備の改善」 というテーマで,工場の設備の説明を受けました.高周波焼入れロボット,冷却バッフルプレート内製の改善事例,NC放電加工機2ヘッド改善設備,Makino GF-12高速NC加工機コラムアップ改造,などなど.必要と感じたことを,他者の対応を待たず,とにかく自分でやってみるという姿勢に,大変感銘を受けました.社是である 「改善」 と 「創意」 を,正しく実践しておられます.

 工場見学終了後,質疑応答と休憩の後,15時30分より 「射出成形による薄肉インストルメントパネル表皮開発」 という題目で,日産自動車のエキスパートリーダーの方による話題提供がありました.インパネの芯材の上に発泡ウレタン,その上に被せる厚さ1mmの表皮を成形するための技術でした.パウダースラッシュ成形との比較,流動性と触感の両立,アンダーカット部の厚肉部とヒケやウェルドなどの問題への対応,成形サイクル短縮のための自動脱型装置の開発,などなど.かなり勉強になりました.

 続く岐阜大学 金型創成技術研究センター 新川先生の,「岐阜大学金型創成技術研究センターにおける研究、人材育成を通じた産業界、地域社会への貢献」 という題目の講演は,技術的な内容ではありませんでしたが,工学系大学への進学者が減少しているという現状について新しい知見が得られ,同業者として大変勉強になりました.やはり,第2次産業関係者の皆さんは,もっと幸せにならなければいけないと思いました.

 交流会終了後,バスでJR岐阜駅に移動して17時45分頃に解散となりました.岐阜駅の近くにあった串焼きとおでんの居酒屋で,委員4名による反省会となりました.事務局のSKさんが帯同せず,委員だけで運営することになって初めての交流会でした.トラブルだけが心配でしたが,大きな問題もなく,無事に終えることができてよかったです.担当のHEG TTMさんの準備が完璧でしたが,同じような負担を他の委員にもお願いすることになると考えると,とても心苦しく思いました.今後,委員会で検討していきたいと思います.

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