2011年9月3日土曜日

朽ちていった命

-被曝治療83日間の記録-」 という本を,昨日の夜から今日の朝にかけて読みました.1999年9月に起きた茨城県東海村での臨界事故.核燃料の加工作業中に大量の放射線を浴びた患者の方の83日にわたる壮絶な闘いの記録です.福島第一原発の事故以来,原発に関係する書籍を二冊ほど読みました.
 ⇒m-shige's log: 「原発のウソ」
 ⇒m-shige's log: 「エネルギーと原発のウソをすべて話そう」
どちらの本も,原発に関係するものの理不尽さとか,自分が事実を知らなかった恥ずかしさとか,最後は色々なものに対する「怒り」で終わるような内容でしたが,今回の本は,ひたすら悲しい内容でした.読んだ後,本当に何もしたくないという状態になりました.
 中性子線を被曝した人間がどうなってしまうのか,丁寧に書いてありました.いくつか掲載されている写真も,凄惨なものではありませんでしたが,患者の苦しみを理解するには十分なものでした.人間がこんな風に死んでいく事故が起こる仕組みが,どんな理由があろうとも,存在してよいはずがありません.日本は,世界唯一の被爆国でありながら,自ら被爆者を出すような国になってしまいました.

 制御できないものを使ってはいけない.
 原子力発電に,断固反対いたします.

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